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すごい物理学入門 の商品レビュー

4.1

32件のお客様レビュー

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2026/02/24

物理が苦手で、高校のときにテストで18点をとったことがある。数式ばかりで冷たく、面白くない。でも理解したいなという憧れはあった。ページ数が薄く、「入門」とタイトルにあるこの本なら読めるかも、と手に取った。 読んでみると、数式が一つもない。それなのに、物理がわかったような気にさせ...

物理が苦手で、高校のときにテストで18点をとったことがある。数式ばかりで冷たく、面白くない。でも理解したいなという憧れはあった。ページ数が薄く、「入門」とタイトルにあるこの本なら読めるかも、と手に取った。 読んでみると、数式が一つもない。それなのに、物理がわかったような気にさせてくれる。最初の章から物理に疎い自分は驚き。まず、ニュートンの引力の理論が否定されている。そこでひきこまれてしまった。読み進めるにつれ、量子力学の難しい話が出てきて、想像ができずに心が折れそうになったが、詩的な文章で紹介してくれるので頑張って読めた。特に、6章の熱と時間という全然関係なさそうな2つを結び付ける話が特に面白かった。 読み終わって、物理の冷たいイメージが消えた。数式の背景には、知りたい・解き明かしたいという人間の知識欲があることを知った。時間さえも主観だと知った。そして、知識を得ること自体が成功だという自分の感覚が、物理という遠い場所から肯定されたように感じてうれしくなった。 これからいっぱい本を読もうと思えるいい本だった。

Posted byブクログ

2026/02/17

作品紹介・あらすじ 『すごい物理学講義』や『時間は存在しない』で世界的にベストセラーを誇る天才物理学者の本邦初訳書。既刊の中で最もわかりやすい。 ***** 著者のカルロ・ロヴェッリはイタリア出身の物理学者で、特にループ量子重力の創始者の一人として有名。ループ量子重力という...

作品紹介・あらすじ 『すごい物理学講義』や『時間は存在しない』で世界的にベストセラーを誇る天才物理学者の本邦初訳書。既刊の中で最もわかりやすい。 ***** 著者のカルロ・ロヴェッリはイタリア出身の物理学者で、特にループ量子重力の創始者の一人として有名。ループ量子重力というのは一般相対性理論と量子力学の統合を目指している理論だ。 僕は彼の「時間は存在しない」を読んでいて、その時の感想に「意外とむずかしくはなくてスラスラと入ってくる。そして読み終わって一息いれると、何が書いてあったのかをほとんど覚えていない」なんてなんとも情けないことを書いている。まったく困ったものです。 さて、この「すごい物理学入門」も面白くスラスラと入ってくる。でも「時間は存在しない」を読んだ時よりは多少成長しているのか、読み終わった後もなんとなく内容は覚えていた。物理に少し興味が出てきたことも影響しているかもしれない。 140頁足らずの薄い本なので、正直「もう少し突っ込んで説明してくれてもいいのに」と食い足りなさを覚えたのも事実。また簡単に説明しようとして、かえってわかりづらくなっているような印象も受けた。それでもこの人の説明は全体的にわかりやすく面白い。最終講義などはほとんど哲学といった様相だったのだけれども、これがまた「うーん……」と深く考え込めるような内容だった。

Posted byブクログ

2026/01/23

ループ量子重力理論提唱者であるカルロ・ロヴェッリ氏のり一般向け物理学書。といっても小難しさはほぼなく詩的な美しい文学作品のような趣。 相対性理論から量子力学、宇宙、素粒子、量子重力理論、熱と時間、そして「私たちについて」と7つの講義。これは「時間は存在しない」などカルロ氏のその後...

ループ量子重力理論提唱者であるカルロ・ロヴェッリ氏のり一般向け物理学書。といっても小難しさはほぼなく詩的な美しい文学作品のような趣。 相対性理論から量子力学、宇宙、素粒子、量子重力理論、熱と時間、そして「私たちについて」と7つの講義。これは「時間は存在しない」などカルロ氏のその後の著作物の流れと同じで、物理学初心者にとっては非常に分かりやすく、氏の趣旨一貫性に唸らされる。 題名はイタリア語で「Sette brevi lezioni di fisica」で「 物理学の7つの短いレッスン」という意味のようで、日本語版の「すごい~」よりこちらのようが美しいような気がする。

Posted byブクログ

2025/10/24

たった150ページとは思えないくらい内容が濃かった。それぞれの章はほぼエッセイくらいであり、相対性理論や量子力学から見える世界観がなぜそうなのかを細かく詰めている余地はない、いわば結論と結論から見える世界の広がりに特化した本だが、表現が巧みで好奇心をくすぐる書き方になっている。セ...

たった150ページとは思えないくらい内容が濃かった。それぞれの章はほぼエッセイくらいであり、相対性理論や量子力学から見える世界観がなぜそうなのかを細かく詰めている余地はない、いわば結論と結論から見える世界の広がりに特化した本だが、表現が巧みで好奇心をくすぐる書き方になっている。センスオブワンダーのお手本。 入門レベルの話とはいえ読者を思考に促すことにかけては手を抜いておらず、時間は客観的には存在しない、熱があるところに時間は発生する、といった一見突飛もないフレーズから、時間、自我、自由といった物理学の哲学的な側面まで目配せしているため読んでいて頭の柔らかい部分がものすごく刺激される。 世界が実体のない相互作用のネットワークで、全てのものは物理法則に従うのなら自我と自由とは何なのか?という問いにその相互作用そのものが自我であり自由なのだ、とスピノザ的なアンサーを出してルクレツィウスの詩に繋げるラストのくだりはとても綺麗だった。

Posted byブクログ

2025/08/30

イタリアの日曜版の内容をまとめた、一般人向けの物理学説明書。 物理学の難しい概念を、可能な限り専門知識のない人でも常識で理解できる内容で説明しており、著者は学者であるが、専門バ〇ではなく、非常に頭がよいと感じた。

Posted byブクログ

2025/01/10

以前、本書の著者であるカルロ・ロヴェッリの『時間は存在しない』に非常に感銘を受け、他の著作も読んでみたいと思っていたので、物理学についての入門書である本書なら気軽に読み進められそうだと思い購入。 『時間は存在しない』もそうだったように、本書を読み始めてまず感じるのは、その文体の...

以前、本書の著者であるカルロ・ロヴェッリの『時間は存在しない』に非常に感銘を受け、他の著作も読んでみたいと思っていたので、物理学についての入門書である本書なら気軽に読み進められそうだと思い購入。 『時間は存在しない』もそうだったように、本書を読み始めてまず感じるのは、その文体の読みやすさである。 相対性理論や量子力学も含めた最新物理学について、7つの章(講義)に分け、どんな読者でも理解できるように優しく(時には詩的に)語りかけてくるのだ。 巻末の訳者あとがきにもあるように、本書は2015年にイタリアの出版界のベストセラーランキングにおいて(科学書カテゴリではなく)総合1位を獲得したというのも頷ける。 第6回講義では、太古の昔から哲学者や物理学者の間で議論され、自分も以前から関心のあった"時間"について述べられている。 特に「過去」と「未来」に関して、著者はボルツマンの熱力学の見地から「過去と未来の間の違い(未来と過去を区別する根本的な現象)は、熱いものから冷たいものへの熱伝導である」と言い切っており、熱力学、統計力学、エントロピー理論などについてさらに興味が沸くとともに、シンプルな結論付けはいかにも物理学者らしい見解だとも感じた。 ただ、誰もが身近に感じながらもその正体を暴くことができない"時間の流れ"については、その謎を解く鍵は熱であるとしながらも、最新物理学の理論でも明らかになっておらず、ブラックホールのメカニズムが解明されれば時間の流れとは何かが判明するだろうと述べており、このような未来へのロマンを感じさせる論調が多くの読者に受け入れられたのかもしれない。 本書は第6回講義までに、数式等を使わずに最新物理学についてわかりやすく解説されており、それだけでも一読に値するが、最後の第7回講義では、人類と自然との関わりについて、人類が抱く飽くなき知的欲求の素晴らしさ、物理学を学ぶ意義などが述べられて締めくくられている。 専門分野を基に、ただ真理を追究することに邁進する学者は数多いるだろうが、それだけでなく、大局的見地、哲学的見地、そして芸術的見地から物理学の素晴らしさや自然の美しさを世に広めることのできる著者と訳者に改めて敬意を表したい。 150ページ程度の文庫本ではあるが、物理に挫折した高校1年の時に読みたかったと心底感じた1冊であった。

Posted byブクログ

2023/11/03

世界の見方。科学が明らかにしたこと、まだ明らかになっていないこと。 理解し切れたわけではない。少し垣間見る、直観と異なる世界、新しい視点。 ・ニュートンは、自らの導き出した結果の限界に自覚的だった。 ・ファラデーは、懐疑と熟慮の末に、力線は実在すると結論づける。しかし彼はその...

世界の見方。科学が明らかにしたこと、まだ明らかになっていないこと。 理解し切れたわけではない。少し垣間見る、直観と異なる世界、新しい視点。 ・ニュートンは、自らの導き出した結果の限界に自覚的だった。 ・ファラデーは、懐疑と熟慮の末に、力線は実在すると結論づける。しかし彼はその結論を、「ためらい」とともに提示する。というのも、ファラデーの考えによれば、「科学の根幹にかかわる問題に相対するとき」、わたしたちはつねに「ためらい」を抱くべきだから。 ・色とは、光を形づくる電磁気の波の振動数(振動する速度)である。

Posted byブクログ

2023/08/08

難解な物理学がこの薄い本で理解できるわけがなく、雰囲気を伝えるだけの「物理エッセイ」である。そう思いながら読み進めていたら、「訳者あとがき」に「詩的に語ってみせ」とあった。本書は2015年のイタリアでベストセラーになった『七つの短い物理の授業』の翻訳で、単行本『世の中ががらりと変...

難解な物理学がこの薄い本で理解できるわけがなく、雰囲気を伝えるだけの「物理エッセイ」である。そう思いながら読み進めていたら、「訳者あとがき」に「詩的に語ってみせ」とあった。本書は2015年のイタリアでベストセラーになった『七つの短い物理の授業』の翻訳で、単行本『世の中ががらりと変わって見える物理の本』を改題して文庫化したもの。イタリアでは本書がベストセラーになるくらい物理への関心が高いと言うべきか、物理学的なリテラシーがそれほどしかないと言うべきか。 『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(森達也著)を読んだときにも思ったが、人間が人間自身を理解するのは難しい。ゆえに、最終章の人間に対する論考は抽象度が高すぎて理解できないが、気にしない。物理学の輪郭をつかむための足がかりとしよう。

Posted byブクログ

2023/06/30

方程式を理解すれば、物理学の美しい世界とやらが見られるのね。そうですかそうですか、という話ではない。物理学はちょっと…と苦手意識たっぷりでも突き放されることなくわかりやすく面白いエピソードにどんどんページをめくってしまう。その面白いと思う好奇心についても、物理学として最終章で語ら...

方程式を理解すれば、物理学の美しい世界とやらが見られるのね。そうですかそうですか、という話ではない。物理学はちょっと…と苦手意識たっぷりでも突き放されることなくわかりやすく面白いエピソードにどんどんページをめくってしまう。その面白いと思う好奇心についても、物理学として最終章で語られている。宇宙の話は言わずがな面白い、時間と熱の関係など日常で考えたことなどなかったけれど、これからは頭の片隅で意識してしまうであろう。最初に触れる物理学の入口がこうだったら、もっと早くに違う世界が見えていたんだろうな。これを期に少しず物理学に触れていこうと思う。

Posted byブクログ

2023/04/15

相対性理論や量子力学などが描く世界は、私達が日常ありありと感じている世界とは途方もなくかけ離れている!それが高校時代に理科・数学に挫折した文系人間の私が得た本書の感想。 一般相対性理論の視点では、空間は不動の入れ物ではなく、動いている巨大な軟体動物の中に私たちは蹲っているようなも...

相対性理論や量子力学などが描く世界は、私達が日常ありありと感じている世界とは途方もなくかけ離れている!それが高校時代に理科・数学に挫折した文系人間の私が得た本書の感想。 一般相対性理論の視点では、空間は不動の入れ物ではなく、動いている巨大な軟体動物の中に私たちは蹲っているようなもので、それが縮んだり曲がったりしているそうである。一方、量子力学的な視点では、あらゆる場は、細かな粒子状の構造になっており、物理的空間も量子でできているという。そして近年ではこの一般相対性理論と量子力学を統合しようとする試みとしてループ量子重力理論が提唱されているという。この理論によると、もはや空間の量子というものは存在せず、「時間」という概念まで消えてしまうと考えられるという。 そのような奇妙な世界に生きている我々も、この物理的世界の構成物であるという。物理の世界は敷居が高いと感じる人にも、その世界へやさしく誘ってくれる素晴らしい本と感じる。

Posted byブクログ