すごい物理学入門 の商品レビュー
世界の見方。科学が明らかにしたこと、まだ明らかになっていないこと。 理解し切れたわけではない。少し垣間見る、直観と異なる世界、新しい視点。 ・ニュートンは、自らの導き出した結果の限界に自覚的だった。 ・ファラデーは、懐疑と熟慮の末に、力線は実在すると結論づける。しかし彼はその...
世界の見方。科学が明らかにしたこと、まだ明らかになっていないこと。 理解し切れたわけではない。少し垣間見る、直観と異なる世界、新しい視点。 ・ニュートンは、自らの導き出した結果の限界に自覚的だった。 ・ファラデーは、懐疑と熟慮の末に、力線は実在すると結論づける。しかし彼はその結論を、「ためらい」とともに提示する。というのも、ファラデーの考えによれば、「科学の根幹にかかわる問題に相対するとき」、わたしたちはつねに「ためらい」を抱くべきだから。 ・色とは、光を形づくる電磁気の波の振動数(振動する速度)である。
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難解な物理学がこの薄い本で理解できるわけがなく、雰囲気を伝えるだけの「物理エッセイ」である。そう思いながら読み進めていたら、「訳者あとがき」に「詩的に語ってみせ」とあった。本書は2015年のイタリアでベストセラーになった『七つの短い物理の授業』の翻訳で、単行本『世の中ががらりと変...
難解な物理学がこの薄い本で理解できるわけがなく、雰囲気を伝えるだけの「物理エッセイ」である。そう思いながら読み進めていたら、「訳者あとがき」に「詩的に語ってみせ」とあった。本書は2015年のイタリアでベストセラーになった『七つの短い物理の授業』の翻訳で、単行本『世の中ががらりと変わって見える物理の本』を改題して文庫化したもの。イタリアでは本書がベストセラーになるくらい物理への関心が高いと言うべきか、物理学的なリテラシーがそれほどしかないと言うべきか。 『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(森達也著)を読んだときにも思ったが、人間が人間自身を理解するのは難しい。ゆえに、最終章の人間に対する論考は抽象度が高すぎて理解できないが、気にしない。物理学の輪郭をつかむための足がかりとしよう。
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方程式を理解すれば、物理学の美しい世界とやらが見られるのね。そうですかそうですか、という話ではない。物理学はちょっと…と苦手意識たっぷりでも突き放されることなくわかりやすく面白いエピソードにどんどんページをめくってしまう。その面白いと思う好奇心についても、物理学として最終章で語ら...
方程式を理解すれば、物理学の美しい世界とやらが見られるのね。そうですかそうですか、という話ではない。物理学はちょっと…と苦手意識たっぷりでも突き放されることなくわかりやすく面白いエピソードにどんどんページをめくってしまう。その面白いと思う好奇心についても、物理学として最終章で語られている。宇宙の話は言わずがな面白い、時間と熱の関係など日常で考えたことなどなかったけれど、これからは頭の片隅で意識してしまうであろう。最初に触れる物理学の入口がこうだったら、もっと早くに違う世界が見えていたんだろうな。これを期に少しず物理学に触れていこうと思う。
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相対性理論や量子力学などが描く世界は、私達が日常ありありと感じている世界とは途方もなくかけ離れている!それが高校時代に理科・数学に挫折した文系人間の私が得た本書の感想。 一般相対性理論の視点では、空間は不動の入れ物ではなく、動いている巨大な軟体動物の中に私たちは蹲っているようなも...
相対性理論や量子力学などが描く世界は、私達が日常ありありと感じている世界とは途方もなくかけ離れている!それが高校時代に理科・数学に挫折した文系人間の私が得た本書の感想。 一般相対性理論の視点では、空間は不動の入れ物ではなく、動いている巨大な軟体動物の中に私たちは蹲っているようなもので、それが縮んだり曲がったりしているそうである。一方、量子力学的な視点では、あらゆる場は、細かな粒子状の構造になっており、物理的空間も量子でできているという。そして近年ではこの一般相対性理論と量子力学を統合しようとする試みとしてループ量子重力理論が提唱されているという。この理論によると、もはや空間の量子というものは存在せず、「時間」という概念まで消えてしまうと考えられるという。 そのような奇妙な世界に生きている我々も、この物理的世界の構成物であるという。物理の世界は敷居が高いと感じる人にも、その世界へやさしく誘ってくれる素晴らしい本と感じる。
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現代物理の二本柱と言われる、一般相対性理論と量子力学についてが主。すごい物理学講義をいきなり読むのは難しそうだったのでこちらから読んでみた。 一つ一つも短いし読みやすいのでとっかかりとしては良いけど、さすがに内容は少なめ。 現代でもアインシュタイン時代からあまり進んでいなくて止ま...
現代物理の二本柱と言われる、一般相対性理論と量子力学についてが主。すごい物理学講義をいきなり読むのは難しそうだったのでこちらから読んでみた。 一つ一つも短いし読みやすいのでとっかかりとしては良いけど、さすがに内容は少なめ。 現代でもアインシュタイン時代からあまり進んでいなくて止まっているらしい。自分が生きているうちに解明できないのか、と悲しくもあり、その壮大さに感動もあり。
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【物理を知りたいと思っているあなたに贈る、最も軽やかで最も素敵で、あっというまに理解できる感動的な究極の名著。】 という触れ込みであるし、文庫で実質120ページと軽めの本なので読んでみることにした。 以前に読んだロヴェッリ氏の「時間は存在しない」は「ループ量子重力理論」という概...
【物理を知りたいと思っているあなたに贈る、最も軽やかで最も素敵で、あっというまに理解できる感動的な究極の名著。】 という触れ込みであるし、文庫で実質120ページと軽めの本なので読んでみることにした。 以前に読んだロヴェッリ氏の「時間は存在しない」は「ループ量子重力理論」という概念を説明する本だったが、本書もそうだった。 ( [すごい物理学] とは [ループ量子重力理論] のことだったのかと納得 ) 最初に「一般相対性理論」と「量子力学」の概要を説明しているのは「ループ量子重力理論」への前振りでした。 「超ひも理論」に関する書籍は多数あるが、「ループ量子重力理論」の本は少ないので多くの人に知って貰うための入門書としてはいいのではないでしょうか。 本書が易しいと感じるのは、概念だけ述べて理論の説明をしていないから。 アインシュタインの「一般相対性理論」についても、"空間も時間もゆがんでいる"程度のことしか言っていない。 説明は軽やかですが理解はできません。例えば以下のような説明。 「ループ量子重力理論によって記述される世界は、入れ物となる空間もなければ、事象が起こる時間軸も存在しません。 存在するのは、空間の量子と物質とのあいだの絶え間ない相互作用による基本的な反応だけです。」 空間も時間もない、と言った次の行で空間と時間が出てきている?何を言っているのか分かりません。 「ループ量子重力理論」についても、"空間も時間も存在しない特異点がある"という考えだと言っているだけ。 つまり、宇宙の始まりというとビックバンが出てきますが、ビックバンは「反跳」を起こす特異点だという理論の啓蒙書なんですね。 とりあえず読んでみて、触れ込みにある「あっという間に理解できる」人とは「(本気で)物理を知りたいと思っている」限られた人だと思う。 理科に興味がない人には変な教えの宗教か哲学の本を読まされているようで、読み通すことも苦痛かもしれません。 物理に限らず、「○○をあっというまに理解できる」本などありません。 物理の世界を感じたいなら「世界でいちばん素敵な物理の教室」とか子供向けの本がいいでしょう。 この本が面白いと感じて、もう少し知りたいと思った人には多田将さんの「すごい宇宙講義」もお勧めです。
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新聞のコラムとして投稿した記事をまとめたもの。平易な文章で宇宙や量子力学の最前線を紹介してくれている。前著のすごい物理学講義を読んだ後だからか、大まかな内容だなと感じたけど初手としてはその魅力に触れる意味で最適かなと。 最終講義が秀逸。著者の学問の意味、自然科学と人文学の垣根を...
新聞のコラムとして投稿した記事をまとめたもの。平易な文章で宇宙や量子力学の最前線を紹介してくれている。前著のすごい物理学講義を読んだ後だからか、大まかな内容だなと感じたけど初手としてはその魅力に触れる意味で最適かなと。 最終講義が秀逸。著者の学問の意味、自然科学と人文学の垣根を超えたシンクロなんかを諭してくれて、人間の好奇心、探求心は果てしないし心が躍る。そう、未知のことへの挑戦は人間の性なのだ。人間も自然のほんの一部、自由意志なんてものはないのではという不安を、自然の一部である脳ニューロンの決定という自然の法則に従っている限り自由なのだと。読んでいると浮遊感がすごい。スピノザの一元論(汎神論)にも言及しており、ここにも人文学と自然科学の融合が垣間見れる。 「統合情報理論」にも食指を伸ばすしかなくなるな。知識欲がリンクして、これこそが学ぶ楽しみですね。 P130 いいえ、そうではありません。私たちを形づくっているものの何ひとつとして、自然の法則に従わないものはありません。・・・私たちが自由であるいうとき、・・・それはつまり、私たちの内部にある、脳のなかで起こっていることによって私たちの行動が決定づけられており、外部から強要されたののではないということです。「自由である」とは、なにもなにも私たちの行動が自然の法則に左右されないということではなく、私たちの脳の中で作用する自然法則に従っているということなのです。 とはいえ、ループ量子重力理論なんてものを自分で語れるくらいに理解できるのは、もっと専門的な書籍に挑戦するしかないのでしょう。 ”P146「世界に対する新しい視野」を身につけること”は一朝一夕ではか叶わないが、在野の人間として愚直に真摯に歩んでいきたいと勇気づけられました。
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カルロ・ロヴェッリといえば、ベストセラー「時間は存在しない」の天才物理学者 個人的には「科学とは何か」に次いで2冊目 こちらは「世界一わかりやすく美しい『七つの講義』」が売り文句 対象者は一応(ワタクシのような)初心者向け ついつい備忘録を書きたくなるが、本書はそんなこと...
カルロ・ロヴェッリといえば、ベストセラー「時間は存在しない」の天才物理学者 個人的には「科学とは何か」に次いで2冊目 こちらは「世界一わかりやすく美しい『七つの講義』」が売り文句 対象者は一応(ワタクシのような)初心者向け ついつい備忘録を書きたくなるが、本書はそんなことより圧倒的な何か大切要素が詰まっており、 未だかつて体感したことのない不思議な感覚の理系書籍である 何が凄くてベストセラーとなったか…について、私なりの分析を踏まえご紹介したい まず一番驚くのがものすごく凝縮されているのにも関わらずしっかり伝わる凄さ…だ そう、ギュッと凝縮しているのにバンバン伝わる 素晴らしくコンパクトにまとまっている(文庫本としても全く厚くない) そして「量子力学」や「一般相対性理論」などの複雑難解な物事をこれほど柔らかくほどいて説明できるというセンスはお見事 なんだかまるでエッセイでも読んでいるような緩めの心構えで大丈夫なのだ(理解できているかは別だがイメージと概要は掴める) 一つ例を挙げてみる アインシュタインの理論が理解できなくても、以下の内容は理解できる 〜アインシュタインによって、宇宙は爆発とともに誕生し、空間は出口のない穴に沈みこみ、時間は惑星に近づくほどゆっくり流れ、果てしなくひろがる星間空間は海面のように波立っているという、驚きに満ちた世界のようすが記述された〜 神秘的で美しく、イメージが湧くはずだ そして理系の本なのに、著者が誰であるか全く見えないようなお堅い教科書的な書ではなく、彼の個性がきちんと見える だからといって、昨今にありがちな「いかに理系の苦手な方にも受け入れてもらえるか」に力を注いたような涙ぐましい努力が見え隠れする書とは全く違う(笑) いくつかの詩を挿入させたり、(先日読んだ某書では清少納言を絡めておられた…ような)文系要素を押し込んできたり、 はたまた小説家を気取った著者のプライベートが語られたり(ありがたい反面、ちょっと無理があるなぁと感じることも…でも別にクレームではございません) しかしながらカルロ・ロヴェッリの場合、哲学的でセンスの良さが光り、揺れのある感情さえも物理学の中で大切にする… 恐らくユーモアと愛情に溢れた人物なのではないだろうか そしてこれは私の偏見なのだが、イタリア人らしさをしっかり感じることができる (読みながら「ベーネベーネ」と何度も偉そうに頷いておりました) このような心に響く科学の本があるとはちょっと驚き 世の中の仕組みを知る 自然を知る、世界を知る、宇宙を知る… すなわち己を知ることに繋がる そうすることで何か人間としての生き方さえも学べ、この地球で生きるための義務や姿勢さえも感じることができる 広く深く 押し付けがましくなく 自然なのに圧倒的な…(ちょっと盛り上げすぎだけど) そんな魅力的な内容であった ただ、「一般相対性理論」とは何ぞや…というピンポイント知識の為だけの書籍としては物足りないのでそういう期待をして読む本ではないかな そこを求める人にはちょっと満足できないかも とりあえず次の「すごい物理学講義」も読んでみたい
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アインシュタインの相対性理論が現存する物理学の理論のなかでもっとも美しい理論だと評されていることも知らなかったし、p10 ドイツのギムナジウムの厳しい規律にたえきれず、とあるがp15そもそも耐える気があったのか?という彼の人となりすら知らない 気の向いたときにパヴィア大学の授業を...
アインシュタインの相対性理論が現存する物理学の理論のなかでもっとも美しい理論だと評されていることも知らなかったし、p10 ドイツのギムナジウムの厳しい規律にたえきれず、とあるがp15そもそも耐える気があったのか?という彼の人となりすら知らない 気の向いたときにパヴィア大学の授業を聴講p16とあるがそういうことが可能なのかと驚き チューリヒ連邦工科大学はスイスとのことだが、イタリアにドイツにスイスにと、第一言語以外ができるとやはり世界は広いな p16特殊相対性理論、時間というものは必ずしも誰にとってもおなじように経過するわけではない、すごく面白い p18モーツァルトの『レクイエム』や、ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』、ヴァチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂、シェークスピアの『リア王』など、世界の圧倒的な傑作といえるものは、いずれもその真の素晴らしさを理解しようと思ったら、一定期間の修行を積むことが求められますとあるが、そういう受け手に努力をしいるものも傑作としていいのか、ということに、そうなのか、となる
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前提知識がなくても自然界の物理法則の概要がなんとなくはイメージできるようになる本。 物理学をしてこなかった人からしたら世界の見え方がガラッと変わるだろう。 本書の言葉でもあるが、「科学は見方」である。 理系アレルギーみたいな人にとっては難しい理屈や数式に拒否反応があるのかもしれな...
前提知識がなくても自然界の物理法則の概要がなんとなくはイメージできるようになる本。 物理学をしてこなかった人からしたら世界の見え方がガラッと変わるだろう。 本書の言葉でもあるが、「科学は見方」である。 理系アレルギーみたいな人にとっては難しい理屈や数式に拒否反応があるのかもしれないが、科学とは視覚的なものであり、見方が身につくことで豊かになるものだと、感じさせてくれる。 物理学から更なる感動を得るために、もっと勉強していきたいと思えました。
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