母を捨てるということ の商品レビュー
薬物依存症患者家族で、医師。 自身の経験と思いだけでなく、現代の医療的介入についても触れられている。
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どうしても、自分の境遇と比べて読んでしまった。 昭和の昔、依存症という概念が確立してなかった故、だれもわからなかったのだということが、身に沁みてわかりました。 もしかしたら、今でさえ、知らずに苦しんでいる人がいるのかもしれない。 私の家庭では、父が最初に母を見捨てて帰宅しなくなり...
どうしても、自分の境遇と比べて読んでしまった。 昭和の昔、依存症という概念が確立してなかった故、だれもわからなかったのだということが、身に沁みてわかりました。 もしかしたら、今でさえ、知らずに苦しんでいる人がいるのかもしれない。 私の家庭では、父が最初に母を見捨てて帰宅しなくなり、逃げられない子供たちが母に振り回されて苦しんだことを思い返し、 父も知識があれば、もう少し対処ができたかもしれない、と思った。 今でも苦しんでいる人々に、この本を届けたい。
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家族・依存症・母と娘… そんなキーワードから手にした本。 淡々と綴る幼少期の風景、プロローグの数行を読むだけで著者のそれからの長い道のりを想像し、読み進める手が止まりそうになる。。。 でも。。。 読み終えた後は、このタイトルからは想像できない感動で打ち震える。 著者は母を...
家族・依存症・母と娘… そんなキーワードから手にした本。 淡々と綴る幼少期の風景、プロローグの数行を読むだけで著者のそれからの長い道のりを想像し、読み進める手が止まりそうになる。。。 でも。。。 読み終えた後は、このタイトルからは想像できない感動で打ち震える。 著者は母を捨てていない。 泥中の蓮のように凛と生き延びた著者の母を想う視線が、凍てついた心を溶かす言葉とともにエピローグにたどりつく。 数少ない日本のプリズンドクターになった著者の活動に注目していきたい。 #本 #おおたわ史絵
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薬物依存の母との壮絶な戦い。 最後の方に、新しい依存症治療法がいろいろ書かれているが、どれも決定的なものではないのだろうな。再犯を繰り返す有名人などを見ると、治癒というのがどれほど大変なことか。 それにしても、著者はよくぞまともに育ったものだと思う。家政婦さんの力も大きかったに違...
薬物依存の母との壮絶な戦い。 最後の方に、新しい依存症治療法がいろいろ書かれているが、どれも決定的なものではないのだろうな。再犯を繰り返す有名人などを見ると、治癒というのがどれほど大変なことか。 それにしても、著者はよくぞまともに育ったものだと思う。家政婦さんの力も大きかったに違いない。
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捨てたいほど憎い母を、捨てずに母も父も自分も救ったひとりの女性の話。 辛かったね、がんばったね、と声をかけたい。当時の彼女に。 そしてまた、現在進行形で苦しんでいる当事者に。特に無力な子どもに。 依存症の問題はもっと関心が寄せられるべき、社会の問題。
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普通の母親に育てられた自分に心から感謝したい。ご自身の依存症家族としての経験を赤裸々に綴られている。依存症というものを完全に勘違いしていた。「プリズンドクター」のインパクトも凄かったが、これが実話かと思うと本当に凄まじい…史絵さん、よく普通に育ったなぁ…
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テレビでみているおおたわさんからは想像できない、お母さんが依存症という前情報があってから読んでもそれの100倍はしんどかった。 私には身内にも依存症がいるからなおさらだ。 通院にこぎ着けるまで10年かかった。 とくにおおたわさんの場合は母子、という関係だったことも辛かっただろ...
テレビでみているおおたわさんからは想像できない、お母さんが依存症という前情報があってから読んでもそれの100倍はしんどかった。 私には身内にも依存症がいるからなおさらだ。 通院にこぎ着けるまで10年かかった。 とくにおおたわさんの場合は母子、という関係だったことも辛かっただろうなと思う。 依存症に限らず、いわゆる毒親、というものをもつ人にすすめたい、いやすすめたくない、いや、すすめたい、と思う本だった。 つらいしんどい本だけどおおたわさんがいることは希望なのかなと思った。
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辛い体験であろうに、サッパリとした文章で書かれている。それが、筆者の心の整理が進んでいることの現れだったらいいなと思う。 私も親との関係がそれほどよくないから、筆者が抱えなければいけなかった重荷を思うと心が痛い。 それとは別に、依存症に対するイメージは改善されなければならないの...
辛い体験であろうに、サッパリとした文章で書かれている。それが、筆者の心の整理が進んでいることの現れだったらいいなと思う。 私も親との関係がそれほどよくないから、筆者が抱えなければいけなかった重荷を思うと心が痛い。 それとは別に、依存症に対するイメージは改善されなければならないのだろうと思った。心の弱さが原因なんだとどうしても思ってしまうけれど、ネズミの実験の部分を読んで、違うのだと感じた。 とても難しいことだけど、少しずつ、知ってもらうことからでも。
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ワイドショーのコメンテーターなどでも知られている医師、おおたわ史絵さんの著書です。 私はこの世代で医師をしている女性はみな、恵まれた家庭で育ったと勝手に思っていました。(父親は開業医なので、経済的には恵まれているとは思います。) ブログにて詳しいレビューしています* ht...
ワイドショーのコメンテーターなどでも知られている医師、おおたわ史絵さんの著書です。 私はこの世代で医師をしている女性はみな、恵まれた家庭で育ったと勝手に思っていました。(父親は開業医なので、経済的には恵まれているとは思います。) ブログにて詳しいレビューしています* https://happybooks.fun/entry/2021/10/30/173000
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私自身、母との関係がうまくいかない時期を長く過ごしました。「母を捨てる」とはいったいどういうことなのか、それを本にするのはなぜなのか知りたくて、この本を手にとりました。 依存症というのは、易きに流される弱い心が原因なのだと思っていました。でも、違うのですね。本人が、生きづらさや自己肯定感の低さにもがき苦しむ中で見出した、救いの道なのですね。 著者のお母様の場合、とても気の毒なのは、合法的な薬による治療の過程で依存症になってしまったということ。誰も悪意があったわけではないのに、気付かぬうちに家族が依存症に導いてしまったこと。 きっと、著作もお父様もご自身を責めて苦しまれたことと思います。文章にしたことで、著者の気持ちが少しでも整理され、平穏に近づいていることを願います。 また、依存症に対応する方法が分かりやすく示してあり、私自身も問題を抱えていますので、心構えが出来ました。
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