一億円のさようなら の商品レビュー
子供が巣立って夫婦二人の生活が始まったところで、実は妻が億単位のお金を持っていた……という、一見夢のような設定から始まる物語を読みました。でも現実はそう甘くなくて、そこから次々と大変な出来事が重なり、運命に翻弄されていく夫の姿が描かれています。 風景描写がとても丁寧で登場人物...
子供が巣立って夫婦二人の生活が始まったところで、実は妻が億単位のお金を持っていた……という、一見夢のような設定から始まる物語を読みました。でも現実はそう甘くなくて、そこから次々と大変な出来事が重なり、運命に翻弄されていく夫の姿が描かれています。 風景描写がとても丁寧で登場人物も多いせいか、個人的には少し物語が長く感じてしまいました。そこが作品の深みになっているのでしょうが、好みが分かれる部分かもしれませんね。 特に印象に残ったのは、「同種は同種に気づく」ことです。自分の利益のために動くエゴイストたちが集まってくる様子は、読んでいてどこか気味の悪さを感じました。結局、人は自分が一番かわいいものなんだな、と突きつけられた気がします。 また、家族には愛情も大事だけど、それ以上に「信頼」が大切なのだという学びもありました。一度崩れた信頼関係を立て直すのは本当に大変なことなので、日頃から気をつけていきたいなと思わされる一冊でした。
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普通の話だったらこうなりそうだなという部分が外れているというか、読んでいて興味深かった 奥さんの思い切りだけがすごく印象に残る
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自分にそれだけの遺産が手に入ったら……自分のお金じゃないと思っておいておくことはできるかな?即仕事辞めると思う。笑 最後まで夏代さんの気持ちに共感できず。最後にその使い方するならもっと前にいい使い方できたような気が……
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自分にもし、四十八億の資産が降って来たら‥‥。そればかりを考える小説だった。だからこそ、主人公の葛藤が苦しかったし、夏代の性格も考えも何もかも分からなかった。グルメも土地も化学も家族も、全部を丁寧に描写する小説は、胃もたれしそうになる。
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全く前情報なしのまま読んでみた。 タイトルは象徴的な始まりであり、テーマ的には人間関係、共有されなかった事実がどうそれを変えていくか、それを踏まえて互いの理解に辿り着けるかを描いた作品。 主人公の行動・心情、加えて環境や風景などを丁寧に描いており、理解のしやすさにはつながって...
全く前情報なしのまま読んでみた。 タイトルは象徴的な始まりであり、テーマ的には人間関係、共有されなかった事実がどうそれを変えていくか、それを踏まえて互いの理解に辿り着けるかを描いた作品。 主人公の行動・心情、加えて環境や風景などを丁寧に描いており、理解のしやすさにはつながっているが、逆に行動や心理が現実として考えるとずれている部分もあり、共感しにくい部分もあった。 伏線の様な不穏な要素も散りばめられており、先が気になってページをめくったものの、終わり方は物足りない様にも感じた。 電子書籍で読んでいてあとどれくらいかもわからなかったこともあり、その印象が強まったかもしれない。 また、章が代わると場面が代わり、どうなったんだろうと思うとしばらくしてから語られるという形の展開が多く、個人的に気になった。 決してつまらなくはなく、続きが気になって読む魅力はあった。ただ、全体を通して、昭和のドラマを見ている様な空気を感じた。
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「一億円あったら何する?」的な話は誰しも一度はしたことがあるのではないだろうか。飲みの席で盛り上がるネタの一つでもある。実際にあるはずもない一億円をああでもないこうでもないと想像を巡らせるのは愉快だ。 そういう点では本作はせっかくの一億円をガッツリ使うこともなく期待外れだし、盛り...
「一億円あったら何する?」的な話は誰しも一度はしたことがあるのではないだろうか。飲みの席で盛り上がるネタの一つでもある。実際にあるはずもない一億円をああでもないこうでもないと想像を巡らせるのは愉快だ。 そういう点では本作はせっかくの一億円をガッツリ使うこともなく期待外れだし、盛り上がりネタの参考にはならない。 そもそも主人公をはじめとして出てくる登場人物が魅力に乏しいキャラクターばかりだ。主人公は猜疑心が強いくせに人間関係にドライだ。妻はもっともらしいことを色々と言うが共感できない意見ばかり。子供たちは自分勝手で、従弟は更に自己中心的で面倒くさい。昔の後輩は悪い女ときた日には、読んでいて誰に共感すればいいのだろうかと思ってしまう。 最後のオチもどんでん返しというほどの事でもなく驚きもない。ドラマ化されたのが不思議なくらい平凡な作品。
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ストーリー的には面白くすらすら読める。 ただ登場人物個人個人の人間性がいまいちよく分からず、行動に共感できない描写が多かった。
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もし自分の伴侶が億万長者だったら、そしてそのことを秘密にしていたら。 膨大な遺産を継いでいた妻、恋愛至上主義な子どもたち、保身に走る会社の役員たち、昔の後輩である女将、親友を虐めていた同級生…みんな勝手にするがいい、と思って離婚届を置いて金沢に転居した主人公鉄平。 660ページの...
もし自分の伴侶が億万長者だったら、そしてそのことを秘密にしていたら。 膨大な遺産を継いでいた妻、恋愛至上主義な子どもたち、保身に走る会社の役員たち、昔の後輩である女将、親友を虐めていた同級生…みんな勝手にするがいい、と思って離婚届を置いて金沢に転居した主人公鉄平。 660ページの長編なのにぐいぐい読めた。おもしろかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白かった。お金が絡むとやっぱいいことはないよなぁという気持ちがあったけど、この中のキャラたちの生き生きとした生き方がとても良かった。今自分が一億円貰ったら何するんだろうなぁと思うけどなんかちょっとだけ買ったらあとは銀行に入れて半分忘れながら日々を過ごしそう。って考えるのも楽しい。 ただ、章が変わるときにがらっと場面が変わるんだけど、全然説明が無く会話からだんだん状況が見えてくる、ってのが結構あったのが個人的には結構ストレスだった。その中で新キャラの名前だけが出てくるけど読み進めないと背景がよく分からんかったり、えっ?えっ!?ってなりながら追うのが辛かった。そこだけマイナス。
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初めて読む作家さんだったが、個人的には大当たりだつた。 莫大な遺産の存在を隠していた妻、恋愛問題について隠していた子どもたち、そして会社で受けた不当な扱い。 そんな人生が何もかも嫌になり、主人公は人生をリセットすべく新天地で事業を始める。 長く生きていると人生ではいろいろな...
初めて読む作家さんだったが、個人的には大当たりだつた。 莫大な遺産の存在を隠していた妻、恋愛問題について隠していた子どもたち、そして会社で受けた不当な扱い。 そんな人生が何もかも嫌になり、主人公は人生をリセットすべく新天地で事業を始める。 長く生きていると人生ではいろいろなことがある。 人間関係とは煩わしいモノであり、人の気持ちを思うように操ることはできない。 度々登場する逆境の中で、主人公はあらがうでもなく、従うでもなく、まさに現代のガンジー如く孤独に、しかし強く自分の道を切り開いていく。 一本筋が通ったその生き方と、場所場所でのリアルな情景描写が相まって、物語は最後まで鮮明な解像度を持っている。 無理な展開や派手な演出はないが、巧みに練られたストーリーは現実的だが決して読者を飽きさせることがない。 とてもおもしろい一冊でした。
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