赤死病 の商品レビュー
ジャックロンドンの社会を見つめる視座を表す3篇。 細菌兵器によって滅亡に瀕した人類のその後を描いた表題作。人類史の観点で(執筆寺からの)来たるべき未来、過去を論じた2篇。 作家の想像力は、驚くほどの精度で今を描き出していた。
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この作品集は『赤死病』という短編と細菌兵器に関する作品『比類なき侵略』・社会主義的な思想に基づく『人間の漂流』の三篇。 私は彼の冒険小説が大好きなので、意外な感じもしましたが、『赤死病』の中で体中が真っ赤になって、短ければ10分で死んでしまう異常な病により一気に人類の数は減り、かろうじて生き残った人々の子孫にかつてそのパンデミックを経験した老人が語る物語はやはりジャック・ロンドンだなぁと思いつつ読んでました。 (これを読んでいた時にワクチンの副作用で微熱が出ていたんですが、このあと39.1度まで上がってしまい、さすがに読書中断しました
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武漢肺炎ウイルスで話題になった小説との事で、読んでみた。 赤死病が全世界を滅ぼして数十年がたった後の話。疫病蔓延の回想は、ゾンビ映画を見ているようで迫力があって面白かった。 老人の回想話なので。回想そのものは面白かったが、前後の廃墟と文明の破壊されている「現在」は、そんなに力...
武漢肺炎ウイルスで話題になった小説との事で、読んでみた。 赤死病が全世界を滅ぼして数十年がたった後の話。疫病蔓延の回想は、ゾンビ映画を見ているようで迫力があって面白かった。 老人の回想話なので。回想そのものは面白かったが、前後の廃墟と文明の破壊されている「現在」は、そんなに力を入れて書かれていないように感じた。すぐに読み終る中編程度の小説。 星三つ。
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