ヒナギクのお茶の場合/海に落とした名前 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
多和田葉子はドイツ在住で欧州内はもちろんインドやアメリカ日本などを行き来する旅ガラスな作家である。 本書は様々な文体を駆使して書かれた不思議な話が詰まった短編集。 日本文学によくある不思議モチーフのあざとさがないところが気に入った。不思議なことのうち一本の糸になるものを描いたと作者は言う。 作者が体験したこと感じたことをモチーフに構成された話が多いのだが生の体験談のリアルさはなく、ふわふわとした話から普遍的な真理がじわりと滲んでくる感触。 マイノリティのこと、女性であること、国境を越えること、クィアな性のことなどいろいろと感じるところはあるのだが、殊更に取り立てて述べることは難しい。 そういうわけで、世には多和田葉子論が数多くあるようなので詳しく検討するにはそれらを読むのがよいのだろう。 面白かった。しかし良くわからない。
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