深夜特急 新版(4) の商品レビュー
ペルシア帝国は、アッシリア帝国に次ぐ世界で一番古い帝国なのであるが、ギリシアとの戦争に負けたり、アレクサンドロス大王にあっけなく滅ぼされたこともあって強大な国というイメージはないのだが… この本を読むと旅心が掻き立てられる。それにしても行っていない国が多すぎる。こんなに面白くて...
ペルシア帝国は、アッシリア帝国に次ぐ世界で一番古い帝国なのであるが、ギリシアとの戦争に負けたり、アレクサンドロス大王にあっけなく滅ぼされたこともあって強大な国というイメージはないのだが… この本を読むと旅心が掻き立てられる。それにしても行っていない国が多すぎる。こんなに面白くて肩の凝らない旅行記は他にないと思う。
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ハードカバー版2巻の選択が無かったので文庫版3,4巻として登録。香港マカオ編よりも文章から風土のドライな雰囲気が伝わる。現地の人やバックパッカーとの交流を中心に描かれていて文庫版1,2巻よりも自分好みだった。 カースト制の中でも強く生きる子供達の姿が印象的。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
バスについての話が多い。 長距離バスは普通車相手だとぐんぐん抜いていくが、長距離バス同士になるとお互い譲らず、スレスレまでのチキンレースをし、直前にどちらかが譲る。いつ事故になるかヒヤヒヤものだが、実際にぶつかり、ガラスが割れるなどして乗客が怪我をしても、運転手は運転できる限り運転し続け、乗客も各々で手当をし、目的地に着けばそのまま何事も無かったかのように帰っていくらしい。 長距離バスが普通車にぶつかったこともあったが、そのまま無視して運転し、しばらくしたところで運転手が乗客に、あれはどうなっただろうね、と聞くと、後ろで走ってるのが見えるし大丈夫、そのままいっちゃえいっちゃえ、と乗客達が言う。 後ろで走っているのは色が同じなだけの違う車かもしれないのに。そうゆう風に、交通事故に関しては杜撰というのが印象的だった。
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インドからパキスタンへ パキスタンからアフガニスタンへと 一気に旅が進んでいく 深夜特急シリーズ第4弾_ 猛スピードの中 道路の真ん中を グイグイと長距離バスが進んでいく 対向車と肝試しのようなキチンレースを展開し ハラハラドキドキさせられた!! 日本とは全く違う ...
インドからパキスタンへ パキスタンからアフガニスタンへと 一気に旅が進んでいく 深夜特急シリーズ第4弾_ 猛スピードの中 道路の真ん中を グイグイと長距離バスが進んでいく 対向車と肝試しのようなキチンレースを展開し ハラハラドキドキさせられた!! 日本とは全く違う 世界の価値観や社会のあり方に シリーズを追いかけるごとに私も影響されていく いま私が善や悪と感じていることも 豊かだと感じていることも 世界へ飛び出せば それが曖昧になり 覆えされっぱなしなんだろうな… でもそれは名所を巡る旅では 得られるわけではなく… 現地で暮らす方との出会いを通して 身に沁みることなのかもしれない… 旅をすることは 人生の財産ですね!! 私も時間が許すかぎり 旅をする人生でありたいな_
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どの国の人とも、言葉が十分に通じていないのに意思疎通ができてしまっているのが面白い。コミュニケーションに占める言葉の割合は実はごくわずかなのかもしれないと実感する。そしてそれはたぶんこの人だからできるのでもなくて、自分も本気で意思疎通しようと試みたら案外できるものかもしれないと思...
どの国の人とも、言葉が十分に通じていないのに意思疎通ができてしまっているのが面白い。コミュニケーションに占める言葉の割合は実はごくわずかなのかもしれないと実感する。そしてそれはたぶんこの人だからできるのでもなくて、自分も本気で意思疎通しようと試みたら案外できるものかもしれないと思わされる。 旅については、だんだん煮詰まって視点や思考が本質に近づいてきている感じがあっていよいよ面白い。
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パキスタンの乗合バスは対抗車とぶつかっても気にせず猛スピードでかっ飛ばす。もしかしたら死ぬかもしれないのに、バスを乗り継ぎ旅は続くのだ。 もう真っ当な生活には戻れないかもしれないという不穏な空気を残したシルクロード編でした。
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この4巻には正直あまり期待していなかった。というのもインド以西の国のイメージがあまり湧かないからだ。しかし読み終えてみたら読み応えがあって充実感があった。端的に言うと威厳と壮大なスケール感があった。この巻ではインドからパキスタン、アフガニスタン、イランと場所が変わるが、3巻のイン...
この4巻には正直あまり期待していなかった。というのもインド以西の国のイメージがあまり湧かないからだ。しかし読み終えてみたら読み応えがあって充実感があった。端的に言うと威厳と壮大なスケール感があった。この巻ではインドからパキスタン、アフガニスタン、イランと場所が変わるが、3巻のインドのカオス、ダイナミズム、躍動とまた異なった空気感がある。パキスタンのイスラマバードからアフガニスタンのカブールに向かう最中の大自然のスケール感、イランのモスクでの礼拝、これらは文面からありありと情景が思い浮かぶ。それから旅先で出逢う人が今作はかなり多く、しかも一人一人の個性が強いように感じた。(異なる文化圏を横断しているのもあるし、この地続きのシルクロードを欧州からやってくる人間もいるので多様性が交錯するのだろう。)そこから思った事、気付かされる事などがあった。このシリーズを読んでいるといかに自分が狭い環境の中にいるのかと思わされる。もちろん、それぞれの現地の人間はそれはそれで私と同じように生きているのかも知れないが、全体を俯瞰すると世界は多様でカラフルだと思えてしまう。安定して毎日同じ事の繰り返しがいかにありがたいかと言うことと、その反面でこの日常から飛び出して冒険したいなと食指を動かされてしまうところがこの本の魅力だ。
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アフガニスタンとイランの国境から凄まじいバスの長旅でテヘランへ テヘランからシーラズ、イスファンへ 今回は心身ともに疲れが溜まっている様で、淋しさや恋しくなるシーンが増え、温度も下がり気味 印象的なのは、 今まで以上に日本語や活字が恋しくなり、出逢った日本人に本を貰うシーン ...
アフガニスタンとイランの国境から凄まじいバスの長旅でテヘランへ テヘランからシーラズ、イスファンへ 今回は心身ともに疲れが溜まっている様で、淋しさや恋しくなるシーンが増え、温度も下がり気味 印象的なのは、 今まで以上に日本語や活字が恋しくなり、出逢った日本人に本を貰うシーン たまたま知り合った者同士7、8人の日本人がいるヒッピー宿に毎日通い詰めるシーン 大都会のテヘランで公衆電話の中で笑いながら話をする人達を見て、淋しく思うシーン 何としても日本人夫婦に会いたいと頑張ってテヘランへ向かうシーン 何の為に旅行をしているのか? 楽しむ為に旅行をしているのに、お金が無いという現実 物乞いに対する今までの自分の考えと向き合う そして旅というトンネルの向こうにあるものと、上手く折り合う事ができるのであろうか、と不安が忍び寄ります
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1番好き。イスタンブールで街の熱にまた触れた沢木耕太郎。熊使いを出し抜いて逃げるシーンとかイランを抜けてみた街の夜景に感動するシーンは良かった
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シルクロードまで進んで旅にも慣れ、そんな著者が長い旅の中で体験した物乞いへお金を恵むことについてのエピソードが、私にはすごく刺さりました。 ロッテルダム出身のヒッピーは、落ちたクラッカーのかけらを拾って食べるような、貧乏旅行者ではあったけど、物乞いの子供に持ち金を恵む豊かな心を...
シルクロードまで進んで旅にも慣れ、そんな著者が長い旅の中で体験した物乞いへお金を恵むことについてのエピソードが、私にはすごく刺さりました。 ロッテルダム出身のヒッピーは、落ちたクラッカーのかけらを拾って食べるような、貧乏旅行者ではあったけど、物乞いの子供に持ち金を恵む豊かな心を持っている。 一方、物乞いに対して、もっともらしい理由づけをしてお金を恵むことをしなかった著者はここで、自分はただのケチなんだ、と思えた。 私、この場面が、深夜特急全巻通して一番刺さったところです。 殺伐としたただ赤い岩土が続くカイバル峠、行ったことはないけれど、そこに沈む夕陽の情景が目に浮かんで泣きそうになります。
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