赤ちゃんポストの真実 の商品レビュー
熊本日日新聞の記者である筆者が「赤ちゃんポスト」の担当となり、取材を通して社会の一問題と向き合う中で抱いた疑問や葛藤を描いたルポタージュ。 「赤ちゃんポスト」の詳細を知りたくて手にした本だったが、読み進めてビックリ…反対派の方の書籍だった。記者としての真摯な姿勢や熱心な取材を...
熊本日日新聞の記者である筆者が「赤ちゃんポスト」の担当となり、取材を通して社会の一問題と向き合う中で抱いた疑問や葛藤を描いたルポタージュ。 「赤ちゃんポスト」の詳細を知りたくて手にした本だったが、読み進めてビックリ…反対派の方の書籍だった。記者としての真摯な姿勢や熱心な取材を通して提示される「真実」。「赤ちゃんポスト」が善意から生まれているだけに隠れてしまっている「真実」を解き明かそうと、記者として葛藤する姿が素晴らしかった。 赤ちゃんポストの賛否について考えさせられるのは勿論、社会の問題に向き合う一人の人間としての姿勢から、自身の考えを深堀りしてくれる本でした。
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赤ちゃんポストの是非について考えたいと思い、本書を読んだ。 前半は赤ちゃんポストに対する筆者の疑念(本当に有効か、他の方法があるのではないか等)が述べられ、興味深い内容だった。 一方で後半はどちらかというと筆者の自分語りに近い。取材の裏側や赤ちゃんポスト以外のことなど、赤ちゃんポ...
赤ちゃんポストの是非について考えたいと思い、本書を読んだ。 前半は赤ちゃんポストに対する筆者の疑念(本当に有効か、他の方法があるのではないか等)が述べられ、興味深い内容だった。 一方で後半はどちらかというと筆者の自分語りに近い。取材の裏側や赤ちゃんポスト以外のことなど、赤ちゃんポストについての情報や意見を知りたい私にとっては退屈と感じられた。 総合的に見て、このタイトルで出版するなら後半の内容はいらないと思う。
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取材の裏側など、報道できないような部分も細かに書かれていて良かった。 ただ、記者に興味がない者にとっては、余計なページが多かったと思う。
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大変興味深い内容だった。 赤ちゃんポストのことはニュースで見て知っていて、無条件にいいものだと思っていたけれど、匿名で子どもを預けることができるという事は、子どもにとっては自分の出自を知る権利を奪われている事になるという指摘については、この本を読むまで全く思い当たらなかった。
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「赤ちゃんを救う」という大義名分に思考停止していたが、実際どういう事が起きているのか、慈恵病院の医療関係者や実親、養親、そして子どもたちや行政のインタビューを通して見えてきた真実(の一部)。その匿名性から問題の解決が難しかったり、意図していた赤ちゃんではない子どもたちが赤ちゃんポ...
「赤ちゃんを救う」という大義名分に思考停止していたが、実際どういう事が起きているのか、慈恵病院の医療関係者や実親、養親、そして子どもたちや行政のインタビューを通して見えてきた真実(の一部)。その匿名性から問題の解決が難しかったり、意図していた赤ちゃんではない子どもたちが赤ちゃんポストに置かれたり、棄児となった赤ちゃんの対応の法律的な壁、とにかくいろんな事実を自分が知らないことを見せつけられた。みんなお母さんのために、赤ちゃんのために動いている軸は同じ、ただその有効な手段を実行することの難しさ、、、 まず自分ができることは、少なくとも身の回りのお母さんや赤ちゃんに優しくしようと思います。
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先日、本書にも出てくる、赤ちゃんポストに預けられた子第一号の人物が、実名を明かし顔を出して、養親と共にインタビューを受けた新聞記事を読んだ。同じタイミングで、いくつかの紙面やテレビにも取り上げられており、赤ちゃんポスト開設15年の節目だから、ということのよう。この男性は、3歳の時...
先日、本書にも出てくる、赤ちゃんポストに預けられた子第一号の人物が、実名を明かし顔を出して、養親と共にインタビューを受けた新聞記事を読んだ。同じタイミングで、いくつかの紙面やテレビにも取り上げられており、赤ちゃんポスト開設15年の節目だから、ということのよう。この男性は、3歳の時預けられ、今は18歳、当初は養育里親としての養親の元で養育を受けていたが、数年前に正式に養子縁組をしたそうだ。養親とは血のつながりはないことも、はじめからきちんと教えられ、実の子のように愛情深く育てられたことがとてもよく伝わってきた。そんな彼も、自分の出自に思い悩み、苦しんだ時期があったが、彼を赤ちゃんポストに預けた人物が名乗り出て、彼の身元が判明。彼の実親は彼を産んでから事故で亡くなっていたことがわかったという。まあ、この彼を引き取って育てていた叔父(だったと思うが)という人が、実はとんでもない人なのだが、ここではあえて触れずにおくとして、この彼は、ある意味とても幸運だったのではないか。とてもよい養親に出会えたこと、出自が判明したこと、実の母に捨てられたのではなかったこと、この赤ちゃんポストの運営にあたって、最も心配される事柄が皆はっきりした上に、本人にとってプラスに捉えられる結果ばかりだったからだ。彼は自分が思い悩んでいた問題が全て解決し、前向きに人生を歩めるようになったからこそ、今は子どもの支援に関わりたい、とこども食堂の運営に携わり、実名で顔出しで取材に応じることで、赤ちゃんポストに預けられたが、幸せに暮らしていることを社会に知ってほしかった、と言っている。 本書では、終始、この記者が赤ちゃんポストの問題点を追及するような姿勢で綴られていて、とても居心地の悪い思いをしながら読んでいた。だが、最後に、単行本にするにあたって、筆者のその時点での思いを書いている箇所があった。時を経て、ようやく赤ちゃんポストの存在の意味を理解してくれたようで、なんだかほっとした。法律の問題、子ども自身の問題、議論するべきことが置き去りにされているのではないかという重大な懸念があるのはわかるが、たとえ見切り発車的な始まりであったにせよ、これができたからこそ議論が生まれたのではないか。これができなければ、結局妊娠出産が全てその当事者である母親にその責を負わされ、誰からも助けてもらえず、自分の人生を生きられず、苦しみながら必死に日々を耐えるしかない母親が、社会からはみ出したままだっただろう。支援のための議論、社会で子どもを守るための議論を引っ張り出すための、赤ちゃんポストだったとしてもそれはそれで、大きな意味がある。 内密出産のニュースが少し前にも世間を賑わせた。この子どもと母親が、彼らにとって良き人生を歩めるだけの支援がしっかり得られるよう願ってやまない。
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恥ずかしながら赤ちゃんポストについて深く考えたり知ろうとしなかったので、色々なことを知ることができた。出自を知らない子は、例え養親に愛情深く育てられたとしても、心に燻りが残る点については私にとっては新たに知ったことだった。 真実、というよりは筆者目線である感じが見受けられた。何が...
恥ずかしながら赤ちゃんポストについて深く考えたり知ろうとしなかったので、色々なことを知ることができた。出自を知らない子は、例え養親に愛情深く育てられたとしても、心に燻りが残る点については私にとっては新たに知ったことだった。 真実、というよりは筆者目線である感じが見受けられた。何が最適解なのか。最後まで読んでも分からなかった。。。難しい問題である。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
熊本・慈恵病院が設置する「こうのとりのゆりかご」「赤ちゃんポスト」をめぐるルポ。 子供の自分のルーツを知る権利。 マスコミの取材態勢。 児童相談所などの福祉関係者と、病院との立ち位置と意見の違い。 父親の責任の追及されない現状。 母子への支援の不足。 国や議員の無責任さ。 知らない事がたくさんあり、色々考えさせられた。 この問題に関しては、他の目線からの情報も読んでみないと、なだ意見は言えないな。
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読んでみてどこか生焼け感が残る、貴重なインタビューを活かしきれてない様に思える。確かに調査した内容が初めて知る事実ばかりでタイトルのとおりだがもったいない。
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赤ちゃんポストのことは、ニュースで知っていた。しかし、ポストがなぜできたのか、さらにその詳しい内容については、全く知らなかった。 ただ、命を救うということだけではない考えの深さに、読む終わって気づいた自分がいた。 命を守る、命を助ける、命を育む、このことをもう一度考えさせられる本...
赤ちゃんポストのことは、ニュースで知っていた。しかし、ポストがなぜできたのか、さらにその詳しい内容については、全く知らなかった。 ただ、命を救うということだけではない考えの深さに、読む終わって気づいた自分がいた。 命を守る、命を助ける、命を育む、このことをもう一度考えさせられる本だった。
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