青春ノ帝国 の商品レビュー
時々、涙がでそうになるくらい苦しかった 誰かと一緒にいるって大抵は苦しいことが多い。嫌われてないか、笑われてないか、おかしなことをしてないか。気を遣って、でもうまくできないことの方が多くて。学生のうちって髪型や服装、言動である日を境に全てが変わってしまうことが多い。そのつもりがな...
時々、涙がでそうになるくらい苦しかった 誰かと一緒にいるって大抵は苦しいことが多い。嫌われてないか、笑われてないか、おかしなことをしてないか。気を遣って、でもうまくできないことの方が多くて。学生のうちって髪型や服装、言動である日を境に全てが変わってしまうことが多い。そのつもりがなくても責められたり… この本の登場人物は優しい人が多くて、不器用な人が多いように感じたが、それでもいろんな人がいた。現実はもっと多様な人がいるんだろうな 主人公もその周りの人も、誰もが精一杯生きているんだというのが伝わってきた。この本を読んだら、誰も悪くないって寛容になれる気がする
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【「青春」とは傍で見るほどすばらしいものでも何でもなく、不細工で、汗くさくて、はずかしくって、何ともやりきれないものである 小松左京】 中学校の教師をしている関口佐紀に、ある日1本の電話がかかってきた。電話の相手は、奈良比佐弥。中学の時に淡い恋心を抱いていた男の子。...
【「青春」とは傍で見るほどすばらしいものでも何でもなく、不細工で、汗くさくて、はずかしくって、何ともやりきれないものである 小松左京】 中学校の教師をしている関口佐紀に、ある日1本の電話がかかってきた。電話の相手は、奈良比佐弥。中学の時に淡い恋心を抱いていた男の子。「久和先生、死んだんだ。」 恩師の訃報をしらせる奈良くんの声で思い出す。『14歳のわたしは、自分の内側にしか向いていない目で、世界のすべてを見渡せる気になっていた、とても愚かな子どもだった。』 青春というなの帝国で共に闘った「同志」たちとの、夏の日の物語。 。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。.。:+* 青春ってなんでしょうね。 水しぶき浴びながらプール掃除してるキラキラ感? グワーッて叫びたくなるような小っ恥ずかしい思い出? 学校サボって駅前のマックでダラダラ喋ったりね 修学旅行で好きな子の隠し撮りしたりね ケンカしたり 先生に怒られたり 校内合唱コンクールで急にクラスが団結したり どうでもいい思い出だけど、あの頃しか経験出来ないようなことが青春だったなぁ ってことなんですかね 『どうかクラスの誰かが、名字の関口ではなく、名前の佐紀で呼んでくれますように』 うんうん。入学式後の教室で「ゆうきって呼んでいい?」って言われたら 人見知りのわたしは「よし、第1関門突破!」って思ったもんね。 YA本だそうです。
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うどんカフェ以外では初めて読む、石川センセイの作品。今の自分を形作るものは、きっと、心を突き動かされたあの日の体験。不完全だった自分も大切にしてやりたいと、読み終えた後に感じました。
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まず、装丁が美しい。あの頃の気持ちのまま本の形にしたみたい。 この気持ちには、佐紀の気持ちには、自分の中にも憶えがある。学校というハコに入れられた時の自分や他人を見る目に苦しくなるような気持ち。その中で少しでも光を見出そうとする気持ち。淡々とした日常のなかには激情のような思いが...
まず、装丁が美しい。あの頃の気持ちのまま本の形にしたみたい。 この気持ちには、佐紀の気持ちには、自分の中にも憶えがある。学校というハコに入れられた時の自分や他人を見る目に苦しくなるような気持ち。その中で少しでも光を見出そうとする気持ち。淡々とした日常のなかには激情のような思いが流れている。
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共感性羞恥で読み進めるのに心折れそうだった。 児童書の人ということで、通りで。 対象年齢は小学校高学年~中学生くらいのイメージです。
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学校の職員室にかかってきた電話。 聞こえてきた奈良君の声で、一気に過去に遡る。 帝国は学校かな、科学と実験の塾かな。 空っぽだった佐紀の心を、色々な人のほんとの気持ちが少しずつ埋めていく。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前半読むのがかなりきつい。 14歳という難しい年齢の内面を、 まざまざと突きつけられる感じ。 きついなー、と思っていると徐々に光が見える。 私ではない誰かが羨ましい、 満たされているあの子が羨ましい、 嫉妬と表裏一体の羨望。 あの感情を見事に書き切るとは、、。 やっと光を掴んだと思ったら、 突き放される現実もあり、 それでも「未来」はある。 最終的にタイトルでうなる。 うーん、こうきたか、と。
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他人にいらだつ自分に苦しくなる。思ったようにふるまえない。今すぐここから逃げ出したいのに動けない。そんな自分に翻弄されつづけたあの頃、ゆるやかな坂道をのぼりきった高台にあるその家が、私にとってただ一つの希望だった。1本の電話からよみがえる14歳の夏の日々を描いた物語。
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憎んでるんじゃなくて「焦がれてたんだ」 早瀬さんを思うさきの気持ち、自分もきっと誰かに持ったことがある感情。 この本の中には、自分も体験したことのある気持ちか詰め込まれていたように思う。 奈良くんと久和先生の関係もいいな。読みながら、さきと一緒に後ろで歩きながら微笑ましく感...
憎んでるんじゃなくて「焦がれてたんだ」 早瀬さんを思うさきの気持ち、自分もきっと誰かに持ったことがある感情。 この本の中には、自分も体験したことのある気持ちか詰め込まれていたように思う。 奈良くんと久和先生の関係もいいな。読みながら、さきと一緒に後ろで歩きながら微笑ましく感じているような感覚。 時間がとまったままの大切なもの。そこから離れて皆それぞれの生活を営むのだけど、やっぱり心に刻まれたものはいつまでもいつまでもそばにあって、それを共有し合う人たちを「同志」という言葉で表す。繋がり。 坂の上の古ぼけた一軒家がさきのそのときのたったひとつの希望であったように、自分にも同じように希望があって、それが今のわたしを作っているなんて思うと、生きるって大変だけど愛おしいって思える。そんな作品
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大人のほうが、この物語は響きそう。 大人になってからしかわからないものはあるけれど、でもそれは大人だから、というより、過ごしてきた時間だけの差なのかもしれない。そして、それがいいのか悪いのかも、わからない、かもしれない。
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