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夜の向こうの蛹たち の商品レビュー

3.5

47件のお客様レビュー

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2020/10/06

粘着ドロドロかと思いきや、恋愛感情を持ってるのは一人だけで、意に介さない人と利用してる人が相手なので最後は見事にさっぱりしてた。

Posted byブクログ

2020/10/04

女同士の愛憎模様を描いた物語です。カラッとした性格の主人公が、新人作家とその秘書に動揺し振り回されていくさまがどこか生々しく描かれています。 作者らしいさっぱりとした筆致なので、実情の泥沼さよりも随分受ける印象はからりとしています。 容貌が持つ利益不利益をからりと暴き、性癖が...

女同士の愛憎模様を描いた物語です。カラッとした性格の主人公が、新人作家とその秘書に動揺し振り回されていくさまがどこか生々しく描かれています。 作者らしいさっぱりとした筆致なので、実情の泥沼さよりも随分受ける印象はからりとしています。 容貌が持つ利益不利益をからりと暴き、性癖がもたらす選択のいびつさを描き出して、恵まれているようでそうではない部分を抱えつづける、生きにくい彼女たちの姿が印象に残りました。どんな人でも、100%の満足を抱えて生きていることなんてありえなくて、どこかでなにかに折り合いをつけつつ日々を進むしかない。その諦めを受け入れることも、生きる上で、人それぞれが日々繰り返していることなのだろうか、と思ったのでした。

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2020/09/30

イメージが重要になる仕事だとしたら、同じように他人になりかわってもらうかも。そのほうが、仕事がしやすく受けが良さそうだもんな。当初の取り決め通りうまくいっている間はいいけど、やはり、自分がかわいいしどこかで歪ができそう。

Posted byブクログ

2020/09/22

終始レズビアンのお話でかなり食傷気味。美人なことと才能があることを天秤にかける場面が出てくるがどちらも共感できなくて、個人的にはとても苦手なお話だった。最後まで何とか読みきったがとてつもない徒労感に襲われた。

Posted byブクログ

2020/09/20

ゾワッとさせられる恋愛小説。以前の作品「歯ブラシ」にも通じるイヤーな女性が登場。人間の心理を突いていた。

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2020/09/14

女性作家たちの物語。 「どうしたいのか」「何が幸せか」「何が辛いか」 才能が欲しい。優れた容姿が欲しい。どっちがあっても満足できない。どっちも欲しい。でもたぶんどっちもあっても満足はしない。 自分でもわかっているのかわからないのか、そのあたりの描写がすごい。 読んでいて胃がきり...

女性作家たちの物語。 「どうしたいのか」「何が幸せか」「何が辛いか」 才能が欲しい。優れた容姿が欲しい。どっちがあっても満足できない。どっちも欲しい。でもたぶんどっちもあっても満足はしない。 自分でもわかっているのかわからないのか、そのあたりの描写がすごい。 読んでいて胃がきりきりする。

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2020/08/26

+++ 小説家の織部妙は順調にキャリアを積む一方、どこか退屈さも感じていた。そんなある日、“美人作家”として話題の新人、橋本さなぎの処女作に衝撃を受ける。しかし、文学賞のパーティで対面した橋本の完璧すぎる受け答えに、なぜか幻滅してしまう。織部の興味を惹いたのは、橋本の秘書である初...

+++ 小説家の織部妙は順調にキャリアを積む一方、どこか退屈さも感じていた。そんなある日、“美人作家”として話題の新人、橋本さなぎの処女作に衝撃を受ける。しかし、文学賞のパーティで対面した橋本の完璧すぎる受け答えに、なぜか幻滅してしまう。織部の興味を惹いたのは、橋本の秘書である初芝祐という女性だった。初芝への気持ちを持て余す織部は、やがて「橋本さなぎ」の存在に違和感を抱くようになる。その小さな疑惑は開けてはならない、女同士の満たされぬ欲望の渦への入り口だった…。「第13回エキナカ書店大賞」受賞作家の最新作。 +++ ミステリでありながら、恋愛物語でもあり、人としてどう生きるかを問う物語でもあるように思う。職業、趣向、容姿、才能、さまざまな要素によって、人は他人を判断し、関わり方を変えたりもする。だが、そんなものに囚われず、なにものからも自由になったときこそ、どう生きているかの真価が問われるのかもしれない。他人とかかわらずには生きられないからこそ、大切なのはその距離感で、それによって、傷つけたり傷ついたりすることにもなるのだろう。胸の内側を軽く引っかかれたような読後感の一冊である。

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2020/08/25

レズビアンの女性が自身に言い訳しながら気になる女性にアピールしつつも、手近な女性と適当に関係を持ったりと欲深いお話。 主人公を男性に置き換えて読むとただのたらし。 作者の伝えたいことはきっと違う部分なのでしょうが、そこを探る気になれませんでした。 苦手な一冊。

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2020/08/16

レズビアンの美人作家が、やはり美人作家として売り出し中の新人に紹介されるが、彼女が惹かれたのはその秘書のほうだったというお話。ぼくはLGBTの人達に特に偏見はないつもりだが、特に興味もない。だから、こういう話を読んでもどう反応すればいいのか困ってしまう。つまらなくはなかったけれど...

レズビアンの美人作家が、やはり美人作家として売り出し中の新人に紹介されるが、彼女が惹かれたのはその秘書のほうだったというお話。ぼくはLGBTの人達に特に偏見はないつもりだが、特に興味もない。だから、こういう話を読んでもどう反応すればいいのか困ってしまう。つまらなくはなかったけれど、おもしろくもなかった。なにも残らない読書だった。

Posted byブクログ

2020/08/11

甘美でありながらひりひりするような、女性作家たちの奇妙な関係を描いた物語。容姿が美しいことと、素晴らしい才能を持っていること。どちらも持つことができるのが一番幸せであることは間違いないのだけれど。どちらかしか得られないのなら、いったいどちらが幸せなのか……。 美しい容姿とある程度...

甘美でありながらひりひりするような、女性作家たちの奇妙な関係を描いた物語。容姿が美しいことと、素晴らしい才能を持っていること。どちらも持つことができるのが一番幸せであることは間違いないのだけれど。どちらかしか得られないのなら、いったいどちらが幸せなのか……。 美しい容姿とある程度の才能をもった織部。美しい容姿と素晴らしい才能を兼ね備えた橋本。そして冴えない容姿ながら、なぜか織部が強烈に惹きつけられる初芝。この三人の女性を巡る関係と、彼女たちの真の姿を描いた物語は魅力的ながらも、どこかしら毒々しく思えました。美しくてもそうでなくても、外部から差別されたり揶揄されたりすることはあるのだろうし、外見だけがすべてではないのは確か。それならもちろん才能に勝るものはないだろう、と思うのですが、才能を嫉妬されたことで容姿の批判に繋がってしまうという悲劇もまたやり切れません。ただし、本を読む側からすれば、作家の容姿なんてまったく気にしないんだけどね…

Posted byブクログ