100文字SF の商品レビュー
第82回アワヒニビブリオバトル「【往路】お正月だよ!ビブリオバトル2022」第1ゲームで紹介された本です。オンライン開催。チャンプ本。 2022.01.02
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感想を書くと本編の作品より文字 数が多くなってしまう可能性が高 くちょっと変な感じだ。何とか100 文字ぴったりにしようと画策して いるが、なかなかこれが難しい。 100文字の物語の行間をいかに読 むか、それが楽しい。
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100文字という制限下でSFを綴る。 読んでいて思うのは、この100文字という制限であるからこそ、無限に広がる世界が内包されているのだな、という感覚。 これは、FC時代からゲームに親しんできた世代なら共感してくれるだろうと思います。あの荒いドットで表現された世界に、どれだけ興奮...
100文字という制限下でSFを綴る。 読んでいて思うのは、この100文字という制限であるからこそ、無限に広がる世界が内包されているのだな、という感覚。 これは、FC時代からゲームに親しんできた世代なら共感してくれるだろうと思います。あの荒いドットで表現された世界に、どれだけ興奮し没入して、描ききれなかったことも描かなかったことも想像し世界を構築してきたことか。 技術の進歩によって解像度が上がったことは素晴らしいことであって、現実との境目があやふやになってきているのは、高精度の限界に挑戦していくということで頼もしいことです。ただ、見えるものに感動するのと、見えないものを補完して感動するのは違った喜びであるのです。 そんな懐かしさに打ち震える100文字の数々でした。 『定期的に襲ってくる人食い巨大怪獣への対策として行われたのは人を巨大化する計画。誰かひとりが巨人となって戦う。勝てるんですか。勝てなくても、今回から食われるのはひとりで済むだろ。あんなに大きいんだから』 『妻と娘が揃って工場へ。おせち料理を作るために行くのだという。それで工場へ、というのがじつはよくわからないのだが、彼らにもいろんな事情があるのだろう。嘘をついてはいないはず。そういう機能はないからな。』 『もともとあそこは高地などではなかった。ただ周囲が沈下していっただけ。そのとき、あそこだけは沈まず、それで周りよりも高くなったのだ。ついでに言えば、もともと我々はヒトではなかった。ただ周囲が以下略。』 ふと思い出した3つを引用。ちょっとしたブラックさが好みなのかな。限られた制限下ではオチとして優秀なのかもしれないな。好き。 感想も100文字で、なんて考えもしたのだけど、全くと言っていいほどにまとまらない。長文でも短文でも読ませる力を含んだ文を書くというのは、相当のことだと再確認です。
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こういうのは毎度、字数が少な過ぎてよくわかんなくなってしまったやつと、字数足らずであやふやなところも深読みの余地があるバランスの上手いやつの二種に分かれるのだけど、今作に関しては、表紙・裏表紙、巻末の他作品紹介や帯の推薦文句までもが100文字で収められているというところが、隅々ま...
こういうのは毎度、字数が少な過ぎてよくわかんなくなってしまったやつと、字数足らずであやふやなところも深読みの余地があるバランスの上手いやつの二種に分かれるのだけど、今作に関しては、表紙・裏表紙、巻末の他作品紹介や帯の推薦文句までもが100文字で収められているというところが、隅々まで手が込んでいて面白かった。ここまでやるのか、と爆笑した。SFという点も、だいぶ自由で、気軽に未確認生命体が出てくるのが良かった。SFの世界観だと人類の扱いが雑で楽しい。
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SFというより詩や短歌みたいな趣きのある文章集。短い文章なのに懐かしさや壮大さを感じられるものがたまに見つけたときは嬉しい。読む人の人生経験にかなり依存するのかもしれない。 スキマ時間に読めるので気軽です。
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S(すこし)F(ふしぎ)な感覚。 このショートショートを皮切りに、続く物語があったら読んでみたいかも。
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娘の話で始まり、娘の話で終わる。たぶん父と娘かな。一篇が100文字なので読みやすい。よくも悪くも短すぎるため、やはり中には、何がどうしてそうなったのか、途中経過がとても気になる作品がある。ぜひ中編か長編で。せめて短編で読みたいという欲が出る。ネタが面白いゆえの物足りなさ。小説を読んでいるというより、詩集を読んでいる感じに近かった。
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100文字×200話。 ポッドキャスト「謎解き!ハードボイルド読書探偵局」 の、 第85回 雑談「100文字SF」「オリンピア•キュクロス」「滝山城」 https://anchor.fm/kusatu93/episodes/85-100SF-ef0se9 「100文字SF」をすべて読む 第一回「表紙から10ページまで」 https://anchor.fm/kusatu93/episodes/100SF-10-efn0pj 第89回 『100文字SF 10~25ページを読む』北野勇作 https://anchor.fm/kusatu93/episodes/89-100SF-1025-egbuqt 第104回『100文字SF 26P~100Pまで読む』 https://anchor.fm/kusatu93/episodes/104100SF-26P100P-ei9ua3 第109回 100文字SF『101ページから140ページまで読む』北野勇作著 https://anchor.fm/kusatu93/episodes/109-100SF101140-ej28db 『100文字SF 北野勇作 141ページからラストまで』 https://anchor.fm/kusatu93/episodes/100SF--141-epov49 の朗読を聞きながら読み、感想トークを楽しみ、 の後に、北野勇作自身による 100文字SF 全作解説 https://note.com/yuusakukitano/n/n33faf73179e1 を読んだ。 うら寂しさやポストヒューマンをユーモアの糖衣でくるんだ話が好き。 歌集や句集のようなアンソロジーや並びも面白い。 読む側の蓄積が求められる、ハイレベルな作品だと思う。 本に付加される情報も徹底的に100文字で、さすが早川書房。
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100文字のSFなんてあり得るのか!?とタイトルで驚いて読んでみたんですが、うーん……僕にはあいませんでした。小説ってより詩やポエムを読んでいる感じ。どこからでも読める気軽さは100文字ならではと思います。
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妄想癖のあるようなタイプの読書家にのみ(ここ大事)オススメできる変な本。 文字数が少ないということは表現できることに大きく制限がかかるということ。そのため、何を言っているのかよく分からないというような文章になりがちなのにも関わらず、しっかりまとめられていてビビる。SFというジャ...
妄想癖のあるようなタイプの読書家にのみ(ここ大事)オススメできる変な本。 文字数が少ないということは表現できることに大きく制限がかかるということ。そのため、何を言っているのかよく分からないというような文章になりがちなのにも関わらず、しっかりまとめられていてビビる。SFというジャンルもあって、サラッと読んでしまうと「何のこっちゃ??」となるのも仕方ない。じっくり読むべし。 この本は、自分なりの解釈を、余白にどんどん書き込んでいくのが面白い。はじめからそうすることを想定されているかのように余白が配置されているのもいい。「正しい解釈なんかどうでも良い、自分なりに解釈しながら楽しむのが読書だ!」なんて人には是非おすすめの一冊。個人的には、一話ごとに自分でタイトルをつけていくのが楽しかった。
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