さよなら世界の終わり の商品レビュー
「世界なんて終わってしまえばいいのに」 私もそんなことを考えたことがある。共感できるところが多々あった。3人の関係も独特で面白かった。
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異色の青春小説でした。 ある出来事がきっかけで、3人には、ある能力が備わりました。死にそうになったとき未来が見える間中、手首を切り死にそうなとき幽霊が見える青木、死にかけると人を洗脳できる天ヶ瀬。 この3人が、辛い絶望の状況ながらも生きる姿を描いています。 終始、いじめや虐待、殺...
異色の青春小説でした。 ある出来事がきっかけで、3人には、ある能力が備わりました。死にそうになったとき未来が見える間中、手首を切り死にそうなとき幽霊が見える青木、死にかけると人を洗脳できる天ヶ瀬。 この3人が、辛い絶望の状況ながらも生きる姿を描いています。 終始、いじめや虐待、殺人などありとあらゆる負の要素が満載で、ずーっと暗闇の中を歩いているようで、暗く苦しい気持ちばかりでした。 苦しみもがいている描写は、作者の心の中を映しているようで、文章を通して、伝わった感じがしました。 また、▶️(再生ボタン)や⏸(一時停止ボタン)など記号を使って、時系列を巧みに誘っていて、一風変わっていましいた。 生と死の狭間を彷徨い、見つけた先には、長い時間だった分、結末は説得力がありました。絶望から見えた先の答えは、是非生きづらさを抱える方に届いて欲しいなと思いました。ただ、それまでの状況の回収がされていない印象でした。様々な事件を起こし、突散らかしたは良かったのですが、片付けされないまま無理やり終わった感がありました。 「君は月夜に光り輝く」とは違った青春ならではの苦しみや悲しみ、絶望がありました。それでも生きる登場人物にもしかしたら自分の状況は大したことはないかもしれません。でも、死んだらおしまいです。殺しても元には戻りません。 その状況下で、自分は何ができるのか考えさせられる作品でした。
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