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兄の名は、ジェシカ の商品レビュー

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28件のお客様レビュー

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2020/11/01

結構裕福なご家庭。母親は政治家。首相狙ってる。息子二人。17と13。上の子はサッカーのプロスカウト来る位で学校ではスター。下の子はちょいデクレシア気味。上の子は実は中身は産まれた頃から女子だった。髪を伸ばし化粧し始める。親からしてみたら世間から色々言われたくない。承諾できない。テ...

結構裕福なご家庭。母親は政治家。首相狙ってる。息子二人。17と13。上の子はサッカーのプロスカウト来る位で学校ではスター。下の子はちょいデクレシア気味。上の子は実は中身は産まれた頃から女子だった。髪を伸ばし化粧し始める。親からしてみたら世間から色々言われたくない。承諾できない。テーマは性別問題なんだけど、それを通して、自分と向き合い、自分が譲れない物、それを我儘じゃなくて、周囲に認めさせる勇気、そういうのを考える作品。他国も、はみ出し物扱いされてる人達の考え方や生き方がまともで、スジが通っている。

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2020/10/16

ローズおばさんの「あの子は自分が女だと"思ってる"わけじゃない」「女だと"わかってる"のよ」という言葉と、 ローラの「その時は大ごとだと思うようなことても、たいていはすぎていって、最後には、どうしてあんなにさわいだんだろう、って思うようにな...

ローズおばさんの「あの子は自分が女だと"思ってる"わけじゃない」「女だと"わかってる"のよ」という言葉と、 ローラの「その時は大ごとだと思うようなことても、たいていはすぎていって、最後には、どうしてあんなにさわいだんだろう、って思うようになる」という言葉が印象に残った。 思春期の葛藤、自我の混乱、家族との距離。ジェイソンに対する弟と家族の心情の変化が、しっかりと綴られていき、ハッピーエンドへと続く。ジェシカもサムも、お母さんも、みんなが前向きになり、新しい未来へ進んでいく結末になって良かった。 子どもや周りの人との関わりの中で「性自認」や「性指向」に悩んだときに、この本の存在を思い出して、読み直せたらと思う。

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2020/09/12

トランスジェンダー、学習障害、女性、社会的階層。たった一つの家庭にも、世の中にある様々な差別は大きな影響を与える。その深刻さと、そこからの救いを描いた物語。

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2020/09/07

 大切な家族から「これまでの性別は偽りのものだった」と告白されたら、みなさんはその言葉をすぐに受け止めることができるでしょうか?  この物語の語り手であるサムには、学校で人気者の自慢の兄さんがいました。そんな兄さんが、ある日家族を前に「自分は男ではなく女」だという告白をしました。...

 大切な家族から「これまでの性別は偽りのものだった」と告白されたら、みなさんはその言葉をすぐに受け止めることができるでしょうか?  この物語の語り手であるサムには、学校で人気者の自慢の兄さんがいました。そんな兄さんが、ある日家族を前に「自分は男ではなく女」だという告白をしました。サムは大好きな兄さんを失うかもしれないという不安から、兄さんを避けるようになります。イギリスの次期首相を目指す母親と、それを支える父親は、2人の目標達成を最優先にし、息子の悩みに真剣に耳を傾けませんでした。しかし、ある出来事をきっかけに家族はぎりぎりの選択を迫られます。  大切な家族だからこそ受け入れがたい現実と、家族だからこそ守りたい互いの存在。最後に下した両親の決断には心があつくなります。また、いつも守られる立場だった弟が、大勢を前に発した力強い言葉は涙ものです。

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2020/07/10

13歳のサムにとって4歳上のジェイソンは自慢の兄だった。閣僚で次期首相候補の母やその秘書の父は忙しく、ジェイソンだけがサムを支えてくれていた。しかし、ある時、ジェイソンが、「自分はずっと女の子だと思っていた」と家族に告白する。サムも両親も混乱し、ジェイソンを傷つけてしまう…。 ト...

13歳のサムにとって4歳上のジェイソンは自慢の兄だった。閣僚で次期首相候補の母やその秘書の父は忙しく、ジェイソンだけがサムを支えてくれていた。しかし、ある時、ジェイソンが、「自分はずっと女の子だと思っていた」と家族に告白する。サムも両親も混乱し、ジェイソンを傷つけてしまう…。 トランスジェンダーについて、弟の視点から語る物語。互いを尊重することの大切さが伝わってきて、泣けてくる。

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2020/06/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

トランスジェンダーであることをカミングアウトした兄ジェイソン(ジェシカ)のことを13歳の弟サムの視点から描く物語。 13歳ねー。なんか、もっと幼く感じてしまう。でも中1だしこんなものか。あと、母親が英国首相候補で父がその秘書だったり、設定がかなり極端。それをコメディとして読めればいいのかもしれないけど、全体として親にも弟にもイライラしてしまって、あまり好きになれなかった。 同じトランスジェンダーの物語でも『ジョージと秘密のメリッサ』などでは、母親のとまどいや葛藤も、受け入れるまでの心の動きもとても自然に描かれていたけど、こちらは息子の告白を徹底的に排除していたかと思うと手のひら返しで受け入れるという具合で、すごく戯画的。それをねらっているのかしらん? 著者はトランスジェンダーではないけど、ゲイとしてカミングアウトしたのだと後書きに記しているので、もしかしたら実体験も交えているのかもしれないけれど、うーん、やはり作り物っぽく感じてしまった。

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2020/06/03

弟からだとヒーローだよねえ もちろんわかりたくないでしょうし ただ、親は・・・ でもおばさんいてよかった

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2020/05/17

トランスジェンダーがテーマの本が増えてきた。 思春期の子どもにとって性は誰にとっても大問題だ。その上、自分はまわりと違うと意識したときの悩みは大きい。告げられた家族の反応は? 主人公サムには、尊敬する大好きな兄ジェイソンがいる。ジェイソンが16歳の時「ぼくは姉さんなんだと思う」...

トランスジェンダーがテーマの本が増えてきた。 思春期の子どもにとって性は誰にとっても大問題だ。その上、自分はまわりと違うと意識したときの悩みは大きい。告げられた家族の反応は? 主人公サムには、尊敬する大好きな兄ジェイソンがいる。ジェイソンが16歳の時「ぼくは姉さんなんだと思う」と家族に告げた。 政治家で次期首相を目指している母親も、妻の私設秘書をしている父親も、社会的立場を守るため受け入れない。話をきちんと聞こうともしない。二人の言動に差別主義が見え隠れする。 サムも理解できずに受け入れなられない。その事でいじめられ、兄の告白に腹をたてる。 理解するのが一番困難なのが家族なのかもしれない。それまで愛していたゆえに、変わる姿に拒否反応を示してしまうのか。 トランスジェンダーの問題は「誰もがほんとうの自分らしく生きる」ために悩み苦しむ人たち、性別だけでなく、国、民族、宗教など様々な問題で理解されずに苦しむ人たちと通じる問題なのだろう。 最後にサムが「ぼくの姉さんのジェシカです」と 満面の笑みで言えて、ほんとうに良かった。

Posted byブクログ