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死んでもいい の商品レビュー

3.8

31件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    14

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

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2024/11/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ちょっと前に書店にて見たので、読んでみた。 何の気なしに手に取ったが、1作目から傑作でびっくり! いじめられっ子といじめっ子、この構図に隠された真の関係性とは…「死んでもいい」 ランチ会、ホームパーティーに突如現れ大荒らしするクラッシャー家族は如何にして…「ママがこわい」 叔父の葬儀で、異母の姉との少年時代の、少しエロティックでグロテスクな雰囲気の数年間を思い出し…からたねおがたま」 死ねと言われ続けた人生で、鉈をふりおろす瞬間に自分が死ねと言いたかったことに気づくストーカー女。殺される主婦は盗癖持ちで、ずっと泥棒と言われたかったときづいた…「その一言を」 文学部の顧問に借りた小説は、現実では先生で夢の中では王国を束ねるための勇者である主人公のストーリーを描いたファンタジー。しかしそこに出てくる登場人物は、皆現実世界に存在する生徒や家族で…「彼女は死んだ」 作家の櫛木理宇には突如届く一通のファンレター。その中には、櫛木の盗作を咎める文面があり、読んだ直後にTwitterに届く「読みました?」のメッセージ。その後も続々起こる出来事…「タイトル未定」

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2024/10/29

この人の作品を読むといつも「嫌やな」と「おもろい」が同時発生する。 この嫌悪感の詰め合わせみたいな短編集ですら、面白かったなあと思ってしまう。 ホント癖になる作家さんだわ。 プロットも秀逸で、そうきますか!と毎回裏切ってくれるから嬉しい。 表題作は当然ながら、『ママがこわい』『そ...

この人の作品を読むといつも「嫌やな」と「おもろい」が同時発生する。 この嫌悪感の詰め合わせみたいな短編集ですら、面白かったなあと思ってしまう。 ホント癖になる作家さんだわ。 プロットも秀逸で、そうきますか!と毎回裏切ってくれるから嬉しい。 表題作は当然ながら、『ママがこわい』『その一言を』の展開が好みだった。 全体的にメリバ風味だけど、不思議なことに読後感は悪くない。

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2024/05/11

嫌なのに、顔をしかめながら、読む手が止まらない。毒薬短編集って感じ。ほんとに全話嫌!笑 星5にしたいけど、星5の気分の読後感じゃないから星4。 好きだったのは、「死んでもいい」「その一言を」 事実は一つだけど、真実は各々の中にあるんだな、て感じる二篇。結構びっくり。 「タイトル未...

嫌なのに、顔をしかめながら、読む手が止まらない。毒薬短編集って感じ。ほんとに全話嫌!笑 星5にしたいけど、星5の気分の読後感じゃないから星4。 好きだったのは、「死んでもいい」「その一言を」 事実は一つだけど、真実は各々の中にあるんだな、て感じる二篇。結構びっくり。 「タイトル未定」は背筋凍った。好きではない。死刑にいたる病の時もサイコパスにゾッとしたけど、著者の本読むとストーカーとか、頭おかしい人とか、普通にその辺にいそうな感じがしてザワザワする…こわ…。

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2024/04/16

私が櫛木理宇先生と出会うきっかけとなった作品は「侵蝕」だった。人間の醜さをこれでもかと描き切る手法と残酷な真実を織り交ぜる着想の豊かさには驚かされる。ただし今回は短編集だ。短い文章の中でいかに私達を裏切り先入観を打ち砕くのか楽しみでもあった。6篇どれも現実世界のすぐ傍の誰の中にも...

私が櫛木理宇先生と出会うきっかけとなった作品は「侵蝕」だった。人間の醜さをこれでもかと描き切る手法と残酷な真実を織り交ぜる着想の豊かさには驚かされる。ただし今回は短編集だ。短い文章の中でいかに私達を裏切り先入観を打ち砕くのか楽しみでもあった。6篇どれも現実世界のすぐ傍の誰の中にも起こりうるものであった。最後のタイトル未定は作者は女性だったよなと思わず櫛木理宇先生のWikipedia を検索してました(^o^) 現実に起きたら怖いだろうけど櫛木理宇先生が遊んでいる感じがして面白かったです。これからも櫛木理宇先生を応援したいと思います。

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2024/02/21

短編集。どの話も思いもよらない方向に展開していく。嫌な気持ちにさせる人の描写が上手いので、読んでいる側の心がざわつく。 ある作品は藤子不二雄のノスタル爺を連想させた。

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2024/02/10

人間の嫌なところが存分に描かれた短編集。少しずつミスリードされて、最後に驚かされる話が多かった。ママがこわいが面白かった。

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2023/11/01

短編6話どれも面白かった。どの作品も上手く騙されました。ミスリードが自然でどれも裏切られる。人間の醜悪な部分を散りばめながら、それでも切なさを余韻に残すものもありました。「その一言を」が一番好みだったけど他の作品も甲乙つけがたく存分に楽しめました。

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2023/10/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

以前読んだ「寄居虫女」の作者が「死刑に至る病」の原作者だと知った。 短編集でもしっかりと後味悪く、どんでん返される。最近長編を読み通す気力があまりないので短編集は助かる。 表題作の「死んでもいい」はまさかの展開だし、めちゃくちゃ退廃的で耽美で良かった…。 「彼女は死んだ」は、死んだのがあいかではないだろうなとは思ってたけどさらに一捻りある結末で良かった。

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2023/06/28

本屋にてふいに目が合い、なぜかとても惹かれて購入した一冊。期待通りとても面白くて一気読みしてしまいひた。 犯人や真相は読みながら想像がつくものもありましたが、なによりも表現と描写が滑らかで、読みやすいのに独特な不気味さを含んでいて最後はしっかりゾッとさせられました。 書き下ろしの...

本屋にてふいに目が合い、なぜかとても惹かれて購入した一冊。期待通りとても面白くて一気読みしてしまいひた。 犯人や真相は読みながら想像がつくものもありましたが、なによりも表現と描写が滑らかで、読みやすいのに独特な不気味さを含んでいて最後はしっかりゾッとさせられました。 書き下ろしの「タイトル未定」は、読んでいて頭がおかしくなりそうでクラクラしました。(最上級の褒め言葉)

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2023/02/15

「死んでもいい」「ママがこわい」「からたねおがたま」「その一言を」「彼女は死んだ」「タイトル未定」 6話収録の短編集。 これでもかというぐらい人間の醜さや毒が散りばめられていて不穏極まりないが、怖い物見たさで読み進めると、想像の上を行くオチにやられ、それが癖になる。 表題作の...

「死んでもいい」「ママがこわい」「からたねおがたま」「その一言を」「彼女は死んだ」「タイトル未定」 6話収録の短編集。 これでもかというぐらい人間の醜さや毒が散りばめられていて不穏極まりないが、怖い物見たさで読み進めると、想像の上を行くオチにやられ、それが癖になる。 表題作の真実は誰もが予想出来ないであろう意外性を持つ。 有りえない言動を繰り返す女性に嫌悪感を抱いていると、その裏に隠された真実に驚愕する『ママがこわい』。 盗癖とストーカーを絡めた『その一言を』は深過ぎる闇に慄く。 読後は人間が持つ多面性に慄然とする。

Posted byブクログ