銀の猫 の商品レビュー
久々の五つ星。 人生の道しるべの様な作品、朝井さんの引き出しの深さに驚きました。 介護の道しるべにもなるんだとうと思ってます。 巻末解説の秋山さんの言葉も感慨深いものです。
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介護士。当時はいなかったのだろう。人間は必ず死ぬ、それは今も同じこと、現代の病院では心臓が止まるまで死んだと認められないから、延命措置されて、死んだらみんながどうして死んだんだと嘆く。頑張って最後まで行きたねと言う人はいない。この主人公は最後の日々をどう過ごすのか分かる人だよ
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活字嫌いの人間が病院の待ち時間に読んでみたらハマりました。Kindleで無料の本を読みはじめても、何度も挫折してちゃんと最後まで読んだのは子供の頃の読書感想文ぶりです。朝井さん、まるで見てきたんですか?って思うような場の細かい表現がうっとりします。でも、説明しすぎない点が読者の想...
活字嫌いの人間が病院の待ち時間に読んでみたらハマりました。Kindleで無料の本を読みはじめても、何度も挫折してちゃんと最後まで読んだのは子供の頃の読書感想文ぶりです。朝井さん、まるで見てきたんですか?って思うような場の細かい表現がうっとりします。でも、説明しすぎない点が読者の想像力をかきたてます。読んでいる時、私はちょうど手術後の絶対安静の入院生活を送っていて介抱される側として自分が重なりました。是非、看護や介護関係の人たちに読んでほしい本です。
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朝井さんの本なので手に取りました。内容はさすがでしたが、介護の話はもう既にお腹いっぱいでした。とても面白そうな人たちが揃って登場していたので違うテーマだったら良かったのに。
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江戸もの+老人介護という新しい視点も面白いし、その介護への著者の眼差しがとても深い。現代的なテーマでありつつ、舞台を江戸にすることで、読者に素直に介護のテーマに向き合わせる。著者が主張するように、誰も追い詰めない、風通しの良い介護を皆で考えたいもの。
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介護のことなんかがサラッと書かれているけど、じっくり読むとなるほどーということも多くて楽しめた。母親との確執もそれほどきわどくなくて読みやすい。
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江戸時代の介護ヘルパー…という設定の職業人の話。 全く知らない世界観で、どの老人に話も非常に興味深かった。 介護しながら指南書を作るために自分自身の気持ちを見つめ直すくだりでは、今の介護にも通じる落としどころがあり、妙に納得した。 介抱人としてはベテランで引く手あまたの主人公も...
江戸時代の介護ヘルパー…という設定の職業人の話。 全く知らない世界観で、どの老人に話も非常に興味深かった。 介護しながら指南書を作るために自分自身の気持ちを見つめ直すくだりでは、今の介護にも通じる落としどころがあり、妙に納得した。 介抱人としてはベテランで引く手あまたの主人公も、プライベートは恵まれているとはいえず、仕事をしながら気持ちの通じ合いにくい母と付き合い、わかれた元亭主とも借金返済のために会うという、そこを読むときはこちらの気持ちも沈んでしまう。 ただ、周りには主人公の理解者がいて、なんでもすべて味方だというのではなく、必要な意見をちゃんと伝えてくれる。年齢層の離れた友人というか、おぶんや旗本家ご用人の大野、鳩屋のお徳らの一言一言に行く方を修正する主人公をほほえましく思う。 好きな仕事、誇りを持ってできる仕事に一生懸命になれることが、読んでいて何より気持ちが良かった。
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江戸の老人介護人の話。 人物造形とストーリー展開はさすが上手い。 昔も今も、介護の手厚さはやっぱりお金だなあ…。だいぶ身につまされる話で、入り込みやすかったけれど、楽しいとは思えなかった。
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標題の「銀の猫」は別れた夫の義父から貰った銀細工の小さな御守り。別れた理由は、妾奉公ばかりしていた実母が、この義父から大金を借りたことから。この借金を返すために給料が高い「介抱人」となったのも、この義父の介抱があったからでもあった。何も出来ない実母と関わり合いになるのが嫌で、大変...
標題の「銀の猫」は別れた夫の義父から貰った銀細工の小さな御守り。別れた理由は、妾奉公ばかりしていた実母が、この義父から大金を借りたことから。この借金を返すために給料が高い「介抱人」となったのも、この義父の介抱があったからでもあった。何も出来ない実母と関わり合いになるのが嫌で、大変な仕事の介抱人をどんどん入れて行く。 現代でも家族の介護は大変だが、江戸時代は息子や後継者が介護をすると決められていたとか。他人が入ることで良い方に向かうという事で、色々な問題を抱えた家に入って、介護される側との交流が小気味良い。元気な意地悪婆さん、大身の旗本の隠居、大奥勤めを引退した老婆など、意外な交流とその後が面白い。最後には嫌っていた実母との邂逅もあり、心が暖かくなる。
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この本 うちにあったはず でもなんで読まないまま終わっちゃったんだろう? と思い 又 取り寄せて読みました。 前は まだ 母を見送ったばっかりで読めなかったのかもしれません。 江戸時代にも 介護人なんていたのかなあ! 長寿の人もいたらしいし 世話はしなくちゃいけないから...
この本 うちにあったはず でもなんで読まないまま終わっちゃったんだろう? と思い 又 取り寄せて読みました。 前は まだ 母を見送ったばっかりで読めなかったのかもしれません。 江戸時代にも 介護人なんていたのかなあ! 長寿の人もいたらしいし 世話はしなくちゃいけないから いたのかもしれませんね。 行く先々で 様々なひとの介護をし その家族やまわりの人の状況もみんな違う。 その仕事の大変さより 自分の母親との関係が大変! 別れたまえの亭主も はんちくな奴 この主人公お咲 勤め先の鳩屋と 世話しに行ったお宅で とても認められている。 介護に行った先の元気なおぶん そして長屋のおっかさんを看取った庄助は お咲を温かく見守ってくれる。 母親の佐和と一緒になってくれる光兵衛が 懐の大きないい人でよかった! 姑がくれたお守り銀の猫を にぎりながら 一生懸命に生きる主人公 いい作品です。
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