幽霊たちの不在証明 の商品レビュー
前半は登場人物の紹介が延々と続くような印象で少し胃もたれ感があったが実は随所に伏線がちりばめられており、ラストはページをめくる手が止まらなかった。 動機が弱いような感じはあるが犯人をつきとめる過程は面白いし学園ものならではの青春のほろ苦さも程度よく入っていて軽快に読めた。
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冒頭から文章が冗長で読みづらかったので、最後まで読みきれるか不安がよぎったのが最初。それとともに、句読点の位置に違和感があり、読みづらい。まるで自分の文章のようだ…と皮肉にも思った。 プロローグ以降は、慣れたのか会話文が多いからか、それほど苦はなく。 ただ、文中でもツッコミがあっ...
冒頭から文章が冗長で読みづらかったので、最後まで読みきれるか不安がよぎったのが最初。それとともに、句読点の位置に違和感があり、読みづらい。まるで自分の文章のようだ…と皮肉にも思った。 プロローグ以降は、慣れたのか会話文が多いからか、それほど苦はなく。 ただ、文中でもツッコミがあったとおり、女子が多すぎてかなりラノベ寄りでちょっと辛かった。
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同じ著者の『観覧車は謎を乗せて』が気になり、デビュー作も評判とのことでこちらを先に。 今っぽい。 まず、ミステリ以外の部分の話を。 文体の軽妙さが、似鳥鶏のそれにも通じる、もしかしたらより「若さ」のようなもの、現役に近いものを滲ませていて、ライトノベルではないギリギリのところを...
同じ著者の『観覧車は謎を乗せて』が気になり、デビュー作も評判とのことでこちらを先に。 今っぽい。 まず、ミステリ以外の部分の話を。 文体の軽妙さが、似鳥鶏のそれにも通じる、もしかしたらより「若さ」のようなもの、現役に近いものを滲ませていて、ライトノベルではないギリギリのところを突いている感じがした(著者が意図しているかは分からないけれど)。 題材が高校の文化祭ということで、お祭り的な雰囲気も手伝っているかもしれない。 そもそも、文化祭の一日(またはその期間)に事件が起きるミステリというのはままある設定かもしれない。それこそ、似鳥鶏作品にもある。 文化祭の非日常性と、殺人事件というのは相性がいいのかもしれない。 肝心なミステリ要素について。 不可能性を厳密に厳密に精査して犯人を絞り込むところ、裏表紙の『フーダニット・パズラー』の文言に偽りなし。目立った破綻もない(と言えるほど、ちゃんと理解も出来ていないが)。 動機がやや弱いとは思うものの、逆にリアルなのかもしれない。 エピローグの最後、切なくてとても印象的。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
このミスには珍しく本格物で、途中読者への挑戦もあったため、それならばとしっかり謎解きを行ってみた。時系列にまとめてみると自ずと犯人や動機、被害者の行動理由などはすぐにわかってしまうが、殺害トリックがあと1ピース分からないところでギブアップし、解決編を読む。その共犯者はちょっとズルいのでは…と思いながらも、謎解きは十分楽しめたので、おおむね満足。探偵役は意外なところを狙ったのかもしれないが、ちょっと共感はできない。全体的に登場人物のキャラが魅力的じゃなかったかな。
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謎を解くにあたって、広い可能性から着実に答えの選択肢を狭めていき、やがて真実へ結びつけていく。その過程を読むのは面白かったです。学生の頃だったらもう少し共感したら読めるところもあったのかもしれません。
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文化祭で主人公と同じクラスの女子が殺される、といういささかショッキングな事件を級友と推理する、という構成で物語は進みます。 犯人探しの部分はロジカルなつくりになっており、ミステリが好きな読者には楽しめる内容かと思います。主人公がそれまでに見聞きした内容が伏線にもなっており、終盤...
文化祭で主人公と同じクラスの女子が殺される、といういささかショッキングな事件を級友と推理する、という構成で物語は進みます。 犯人探しの部分はロジカルなつくりになっており、ミステリが好きな読者には楽しめる内容かと思います。主人公がそれまでに見聞きした内容が伏線にもなっており、終盤でそれらがあますところなく回収される構成も良いと思います。 ただ、解説でも書かれている通り、殺人に至る動機の書き込みが弱く、物語としての深みは今一つかも。純粋に殺人トリックを楽しむという観点で読むのが吉、でしょうか。 それにしても”そんな”経緯で殺人に至ってしまうというストーリーはちょっと非現実的ですし、殺人の舞台となった教室における文化祭の催しの設えや登場人物の相関が複雑すぎて”読み込む”のが大変だったな、と個人的には思います。
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久しぶりに挑戦状のあるミステリを読んだ。トリックは緻密なパズルのよう。書評にもあったが、人物描写と動機が薄いというのはそのとおりだと思う。人が殺されたという悲壮感がほとんど感じられない。 2021/3/20
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「このミス大賞」優秀賞作品。高校の文化祭。二年二組の出しものである幽霊屋敷の中で起きた殺人事件。首吊り幽霊に扮した女生徒がそのまま首吊り死体となって発見される冒頭から非日常編は特におもしろく、没頭。解決編のロジカルさも好き。 切なさが深いだけに、そこに匹敵する強い動機があっても...
「このミス大賞」優秀賞作品。高校の文化祭。二年二組の出しものである幽霊屋敷の中で起きた殺人事件。首吊り幽霊に扮した女生徒がそのまま首吊り死体となって発見される冒頭から非日常編は特におもしろく、没頭。解決編のロジカルさも好き。 切なさが深いだけに、そこに匹敵する強い動機があっても良かったな。でも、お気に入りの作家さんが増えた。嬉しい。
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高校の文化祭の最中、お化け屋敷で絞殺された女子生徒。彼女に焦がれていた主人公と探偵役のクラスメイトが犯人を理詰めで推理していくフーダニット・パズラー。作品の読み心地は軽いのだけれど、細かな要素をつなぎ合わせて論理を詰めていく過程は軽くありません。だって分刻みで犯行時刻を推定するっ...
高校の文化祭の最中、お化け屋敷で絞殺された女子生徒。彼女に焦がれていた主人公と探偵役のクラスメイトが犯人を理詰めで推理していくフーダニット・パズラー。作品の読み心地は軽いのだけれど、細かな要素をつなぎ合わせて論理を詰めていく過程は軽くありません。だって分刻みで犯行時刻を推定するって、細かすぎるでしょ! 伏線はあからさまな部分が多いのでだいたい気づけたかな、という印象でしたが。だからといって真相まで自力でたどり着くことはできませんでした。なるほど、そうだったのかー。ただし個人的には事件の背景というか動機の部分が薄いので(どちらかといえばそっち側から考えてしまう傾向があります)物足りなかったかなあ、などと思ったりも。 探偵役の彼女の動機には思わず笑ってしまいました。そして結果にも。いや、そうなるでしょ!(笑) しかしラストの主人公の心境が何ともいえません。爽やかでポップな青春ミステリと思って読んでいたのに(特に問題編は楽しい青春そのものでしたしね)。凄まじく残酷で、しかし理解もできる……なんともいえず寂しい気分が残りました。
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図書館で借りた本。 主人公の語り手は男子高校生。文化祭の日、密かに好きだったクラスの女子が絞殺死体で発見される。実はこのクラスはお化け屋敷をやっていて、首吊り死体の役を演じていた。彼女はいつから本物の死体になったのか。
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