1,800円以上の注文で送料無料

ファシズムはどこからやってくるか の商品レビュー

4

4件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/09/27

ファシズムは「"我々"と"やつら"」に分断し、でっちあげた過去の神話を根拠とすることに始まる。 ファシズム関連で最も有名なのはナチス党とヒトラーであろう。歴史の教科書にそう書いてある。しかし、それ以上のことは学校では教わらなかったと思う。...

ファシズムは「"我々"と"やつら"」に分断し、でっちあげた過去の神話を根拠とすることに始まる。 ファシズム関連で最も有名なのはナチス党とヒトラーであろう。歴史の教科書にそう書いてある。しかし、それ以上のことは学校では教わらなかったと思う。現に、ファシズムは過去のものだと、自分は勘違いしていた。 ファシズムは10の要素に分解できる、と本書には示されている。「神話的過去」「プロパガンダ」「反知性主義」「非現実性」「ヒエラルキー」「被害者意識」「法と秩序」「性的不安」「ソドムとゴモラ」「働けば自由になる」である。 それぞれの項目を読むと、先進国とされている現在の欧米でさえ、いわばファシズムの"芽"がうまれているという事実に気付く。ただ、現時点では上記の10種類が揃っていないために、ファシズム国家が生まれていないだけである。 20世紀半ばに見られたファシズムの波と、現在との大きな違いは「インターネットの普及」である。デマの拡散スピードがとにかく速い。ファシズムの芽が育つのはあっという間である可能性が高い、ということを意味する。 日本はどうであろうか?もともと島国であり、同族人種しかそろっていないためか、他国に見られるような分断は今のところないように思える。しかし、別の視点で言えば、相対的に貧困に陥っている人も多く、ファシズムの"種"がいろいろなところに存在しているような気がする。 2022年時点で、歴史的に最も関心高い出来事はロシア・ウクライナ戦争ではあるが、国内情勢にも目を向けないと、危うい将来が待っているのかもしれない。

Posted byブクログ

2022/02/05

ファシズムとは何なのか?どこに,どう言う現象にその危機や兆しは潜んでいるのか? 題材は,アメリカ,ハンガリー,ドイツ,ミャンマーなど外国の話であるが,今,日本国内に蔓延る「ファシズムの芽」を明確に炙り出す. 「ファシズムとは?何が危険な現象なのか?」中々明快に説明する事は難しい....

ファシズムとは何なのか?どこに,どう言う現象にその危機や兆しは潜んでいるのか? 題材は,アメリカ,ハンガリー,ドイツ,ミャンマーなど外国の話であるが,今,日本国内に蔓延る「ファシズムの芽」を明確に炙り出す. 「ファシズムとは?何が危険な現象なのか?」中々明快に説明する事は難しい.この本は少なくとも,読者が明確にその危険を理解するに大変良い内容だと思いました.

Posted byブクログ

2020/08/01

ファシズムへいたる要因を10に分けて一つずつ解説していく。 アメリカの事例やミャンマーの事例など、具体的側面では外国事情の物が多いので多少理解しにくい部分もある。しかし、それでもわかりやすく砕いて書いてあるため理解はすんなりとできた印象。

Posted byブクログ

2020/07/19

ファシズムを見分ける10本の柱という視点は分かりやすい。 ただしリバタリアンや民主主義、マルクス主義、レーニンマルクス主義などの政治的教養を簡単にでもおさえておかないと理解が難しい一冊。 勉強不足を思い知った

Posted byブクログ