成功するアライアンス 戦略と実務 の商品レビュー
業務提携などのプロセスを専門的に学べました。潜在的なリスクとスケジュール管理なども書かれており役に立ちます。 もう少し法学的な観点も入れつつ、契約書のフォーマットがあると実務的だと感じますね。
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著者の野本遼平氏は、弁護士としてスタートアップ支援に携わって、KDDIグループの子会社でアライアンスに推進に従事し、グロービスキャピタルパートナーズへ。 感想。 誰かに教えて欲しかったテーマ。一通りのことが記載されていて、購入して良かった。 備忘録 ・大手企業とベンチャー企業のマッチングは活性化。一方で、マッチングした次のステップとして、どのように共創を進めればいいのかというノウハウが不足。 ・借り物競走、借り物共創の時代。そのためのアライアス戦略。 ・業界をリードし続けられるのは、コアプロダクトの質の維持と向上、それを広汎なニーズに対応させるように充実させ、最終的にはプラットフォームを制する企業。 ・アライアンスが難しい理由。多様な社内関係者、多様な社外関係者、多様な要素(戦略、契約実務)の理解が必要、とかとか。 ・アライアンスで手にしたい経営資源を分解すると、人材・組織、技術、生産、販売、ブランド、財務の各資源。 ・技術資源を目的としたアライアンス手法。技術ライセンス、補完生産者への支援、ホワイトレーベルライセンス(ソフトウェアOEM)。 ・販売資源を目的としたアライアンスを検討する際には、パートナーに生殺与奪権を与えずに、中長期的な目線で安定した事業拡大をしたい。その想いが強ければ、自社で販売資源を獲得するのも一考。 ・アライアンス以外の経営資源獲得手段も考えておこう。自社開発、購入、M&Aによる経営権取得。 ・アライアンスの相手を探す時は、なんだかんだ言っても、特にメンバー同士の相性は重要。 ・アライアスの相手=パートナー企業が、競合者になるリスクに注意しよう。支配されてしまわないかも気にしたい。 ・条件交渉時には、トレードオフを意識しよう。何かを得るには何かを差し出すという対パートナー企業のトレードオフもそうだが、社内においてもトレードオフが生じる可能性がある。 ・契約書をLOIやMOUと最終合意の契約書に、ステップを分けるのは、その過程で基本的な考えの違いが明らかになることと、先に大義を固めることで仔細をかためやすくなること。 ・交渉時に、しっかりと回答がもらえなかった質問箇所は、ちゃんと注目しよう。回答しにくい理由がある。逆に入手しやすかった情報に、過度に引きずられないようにしたい。 ・パートナー企業の切り替えが困難な状態=ロックイン。戦略の自由度が損なわれる面と、アライアンス関係を強固にできる面の両面あり。 ・アライアンス後の体制構築や、運営委員会による推進体制に関する記載は、とても有益。
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「成功するアライアンス戦略と実務」 1.書評 もし、提携の実務(相手企業の選定、交渉、契約、締結後の稼働)を担当されているならば、オススメです。 理由は、範囲に漏れがないこと、そして範囲別に具体的内容も記載があること。 2.私の実務と比較して私が強化する範囲 ①価値の交換 当...
「成功するアライアンス戦略と実務」 1.書評 もし、提携の実務(相手企業の選定、交渉、契約、締結後の稼働)を担当されているならば、オススメです。 理由は、範囲に漏れがないこと、そして範囲別に具体的内容も記載があること。 2.私の実務と比較して私が強化する範囲 ①価値の交換 当社が欲しいアセットを先方から獲得すること。対価として差し出すは当社にとって重要度が低いこと。 ②相手が回答しなかった質問 ここが相手の急所である可能性もあること。 質問力が高くないため、5w2hは基本として行うようにしよう。 3,000円相当で学べるとは、本当にありがたいです。感謝です。 #ビジネス書好きな人と繋がりたい
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アライアンスとは ・複数の企業が独立した状態で合意された目的を追求するために結びつくこと ・企業同士が成果をわけあい、かつその運営に対してコントロールを行うこと ・企業同士が重要な戦略的分野(技術製品サービスなど)において、継続的な寄与を行うこと まとめると 企業同士が、共通の目...
アライアンスとは ・複数の企業が独立した状態で合意された目的を追求するために結びつくこと ・企業同士が成果をわけあい、かつその運営に対してコントロールを行うこと ・企業同士が重要な戦略的分野(技術製品サービスなど)において、継続的な寄与を行うこと まとめると 企業同士が、共通の目的にむけて経営資源や戦略的分野を継続的に連携すること それに向けた全てが網羅的に記載されている。 内容をざっと見て思うことはプロに任せるべきだ!であり、本で見たからと言ってアライアンスはマスターできない。 しっていて損することが少なくなるといった感じ。
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本著もそうだけど、起業のファイナンスなどある意味教科書的に網羅性、汎用性、再現性のある知見が集約された書籍があることでたくさんの人が助かっているだろうし、こうした知見を惜しみなく形式知化してくれている著者の方々には感謝の念しか無いです。 今から約10年ほど前、まだアライアンス戦...
本著もそうだけど、起業のファイナンスなどある意味教科書的に網羅性、汎用性、再現性のある知見が集約された書籍があることでたくさんの人が助かっているだろうし、こうした知見を惜しみなく形式知化してくれている著者の方々には感謝の念しか無いです。 今から約10年ほど前、まだアライアンス戦略について国内ではさほどケースも知見も少なかった頃に、前職の大手企業でアライアンスを軸とした事業開発に取り組んでいた当時はこの本に網羅された地雷を盛大に踏みまくっていたことにお思いを馳せながら読みました。 地雷を踏まないための準備、どのような気構えが必要かということも教えてくれるので、この本を読めばきっと多くの事業開発担当者、スタートアップ経営層が救われることでしょう。 会社の本棚に置いておいて、アライアンスのケース毎に本書に適したパートを再読しながら設計に活かす、という使い方が良いなと思っています。
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アライアンスの考え方、進め方において体型立って説明されていて非常に参考になった。 アライアンス提案において、「候補先企業の戦略の先回り」をすることが重要なのでは?と感じている。 そのためには提案が入りやすいシンプルな戦略構築や、想定シナリオを複数検討しないとならないだろうな。
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アライアンスの教科書とも呼べそうな本。 良著。どういうポイントに気をつけて、どんなアライアンスの形があるのか、網羅的かつ要点を押さえた構成になっていてすばらしい。 参照すべき先行本についても文脈の中に自然な形で紹介されており非常に親切。 非連続的成長のため、アライアンスは必須という背景。、 スタートアップからするとグロースのために、PMF後のキャズム越えのために必須なのがアライアンス。 メモ ・アライアンスのステップ 前段階の戦略策定、パートナー選定、交渉準備が重要だが見過ごされがち。 パートナーありきになりがち ・アライアンスによるリスク 競合となるリスク 支配されるリスク 色がつくリスク ・パートナー選定 ミッション適合性 相互補完性 メンバー同士の相性 ・アライアンス交渉のコツ 打診経路の吟味 うまく上から落とす。 部署間調整が多いので。調整コストを考える。 情報交換 ・情報交換のtips 理由を質問する 重要度優先順位を質問する 用語の意味具体例を質問する 対立点における代替え案を質問する ・統合型交渉を目指す 着眼点 疑いと確信 ハイリスクとローリスク 短期と長期 所有と利用 象徴と実質 →相違点に着目する ・アライアンス契約の柔軟度 全てを契約化するのでなく、柔軟性を保っておく ・
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他社とのアライアンスの考え方、類型、要点を解説。 まず最初に読む本、のイメージ。整理されていてわかりやすい。 スタートアップにありがちな、「自社を日本一の会社にする」をアライアンス相手に真正面から押してしまうなど、あるあるも納得。 アライアンスの話がM&Aに進むならば、...
他社とのアライアンスの考え方、類型、要点を解説。 まず最初に読む本、のイメージ。整理されていてわかりやすい。 スタートアップにありがちな、「自社を日本一の会社にする」をアライアンス相手に真正面から押してしまうなど、あるあるも納得。 アライアンスの話がM&Aに進むならば、 「会社売却とバイアウト実務のすべて」を続けて読むと良いと思う。
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