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嫌な奴 の商品レビュー

3.7

17件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2023/07/06

中学時代、ふとした親切心で手を貸した同級生に人生を通して執着されていく。 その同級生は、家庭不和もあり粗暴で自己中心的。高校入学を期に、転居で離れることができたが、12年後男の病気入院見舞いをきっかけに、同居を強いられる。 腐女子属性としては、夜明け型なので、ここまで不毛だと...

中学時代、ふとした親切心で手を貸した同級生に人生を通して執着されていく。 その同級生は、家庭不和もあり粗暴で自己中心的。高校入学を期に、転居で離れることができたが、12年後男の病気入院見舞いをきっかけに、同居を強いられる。 腐女子属性としては、夜明け型なので、ここまで不毛だと読み苦しい。友情なのか、愛情なのか、嫌がらせかと思うほど。 ふと思い出したのは、安部公房「砂の女」。最後逃げ出すこともできた状況で、砂の女のところに戻っていく。そう何故そこに戻るか。何故その理不尽なまでの束縛から逃避しないのか。 不毛な愛情の混迷。

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2023/04/10

男 vs 男。 体力と精神を削られる鬼ごっこ。 メインの登場人物ふたりの辛い辛い日々を眺める本。 離れていようが一緒に暮らそうがとにかく追い回すしとにかく逃げる。 伝えるのも嫌がるのも不器用を通り越してへたくそ過ぎる二人。 他にいくらでも手段があっただろうに 二人ともどうしてそ...

男 vs 男。 体力と精神を削られる鬼ごっこ。 メインの登場人物ふたりの辛い辛い日々を眺める本。 離れていようが一緒に暮らそうがとにかく追い回すしとにかく逃げる。 伝えるのも嫌がるのも不器用を通り越してへたくそ過ぎる二人。 他にいくらでも手段があっただろうに 二人ともどうしてそこに行きついてしまうのか。 『嫌な奴』刊行記念「変わらない日々」という 初回限定特典SSがあるのですが これを読むと作品の印象が少し変わると思います。 かすかな変化とこの先の生活のこと。 むしろこれは本文に収録すべきだったのではないか と思えてしまうくらいです。

Posted byブクログ

2023/03/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

(読み切って) やはり中学校図書室に入れられないな、と思った。 読後、うーん。と唸った。 最後まで主人公2人の思いが平行線で全く交差しないのでずっと息苦しい。三浦のことを理解できなく嫌いだから合わせている普通の人和也、ひたすらこっちを向いてくれと叫び続ける三浦。 もっと逃げろ和也。 諦めろ三浦。 心が手に入らないなら肉体だけでもと暴力的な行動に走るあたりはしんどすぎた。 どちらももう許したれ。 ちょっと太宰の「駈込み訴え」を思い出した。 (芥川じゃなかった…) このよくわからん関係が続いたとして、三浦の寿命はそう長くないように思う。その時和也は何を思うのか… とにかく読中苦しかったので願わくばこの手の話はもう読みたくないな… (以前)中学生リクエストあり、BL?図書室に入れられるのか内容確認のため読み始めるも、性愛も含めてこれはちょっと中学生には早い気がする。もう少し読もう。

Posted byブクログ

2022/03/29

どうしようもないストレスは不快になるのに、救いを探して読んでしまう。 結局三浦の思いが杉本の嫌を上回っていただけなんだろう。 罪悪感も偽善も恐怖も利用しそばにいることを許された三浦の勝利。 音瀬先生らしさはいっぱい感じたけど今回はあまり昂らなかったな。 音瀬先生の作品はいつも...

どうしようもないストレスは不快になるのに、救いを探して読んでしまう。 結局三浦の思いが杉本の嫌を上回っていただけなんだろう。 罪悪感も偽善も恐怖も利用しそばにいることを許された三浦の勝利。 音瀬先生らしさはいっぱい感じたけど今回はあまり昂らなかったな。 音瀬先生の作品はいつも攻めのそれだけのありのままの感情に受けが思う常識や偏見が振り回され崩れていく様が魅力的だなあと思う。

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2021/12/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

レビューを見てから読むと,読み手によっていろいろ思うんだなと実感。 ほぼ「和也」の主観で話が語られるので,普通に読めば「三浦」のことが嫌いで,その行動と言動全てにイライラしてることがすぐわかるけど,「本当は三浦のことが好きなんじゃ?」という気持ちで読むと三浦に対して「嫌だ」と言ってる表情はもしかしたら少し笑ってるのかも⁈と思たりもする。だって嫌いだって至る所で思ったり言ってるのに,過去を思って泣いたり,結局は逃げ出さずに戻ってきたりしてる。読み手が恋愛ものだと思ばそう読めるし,ストーカーのように行き過ぎた一方通行な愛かと思えばそう読めるし。 だから私は和也にはやっぱり三浦への愛があって,いつの日か三浦が病気で死んでしまってあとで後悔することのないように,そばに居続けてほしいなと思いながら読んだことにしようと思う。

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2021/07/16

初の木原音瀬先生の作品! 普段の倍の速度で読み終えました! すっっっごいのめりこみました! 凄いです。この世界観。かなり重みのある話というか、縛り付けられるような感覚に陥る。 そのワールドにはまり込んでしまう。いやぁ凄い! こういう愛?の形に触れるのは初めてで震えました。 そして...

初の木原音瀬先生の作品! 普段の倍の速度で読み終えました! すっっっごいのめりこみました! 凄いです。この世界観。かなり重みのある話というか、縛り付けられるような感覚に陥る。 そのワールドにはまり込んでしまう。いやぁ凄い! こういう愛?の形に触れるのは初めてで震えました。 そして、この先生の文章とても読みやすかった。 もっと木原先生の作品に触れたい。

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2021/06/27

木原音瀬の作品、という感じ。 フィクションであるが、リアル。BLはファンタジーという単語があるように、同性同士の恋愛を楽しく描く作品が多い中、木原音瀬作品はいつだって重い。人の目が気になるというのは、多かれ少なかれほとんどの人間が持っている感情で、いつもそれを丁寧に描きだす。だか...

木原音瀬の作品、という感じ。 フィクションであるが、リアル。BLはファンタジーという単語があるように、同性同士の恋愛を楽しく描く作品が多い中、木原音瀬作品はいつだって重い。人の目が気になるというのは、多かれ少なかれほとんどの人間が持っている感情で、いつもそれを丁寧に描きだす。だからこそ、それを描き出されると読んでるこっちは嫌にも重くもなるけれど、本当の人間が描き出されていて、自分の目の背けたくなるようなところを文字に起こされている感じがする。 この作品もそうで、自分の中で変わらないもの、変われないもの、好きとか嫌いだとか単純な言葉では表せない感情、それらがぶつかり合いながら、二人の男が関わっていく話。 個人的には、初回限定特典のミニペーパーに載っているSSを読んで欲しい。それで1つの形、だと思う。それを読むのと読まないのでは物語の結末の印象が変わると思う。ぜひ読んで欲しい

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2022/04/24

前回に読んだ作品が秀逸だったので期待して読んだが、何か無限ループの様な展開で少し期待はずれであった。 でも最後の1ページは切ない。

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2020/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 はぁ〜、となった。 最初は三浦の健気な部分に切なくなった。愛情や欲求、寂しさを一方的にぶつけることでしか、杉本を優しさを感じることができなくなっていく。どこまでいっても一方通行。それでも、初回特典にあったSSの『この生活はどちらかが死ぬまで続くのかなと、そんなことを考えていた。』という終わり方は、想いあって結ばれる愛よりも、よっぽど"確か"なものだと思ってしまった。

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2020/10/04

どっちも嫌な奴…と思いながら最後まで一気に読んだ 杉本も三浦も嫌な奴、優しくないくせに優しいふりしたり、優しさを求めてるくせに攻撃的で無神経でほんと嫌、読んでる自分のずるさや汚い部分を見せられてるようでほんと嫌 でも物語の主人公たちがいい奴でなくちゃいけない決まりがあるわけで無し...

どっちも嫌な奴…と思いながら最後まで一気に読んだ 杉本も三浦も嫌な奴、優しくないくせに優しいふりしたり、優しさを求めてるくせに攻撃的で無神経でほんと嫌、読んでる自分のずるさや汚い部分を見せられてるようでほんと嫌 でも物語の主人公たちがいい奴でなくちゃいけない決まりがあるわけで無し 最後1ページに書かれた三浦の気持ちが気の毒で泣いた いつかちゃんと二人がわかりあえて報われる日がくるといいな 特典ペーパーのSSでは関係がちょっと進展してて嬉しい

Posted byブクログ