サムのこと 猿に会う の商品レビュー
乃木坂46が映像化したことがきっかけで気になって購入しました。3つの作品から成る短編小説集です。どれも読みやすくてホッコリ、楽しい気持ちになれるような作品です。あまり自分では選ばないジャンルでしたが、いつも恋愛小説ばかり読んでいる私に新鮮な刺激を与えてくれる作品でした。
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入院中、暇つぶしの為になんとなく読みました。 自分の子供達と同じ世代の人達が主人公でした。 誰もが通るであろう日常が淡々と描かれていました。 私の子供達もこういう風に時間を過ごしているのかな。とか、私が若い時も似たような事あったかな。とか、思いに耽る事ができました。 点滴痛いし、...
入院中、暇つぶしの為になんとなく読みました。 自分の子供達と同じ世代の人達が主人公でした。 誰もが通るであろう日常が淡々と描かれていました。 私の子供達もこういう風に時間を過ごしているのかな。とか、私が若い時も似たような事あったかな。とか、思いに耽る事ができました。 点滴痛いし、食事は食べ切れないし、ベッドから離れられないし、夜眠れないけれど、この本のおかけで、少し心が落ち着きました。ありがとう。
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クスッと笑えて、ちょっとキュンとする西加奈子さんの3作の短編集 2作目の大阪で暮らす二十代の仲良し3人組のやりとりが、私の息子の関西出身ママ友3人組とくだらなさやノリがそっくりで笑えました〜 当たり前のようにいつも会ってしゃべったりお出かけしたりしていたこと、楽しかったなー。 ...
クスッと笑えて、ちょっとキュンとする西加奈子さんの3作の短編集 2作目の大阪で暮らす二十代の仲良し3人組のやりとりが、私の息子の関西出身ママ友3人組とくだらなさやノリがそっくりで笑えました〜 当たり前のようにいつも会ってしゃべったりお出かけしたりしていたこと、楽しかったなー。 早くまた会いたいな。 3作目 「現実というのは、突然やってくる。 気が付けば、その渦中にいる。」 まさかと思っていたことが気付けば現実になりつつ今、はっとさせられた言葉です。
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「プラスチックのように軽薄で、スポンジみたいに頼りない人間関係」っていう表現にグッときました。深い人間関係を欲す人って多い気がするけど薄っぺらい人間関係ってのも悪くないし、必要だと思います。
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サムのこと、学生時代の友人たちがサムの死によって自らの輪郭を浮き上がらせていく。死んでしまったサムのことは過去のこととしてしか語られない。不思議と、今生きて会話する彼らのことじゃなく、サムのことを、わたしもおもう。なぜ自分のことを“サム”と名乗ったのか。皆んなのこと、どうみていたのか。本当はいつも何を考えていたのか。人とのかかわりはどうしたってどこまでも表面的でしかなく、その人のことを『わかった』と思ってはいけない。わかったと思った瞬間、考えることを停止するのだ。(とあるエッセイでこのことを読んで以来、頑張って意識しようとしている)サムのことを考えながら、このことを思い出していた。
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友情がテーマの短編集。『サムのこと』がいちばん好き。色んな友達との思い出が思い出されてきて、悲しい出来事の話なのに、暗い印象はなく、スッと話に入り込んでいった。
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デビュー初期の短編3編を再構成した文庫本。3編とも、若者とその友人たちの暮しの中でのストーリー。「サムのこと」は、仲間の一人が急死したあとの現実感の薄さと喪失感を上手く描き出している。たまたま最近読んだ「あおい」にも同じ「サムのこと」が収録されていたが、こちらは文章に細かく加筆・修正がなされていて、違いを読み比べてみることができたのも面白かった。
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「サムのこと」「猿に会う」「泣く女」初期の短編3話が収録。 表題作は事故で亡くなった友人・サムの通夜へ向かう20代の5人の男女の姿が描かれている。 そこには深刻さの欠片もなく妙なオカシミさえ感じられるのだが、死は特別な事ではなくただの日常の一コマの様で若干の切なさと共に安堵すら...
「サムのこと」「猿に会う」「泣く女」初期の短編3話が収録。 表題作は事故で亡くなった友人・サムの通夜へ向かう20代の5人の男女の姿が描かれている。 そこには深刻さの欠片もなく妙なオカシミさえ感じられるのだが、死は特別な事ではなくただの日常の一コマの様で若干の切なさと共に安堵すら覚える。 仲良し女子3人組の温泉旅行を描いた「猿に会う」は3人が織りなす会話に親近感を感じ、肩の力が抜けるような味わい。 夏の思い出に太宰治の生家を訪ねる高校生男子を描いた「泣く女」は情景が目に浮かぶ。 独特の緩やかな空気感が心地良い短編集。
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前に読んだんだけど、覚えているんだけど、記憶し忘れてたみたい。 何だか不思議な話だったけどなんとなく目に見えるように想像できて楽しかったな。 あとの2つの小説はほとんど覚えてなかったけど、また聞いてもやっぱりインパクトはなく
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「サムのこと」「猿に会う」「泣く女」の3作が収録された短編集。「サムのこと」は『あおい』で読んでいたので残りの2作のみ読みました。 どちらも嫌な人が出てこなくて、同性間の友情関係を主軸にした作品。 「猿に会う」のまこ、さつきちゃん、きよちゃんの3人はそれぞれキャラが立っていて、...
「サムのこと」「猿に会う」「泣く女」の3作が収録された短編集。「サムのこと」は『あおい』で読んでいたので残りの2作のみ読みました。 どちらも嫌な人が出てこなくて、同性間の友情関係を主軸にした作品。 「猿に会う」のまこ、さつきちゃん、きよちゃんの3人はそれぞれキャラが立っていて、ゆるーい内容の会話がほっこりする。終盤の日光旅行前日にまこの妹の妊娠が発覚するという事件が起きたり、旅行中にテレビをつけたらデタラメ占い師が殺人容疑で逮捕されてたりとインパクトが大きい出来事が起こるけど、3人の関係や世界はどこに行っても何が起こってもいつも通りで、周囲から壊されることはない。 太宰治が大好きな堀田とその親友ノリオが太宰治の地元青森を旅行する様子が描かれた「泣く女」。太宰に全く興味がないのに竜飛岬まで文句を言いながら旅路を共にしてくれるノリオも、ノリオが失恋したことを知りつつそのことには触れずにいた堀田も優しいなあと思った。
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