ディア・ペイシェント 絆のカルテ の商品レビュー
病院をサービス業として位置付ける経営方針の中、クレーマー達の理不尽な要求に疲弊していく若い女性医師の物語。 医療現場の崩壊を見ているようです。 こういうのは嫌い(笑) 現状の医療現場、その辛さを伝えたい物語なのだと思います。しかし、読んでいて辛く、いやーな気持ちになります。 ...
病院をサービス業として位置付ける経営方針の中、クレーマー達の理不尽な要求に疲弊していく若い女性医師の物語。 医療現場の崩壊を見ているようです。 こういうのは嫌い(笑) 現状の医療現場、その辛さを伝えたい物語なのだと思います。しかし、読んでいて辛く、いやーな気持ちになります。 まずは、患者を患者様というサービス業にとらえる経営方針。なんだかな。 今でもお客様は神様ですとか言って、理不尽な要求をするような風潮がありますが、それを医療の現場で振りかざすのはかなり嫌な気分になります。 この経営方針そのものが気に入りません。 患者への責任、さらに、経営への責任と医師にここまでの事を背負わせる考え方が気にりません。 そんな中で、追い詰められていく女性医師の千晶。 ある意味、彼女、弱すぎ.. そして、彼女を支えていた先輩医師の陽子。しかし、その陽子も... 最後明らかになるクレーマーの座間の正体。 その背景にあったもの。 もう、腐っているとしか言いようがありません。 読んでて、とても辛い物語でした。 病院の待ち時間、確かに長すぎ! それを長くしてしまっているのも自分たち、とくに老人たち。 医師は消耗品ではありません。 みんなで、医療の在り方、医師への接し方、スタッフへの接し方、考えましょう!
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04月-12。3.0点。 実家は富士山の麓で診療所を営む、女医の主人公。川崎市の中規模病院で勤務する。激務、ストーカーのような患者、強引な事務長など、問題山積み。。。 読みやすい。勤務医の大変さがよくわかった。 ラストがちょっと駆け足な感じだった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
36時間労働はやっていける自信は全くない。 私の医学生の友人たちや私自身が激務に疲弊する将来は嫌だ。 患者に寄り添って苦しみを癒すことに貢献したいという意思は、過剰な承認欲求と片付けられてしまうの?? 開業医になるとしても35歳くらいまでは総合病院に勤務すべきだから、その間どれくらい頑張れるかな〜〜 医療訴訟よりも、女であることに対する嫌がらせの方が辛いと思う。紛れもなく女で逃げられないから。
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現代の医療の問題点を指摘している小説。医療がサービスとなり、医師と患者の関係がいびつになっている。 クレーマーへの対応を考える視点でも読むことが出来る。医療に限らず、教育、保育などでも度を超えたクレーム問題になっている。過度なクレームにどのように対応すれば良いのか、考えさせられた...
現代の医療の問題点を指摘している小説。医療がサービスとなり、医師と患者の関係がいびつになっている。 クレーマーへの対応を考える視点でも読むことが出来る。医療に限らず、教育、保育などでも度を超えたクレーム問題になっている。過度なクレームにどのように対応すれば良いのか、考えさせられた。 相手の話には耳を傾けつつも、毅然とした態度を取る。一線は引かなければならない。
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医師の現状。 町病院の経営とか、モンスターペイシェントの対応とか、医療従事者の闇が見える。 一つの病院の中で、いろんなトラブルに巻き込まれる主人公。 ためになったと思う。
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読み始めた途端、テレビドラマで観た作品であることを思いだした。主人公役が誰だか忘れたが、陽子役と座間役が印象深く、記憶に残っている。 現役の医師による、過酷な医療現場の実態を小説化し、現代の医療を告発した作品と言えようか。 主人公千晶の先輩医師陽子が語る「良心に従って仕事するだけ...
読み始めた途端、テレビドラマで観た作品であることを思いだした。主人公役が誰だか忘れたが、陽子役と座間役が印象深く、記憶に残っている。 現役の医師による、過酷な医療現場の実態を小説化し、現代の医療を告発した作品と言えようか。 主人公千晶の先輩医師陽子が語る「良心に従って仕事するだけで精一杯です」に、先に読んだ夏川草介『神様のカルテ』の「良心に恥じぬということだけが、確かな報酬か」を連想した。 『神様・・・』が、過酷な医療の実態をオブラートに包んだ手法に対し、本書は肉体の限界を超える過酷な勤務や患者からの暴力、訴訟リスク等々をストレートに描き出している。 訴訟問題で命を絶った医師を惜しむ患者たちが語る場面では、涙腺を刺激されずにはいられない。 診療所に医者でもある千晶の父が語る言葉は、著者の思いでもあるだろう。 「ここでたくさんの人びとを看取ってきた。それでわかったのは、人はいつか必ず死ぬということだ。だから、治すための医療だけじゃなくて、幸せに生きるための医療を考えてきた。たとえ病気があっても、その病と共存して、最後まで心地よく生きられるような治療を誠実にやってきた。その先に死があっても、それは受け入れる」
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そう言えば近所の病院も、そんな感じだ。建物はホテルのように美しい。ドクターは若くて、そして営業マンのように笑みを浮かべながら丁寧に説明をしてくれる。そして様々な検査を受けさせられる。入院しても大部屋が空いていないということで個室に入れられる。病院側の事情なのに、なにか一筆書かされ...
そう言えば近所の病院も、そんな感じだ。建物はホテルのように美しい。ドクターは若くて、そして営業マンのように笑みを浮かべながら丁寧に説明をしてくれる。そして様々な検査を受けさせられる。入院しても大部屋が空いていないということで個室に入れられる。病院側の事情なのに、なにか一筆書かされて、個室料金を支払わされる。そう、金、金、金。新自由主義的な病院だ。裕福なら病室も綺麗だし、検査をいくらやってもらっても構わないけれど、貧乏人にはつらい。そんな病院のお話だった。ドクターも可哀想だ。
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現実として、過酷で重労働の医療、そして医師の長時間労働、クレームの多い患者、人間的でない環境での労働は個人の価値観によって維持されていると思う。 主人公の女医はとても誠意があって、人間としても立派と思う。でも現実はこんな医師は少ない。
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NHKドラマ見て原作も読みたいと手に取りました。 私も福祉関係の仕事をしてるいので、人の命を預かる責任の重さや、各所からの重圧等にしんどい思いすることもあるけど、やりがいもあるし嬉しいこともある。千晶先生のように強い気持ちを持って仕事していこうと思います。 そして改めて医療従事者...
NHKドラマ見て原作も読みたいと手に取りました。 私も福祉関係の仕事をしてるいので、人の命を預かる責任の重さや、各所からの重圧等にしんどい思いすることもあるけど、やりがいもあるし嬉しいこともある。千晶先生のように強い気持ちを持って仕事していこうと思います。 そして改めて医療従事者の方に感謝したいと思います。
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医療現場の過酷さが痛いほど伝わってきました。 主人公がモンスターペイシェントに苦しみながらも前に進む姿に勇気づけられました。
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