老乱 の商品レビュー
決して他人事じゃなく、そんなに遠くない未来に自分にも降りかかるであろう問題に自分と重ね合わせながら読んだ。 幸造の日記が痛々しい。 でも雅美や知之の気持ちも分かる。 どんな結末を迎えるのか途中から読むのが辛くなってきたけど、幸造に喜んでもらえることを考えてくれて実現できたラストに...
決して他人事じゃなく、そんなに遠くない未来に自分にも降りかかるであろう問題に自分と重ね合わせながら読んだ。 幸造の日記が痛々しい。 でも雅美や知之の気持ちも分かる。 どんな結末を迎えるのか途中から読むのが辛くなってきたけど、幸造に喜んでもらえることを考えてくれて実現できたラストに号泣した。 がんや認知症や介護、、、久坂部作品にはいつも考えさせられ学ばせてもらってます。。。
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月日の経つが、凄く早く感じられ、そして、自分の身体も、少しづつ老いて行っている。 世間では、年金を貰う歳になれば、断捨離を考えなければいけない風潮になって来ている。 先日、お墓参りに、兄妹で、行って来たけど、跡取りなどが、ついえた友たちは、もう、墓仕舞いを考慮している。 さてさ...
月日の経つが、凄く早く感じられ、そして、自分の身体も、少しづつ老いて行っている。 世間では、年金を貰う歳になれば、断捨離を考えなければいけない風潮になって来ている。 先日、お墓参りに、兄妹で、行って来たけど、跡取りなどが、ついえた友たちは、もう、墓仕舞いを考慮している。 さてさて、この本の1ページの「認知症列車事故の、遺族に責任」の記事は、未だに覚えている。 この本を手にした時、この文字で、読み出した。 初めは、老人の認知症における忠告のような、事柄と、事件のあった内容の記事の掲載。 読んでいても、それほどでもなかったのだが、主人公が、少しづつ、生活して行くのに、不安が出て来る。 少しの物忘れが、おかしな具合になって来て、その家族も、どう対処して行けばいいのか?と、・・・ 後半になると、精神病院から施設に、その施設に係る費用を、息子夫婦は、主人公の父親の孝造の自宅を処分することに・・・ しかし、その事を自分の承諾なしに、そしてその事柄を我が子から知るのでなく、施設の者からの一言から発した言葉で、知ることになる。 絶望感に打ちひしがれる孝造。 しかし、何もかも忘れたのでなく、少しは、理解できる時もあり、この孝造は、息子夫婦の家に引き取られることになる。 先ずは、幸せな人生だったのかもしれない。 誰もが、好きで認知症になるのと違うのだから、もし、なったなら、どのように対処していくべきかを考える事が、必要である。 名詞や個数、数字を質問するのでなく、食事は美味しかったの?のイエスかノウの答えになるようにとか、・・・ 私は誰?でなく、自分から、私は、○○よ!と、先に名前を言うなど、・・・ なるほど!と、思う事もある。 近くの人が、ウスラボケ(?)のようになったと、聞いた事があったのだが、自分も、なるべく、友人と話題を持って、おかしなことを言いだしたら、注意してねと、お互い言い合っている。 青年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず!今のうちに、しっかり読書もしておかないと、読めなくなる日が来るかもしれないと、思いながら、この本を閉じた。
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なんとも ストレートなタイトルで。。。 これって まだらボケの人から直接 気持ちを聞いたの?? っていうくらいリアルに描かれていて この著者は とっても勉強して書いているんですね~~ 毎度の事ならが 凄い人ですね~~ いつかは 若い人にお世話になる時が来るけど お互い心の準備...
なんとも ストレートなタイトルで。。。 これって まだらボケの人から直接 気持ちを聞いたの?? っていうくらいリアルに描かれていて この著者は とっても勉強して書いているんですね~~ 毎度の事ならが 凄い人ですね~~ いつかは 若い人にお世話になる時が来るけど お互い心の準備をしていても その時になったら 冷静に対応できず この本のように感情的になっちゃって大変な事になりそう~~ 是非若い人に読んでもらいたいですね~~
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介護関係の仕事をしているので、あらためてどう接していくべきなのか、考えさせられました。他人事ではない事実、、、介護者、だけではなく、自分自身がそうなるかもしれない。。心の準備として、でもこの本に出会えてよかったです。
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私も母の認知症の介護経験があるので、すごく共感するところがあった。私も主人公と同じで先のことを心配しすぎて本人の気持ちになかなか寄り添うことができなかった。ありきたりだが、もう少し早くこの小説に出会えていれば、母との最期の時間をもう少し穏やかに過ごせたのではないだろうか。 認知症...
私も母の認知症の介護経験があるので、すごく共感するところがあった。私も主人公と同じで先のことを心配しすぎて本人の気持ちになかなか寄り添うことができなかった。ありきたりだが、もう少し早くこの小説に出会えていれば、母との最期の時間をもう少し穏やかに過ごせたのではないだろうか。 認知症本人の気持ちや介護職、医師側からの視点も書かれている。施設や精神科医療の現状は悲しいものだが現実だろう。私は介護には関わっていないが田舎の義父は認知症を患っているし、私自身も可能性はあるのだからこの学びを活かしていきたい。
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老いていかれる恐怖、置いていかれる恐怖。 介護者と被介護者の視点で進んでいきます。 私も割と雅美の気持ちもわかるのですが、日記の内容だったりを読んでいると、だんだんと気が滅入ってきました。全体のイメージとして、アルジャーノンに花束を、のローズとチャーリーを思い出しました。 不...
老いていかれる恐怖、置いていかれる恐怖。 介護者と被介護者の視点で進んでいきます。 私も割と雅美の気持ちもわかるのですが、日記の内容だったりを読んでいると、だんだんと気が滅入ってきました。全体のイメージとして、アルジャーノンに花束を、のローズとチャーリーを思い出しました。 不謹慎ですが、自分が認知症になる前に、楽してぽっくりが良いと考えました。 認知症のテーマでは「アリスのままで」も、なかなか重苦しいです。
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認知症が進行していく老人とその家族のそれぞれの内面が描かれている。最初は我儘な老人やと思いながら読んでいたけど、次第にその悲しみや辛さが伝わってくる。現実は分かり合えないまま終焉を迎えることも多いのかもしれないが小説は紆余曲折を経ながら大円団になっていく。私たちが向かうべき未来が...
認知症が進行していく老人とその家族のそれぞれの内面が描かれている。最初は我儘な老人やと思いながら読んでいたけど、次第にその悲しみや辛さが伝わってくる。現実は分かり合えないまま終焉を迎えることも多いのかもしれないが小説は紆余曲折を経ながら大円団になっていく。私たちが向かうべき未来が指し示されている。
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もよすごく感動した訳ではないけど読んでよかった。近い将来親の介護が始まったり、ずっと先に自分が介護されることになった時もう一度読みたい。老人の記憶が悪くなるメリットもある。直前の怒り、悲しみ、口惜しさ等を明日に持ち越さない。介護者もそれを理解していると自己嫌悪にならなくてよい。か...
もよすごく感動した訳ではないけど読んでよかった。近い将来親の介護が始まったり、ずっと先に自分が介護されることになった時もう一度読みたい。老人の記憶が悪くなるメリットもある。直前の怒り、悲しみ、口惜しさ等を明日に持ち越さない。介護者もそれを理解していると自己嫌悪にならなくてよい。かと言って悪用する者があってはならないけれど。 人間はうまくできている。
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私も親の認知症に関わっているが、本書のリアルさに随所でドキリとし深く考えさせられる。物語後半、ある医師が講演で「認知症を治そうと思わず受け入れることです」と語る。それが理想主義だと即座に反応してしまうほどに、それまでの描写が分厚いのだ。重いテーマであるが読後感は悪くない。認知症が...
私も親の認知症に関わっているが、本書のリアルさに随所でドキリとし深く考えさせられる。物語後半、ある医師が講演で「認知症を治そうと思わず受け入れることです」と語る。それが理想主義だと即座に反応してしまうほどに、それまでの描写が分厚いのだ。重いテーマであるが読後感は悪くない。認知症が疑われる親や配偶者を持つ人に是非読んでもらいたい。巻末の最相葉月氏の解説も良い。
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認知症になっていく幸造からの視点と、介護者である息子夫婦の視点で書かれた話 認知症になって迷惑をかけてしまう怖さと闘う様子を日記で表現してて、当事者の考えや気持ちを最大限に書き起こした感じがした。本当にそんなふうに考えているかはわかんないけど… 介護者としての苦悩や不安が尽きない...
認知症になっていく幸造からの視点と、介護者である息子夫婦の視点で書かれた話 認知症になって迷惑をかけてしまう怖さと闘う様子を日記で表現してて、当事者の考えや気持ちを最大限に書き起こした感じがした。本当にそんなふうに考えているかはわかんないけど… 介護者としての苦悩や不安が尽きない様子もリアルに書かれてて、日本の現状を考えさせられた。 2020/12/09 00:37
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