今日は誰にも愛されたかった の商品レビュー
好きな三人の共著、タイトルも良いので気になっていたがやっと読めた。連詩には初めて触れたので、冒頭の連詩とは?から後半の感想戦で意図を解説されていく形式がとても有難い。さすがコトバといちゃつくことに眉をひそめたりしない人種の人たちが共に創りあげただけあって、解説含め読み応えがあった...
好きな三人の共著、タイトルも良いので気になっていたがやっと読めた。連詩には初めて触れたので、冒頭の連詩とは?から後半の感想戦で意図を解説されていく形式がとても有難い。さすがコトバといちゃつくことに眉をひそめたりしない人種の人たちが共に創りあげただけあって、解説含め読み応えがあった。連詩とはいえ、岡野さんのはじまりの歌と表題歌はそれぞれ単体でみても秀逸だと思う。装丁も奥付の(トリオ市川)も粋な一冊。ナナロク社さんは素敵な本が多い。 ベランダに見える範囲の春になら心をゆるしても大丈夫 四季が死期にきこえて音が昔にみえて今日は誰にも愛されたかった
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【目次】 はじめに:詩とは? 短歌とは? 連詩とは? 紹介:詩人と歌人とそれぞれの詩と短歌 連詩:今日は誰にも愛されたかった 感想戦:連詩について語り合った三人の記録 エッセイ:木下龍也「ひとりだと選んでしまう暗い道」 エッセイ:岡野大嗣「ここがどこかになる時間」 ...
【目次】 はじめに:詩とは? 短歌とは? 連詩とは? 紹介:詩人と歌人とそれぞれの詩と短歌 連詩:今日は誰にも愛されたかった 感想戦:連詩について語り合った三人の記録 エッセイ:木下龍也「ひとりだと選んでしまう暗い道」 エッセイ:岡野大嗣「ここがどこかになる時間」 あとがき:谷川俊太郎「コトバについて」
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
連詩というものを初めて読んで知りました。 そして、作った本人たちの詩や短歌の解説(?)を読んだのも初めてでしたが、とても興味深い内容でした。 自分が何となく読んでいる詩と、本人の意図した意味が違ったり、合っていたり、 面白かったです。 装丁もキラキラだし、イラストも可愛いし、文字も横書き、縦書きでゴシック体で、 好きです。
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「この本は、詩人と歌人による詩と短歌の「連詩」と、創作中の読み合いや読み違いを本人たちが語り合う「感想戦」を収録しました。」 めっちゃ楽しかった! 連詩を繋いだあとの、「感想戦」が特に!! 言葉を操るプロであるお三方も、とっても楽しげ。 『玄関の覗き穴から差してくる光のように生...
「この本は、詩人と歌人による詩と短歌の「連詩」と、創作中の読み合いや読み違いを本人たちが語り合う「感想戦」を収録しました。」 めっちゃ楽しかった! 連詩を繋いだあとの、「感想戦」が特に!! 言葉を操るプロであるお三方も、とっても楽しげ。 『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』を読んだ谷川さんが、木下さんと岡野さんを高校生だと思っていたというお話にニッコリ。 そして谷川さんの「第一詩が完成しすぎちゃうのもちょっと問題なんですよね。少し破綻していたほうが面白いんじゃないかなと。」とのお言葉に、なるほどな~と。 その第一詩にあたる岡野さんの歌がこちら。 「ベランダに見える範囲の春になら心をゆるしても大丈夫」 これ、好きだったなー。 岡野さんが感想戦で仰られていた「春のほうから無遠慮に押し寄せてくる」って表現も好きだ。 印象的だったのは編集部の方の、 「この場合は具体的に、一首目のどこを受けているんですか?」との質問に、 谷川さんが、 「全体ですね。短歌の場合は詩と違って、別に一語だけじゃなくても受けられるくらいの言葉の数だから。」 と答えられていたところ。 上手く説明出来ないのだけど、普段から定型にはまらない、文字数の多い“詩”というものをフィールドにしていらっしゃる方ならではの考え方だなーというか。 そこからしばらく読み進んで、岡野さんの、 「僕はこの詩が谷川さんからきて、「あ、このくらい離れてもいいんだ」と思いました。」 との、素直なお言葉も印象的。 編集部の方も「連詩の付き方の距離感は難しいですよね」と続ける。 とにかくもう、お三方が少年のようで、(繰り返してしまうけれど)本当に楽しそうにお話されているのがいい。 「感想戦」があることでお互いの読み違いに気付かれたり、意識を共有し合ったり。 谷川さんほどのお方が素直に「○○なの?」「なるほど」なんてお話されているご様子も素敵。 勿論、私自身の読み違いに気付かされて「あ、そっちなの!?」と思ったり。 岡野さんの「なんかもう、スッと立ってますよね、白いパンツを穿いて、厳格に(笑)。」には、笑ってしまった。 谷川さんの「トリオ市川」にも。 詳しくは是非本書でどうぞ。 本書のラスト、タイトル「今日は誰にも愛されたかった」として、一つの作品として読ませてくれるような作りになっていたのも、とても良かった。 これは短歌、これは詩…と思って読んでいた前半とはまた違う味わいが生まれる。 一番沁みたのは、やはりタイトルにもなっているこの歌。 「四季が死期にきこえて音が昔にみえて今日は誰にも愛されたかった」
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とてもよかった! 三人のそれぞれの詩や短歌のつくり方、脳内を覗けている気がした。 音のイメージや柔らかさ、前の詩からどう受けて展開させるのか、きちんとロジックをそれぞれが持っていることを知れたのが面白かった。 トリオ市川、いいなぁ。
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【目次】 はじめに 詩とは? 短歌とは? 連詩とは? 紹介 詩人と歌人とそれぞれの詩と短歌 連詩 今日は誰にも愛されたかった 感想戦 エッセイ 木下龍也「ひとりだと選んでしまう暗い道」 エッセイ 岡野大嗣「ここがどこかになる時間」 あとがき 谷川俊太郎「コトバについて」 感想戦...
【目次】 はじめに 詩とは? 短歌とは? 連詩とは? 紹介 詩人と歌人とそれぞれの詩と短歌 連詩 今日は誰にも愛されたかった 感想戦 エッセイ 木下龍也「ひとりだと選んでしまう暗い道」 エッセイ 岡野大嗣「ここがどこかになる時間」 あとがき 谷川俊太郎「コトバについて」 感想戦があると、それぞれの意図がわかって面白い。読み違いがさらなる広がりをよぶところもあったりして、読み手次第の自由さが怖くも面白い。 詠まれていない部分の物語にも想像が膨らむ。
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教科書でしか知らなかった谷川俊太郎の人となりを少しわかった気がする。市川への愛が丸くて、きっと優しいお人柄なんだなあって思った。 岡野大嗣は個人的に大ヒット。紹介で書かれてた鉄道とか飛行機の趣味も似通ってるところあって親近感。これから色々と読みたい歌たくさんあるんだろうなあ。 ...
教科書でしか知らなかった谷川俊太郎の人となりを少しわかった気がする。市川への愛が丸くて、きっと優しいお人柄なんだなあって思った。 岡野大嗣は個人的に大ヒット。紹介で書かれてた鉄道とか飛行機の趣味も似通ってるところあって親近感。これから色々と読みたい歌たくさんあるんだろうなあ。 木下龍也は綺麗めな印象。つるっとしたコードバンみたいなレザーが似合いそうな、芯があるような印象。音、日本語が綺麗に繋がってて、声に出してもなにしてても楽しかったなあ。
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たださんの本棚から図書館予約 「連詩」「感想戦」 へー、楽しい企画だなあ 詩や短歌にうとい私ですが 構成がうまくてすっと引き込まれました 言葉に深く鋭く迫っている人ってすごいなあと 改めて思いました 見過ごしている風景や感覚を、こうして文字にされるんですね フォロワーさんに...
たださんの本棚から図書館予約 「連詩」「感想戦」 へー、楽しい企画だなあ 詩や短歌にうとい私ですが 構成がうまくてすっと引き込まれました 言葉に深く鋭く迫っている人ってすごいなあと 改めて思いました 見過ごしている風景や感覚を、こうして文字にされるんですね フォロワーさんに中にも短歌をたしなむ方がおられますよね 感性を研ぐためにはいいなあ いちばん好きなのは、やはりタイトルになった短歌 〈 四季が死期にきこえて音が昔にみえて今日は誰にも愛されたかった 〉 ≪ 詩の花は 時間のそばに ひらかれる ≫ 谷川俊太郎
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感想戦で、お三方の頭の中を覗いているような感じがして、とても良かった。 岡野さんやっぱいい良いな〜。短歌を読んだこともなかったあの時、岡野さんの「音楽」を手に取った自分を改めて褒めたい。
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連詩と言っていたが谷川俊太郎以外は詩になっていない。流石に他のお二人は短歌の人だと感じさせられた。短歌のポエジーと詩のポエジーの違いのようなものが浮き出ている。またお二人が谷川さんをヨイショしている風なのもちょっと受け付けなかった。
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