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生涯投資家 の商品レビュー

4.6

42件のお客様レビュー

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2023/05/21

かつて話題になった村上世彰さんの自伝。呼んでいて非常に優秀で理想主義の人だと感じた。 「物言う株主」が何かやその良い点が何かについて、この本を読むことで良くわかる本。コーポレートガバナンスの重要性を唱え、企業価値を有効に引き出せていない(価値を上げる余地がある)会社の株を買い、バ...

かつて話題になった村上世彰さんの自伝。呼んでいて非常に優秀で理想主義の人だと感じた。 「物言う株主」が何かやその良い点が何かについて、この本を読むことで良くわかる本。コーポレートガバナンスの重要性を唱え、企業価値を有効に引き出せていない(価値を上げる余地がある)会社の株を買い、バリューアップして売り儲ける仕事。 単に相場操縦し安く買って売るだけのハゲタカファンドに関しては未だに悪い印象しかないが、こういった放漫経営の経営者にNoを突きつけることが本来の理想の姿だと知れて良かった。 終盤に書かれていた、日本経済の課題が「資金の循環がないこと」であり「コーポレートガバナンスを効かせ、企業の内部留保を有効活用する」という論はなるほどと思った。 優秀な改革者の方なので今後も活躍してほしいところ。

Posted byブクログ

2023/01/31

村上ファンドという名前を聞くと、何か悪いことを企んでそう、強欲そう、などネガティブな印象ばかり浮かんでいたが、本書を読んでみて少し考え方が変わった。 まさにファイナンスの教科書に書いてあるようなことを素直に実践しているというのが率直な感想。フジテレビの件などで世を騒がせていた時か...

村上ファンドという名前を聞くと、何か悪いことを企んでそう、強欲そう、などネガティブな印象ばかり浮かんでいたが、本書を読んでみて少し考え方が変わった。 まさにファイナンスの教科書に書いてあるようなことを素直に実践しているというのが率直な感想。フジテレビの件などで世を騒がせていた時から年月が経ち、アベノミクスの際にはROE経営など話題になったが、ようやく著者のようなアクティビストも一般的になってきたのではないだろうか? あとは、池上氏の解説にもあったが、他者への話し方、振る舞いなどでも損した方なんだろう。 実際には、もっとえげつないことや酷いやり方などもやっていたのかもしれないが、各投資について本書ではあっさりと書かれているので、この本だけで著者の善し悪しなどの評価をすることはできない。でも、投資に対する考え方などはとてもよく理解できたし、素直に共感できた。

Posted byブクログ

2023/01/25

私もこの本を読んで、ポイント投資を始めてみました。 結論は「私は投資に向いていない。損切り出来ないし、得切り(?)も出来ない。」ですが。

Posted byブクログ

2022/12/21

「会社は株主の物」。この考え方を受け入れられない日本の社会があの騒動になったのだと思う。この人の考え方はあの当時の日本人には理解できなかったが、今なら受けいられる土壌はできつつある。投資についての正しい理解があればあの騒動の受け止められ方も違ってくるのだと思う。

Posted byブクログ

2022/08/22

村上世彰のことを本書で初めて知った。本書を読みながらファンドや株、資本関係のイメージができてきた。またライブドア事件は聞いたことがあるだけだったが、事件の概要を知ることができた。村上世彰の行動理念は実にシンプルで、「日本においてコーポレート・ガバナンスを浸透・徹底」するために奔走...

村上世彰のことを本書で初めて知った。本書を読みながらファンドや株、資本関係のイメージができてきた。またライブドア事件は聞いたことがあるだけだったが、事件の概要を知ることができた。村上世彰の行動理念は実にシンプルで、「日本においてコーポレート・ガバナンスを浸透・徹底」するために奔走していることが数々のエピソードで感じられた。上場するのは資金が必要な理由があり、それを広く集めるためであり、上場を維持する必要のない会社があれば、その会社の株を買い、アクティビストとして交渉する、その繰り返しであった。

Posted byブクログ

2022/01/18

村上ファンドが何で話題になっていたのかほとんど理解できていなかったので読み始めた。村上世彰氏が村上ファンドを創設するに至った経緯、コーポレート・ガバナンスをキーワードに投資案件を発掘するプロセス、経営者とのコミュニケーションの舞台裏等、村上ファンドが何をしていたのかがよく分かった...

村上ファンドが何で話題になっていたのかほとんど理解できていなかったので読み始めた。村上世彰氏が村上ファンドを創設するに至った経緯、コーポレート・ガバナンスをキーワードに投資案件を発掘するプロセス、経営者とのコミュニケーションの舞台裏等、村上ファンドが何をしていたのかがよく分かった。 筆者の半生の自伝とも言えるが、株主になることの根源的な意味を平易な言葉と簡単な数字で語っているので(個人投資家というよりは)ファンドマネージャーへの案内書としても読める。 官僚時代に形作られたコーポレート・ガバナンスの普及という大義名分やそれをファンド運用を通して実現しようとしたことはとても共感できた。 なお、ファンド運用の片隅にいる自分の感覚からしても「株主利益を最優先に」と繰り返す論調は極論に聞こえるし、これからの時代も多くの経営者の反発を買うメッセージだろうと思った。ただ、メッセージは一貫していて日本企業ひいては日本経済の構造的問題を詳らかにしているし、日本はどうすれば良いのだろうかという問いに対して一つの出発点を示していると思った。 同様に、日銀やGPIFの株式投資や郵政三事業の近年の動きに関する筆者の提言は「言うは易し」という印象はあるものの示唆深い。 図書館で借りたけど、買って手元に置いておくことにした。

Posted byブクログ

2021/12/21

村上世彰の生涯のパーパスを伺える本。 日本はコーポレート・ガバナンスが不十分で、それが良くなれば日本も豊かになる。 そのために、株主として投資家として、企業を正す。 私自身は村上世彰氏が逮捕された当時を知らないが、そんな実直な人柄に心惹かれた。

Posted byブクログ

2021/08/18

投資家はお金持ちで欲の深い人達だと思ってた。 全然内容なんて知らなかったけど、「村上ファンド」は悪い人達だと思ってた。 この本で善悪の判断は出来ないけど、著者は経営と投資に本気で向き合ってきた人だというのは分かる。 書いてある考え方はこれからの日本に必要な事だと思う。 というよ...

投資家はお金持ちで欲の深い人達だと思ってた。 全然内容なんて知らなかったけど、「村上ファンド」は悪い人達だと思ってた。 この本で善悪の判断は出来ないけど、著者は経営と投資に本気で向き合ってきた人だというのは分かる。 書いてある考え方はこれからの日本に必要な事だと思う。 というより、投資家の考え方がスタンダードになって行くと思う。 義務教育に入れて欲しい。

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2021/07/18

ライヴドア事件の時のメディアからの叩かれ方は、鮮烈に印象に残っている。 ただその時は、ことの本質を全く理解してなかったとも言える。今ほんの少しだげだが投資の世界に片足を突っ込んでいて、村上さんの主張は少しだけ実感を伴って理解できる。にしても、なんであんな叩かれ方をしたのか。 ...

ライヴドア事件の時のメディアからの叩かれ方は、鮮烈に印象に残っている。 ただその時は、ことの本質を全く理解してなかったとも言える。今ほんの少しだげだが投資の世界に片足を突っ込んでいて、村上さんの主張は少しだけ実感を伴って理解できる。にしても、なんであんな叩かれ方をしたのか。 日本にはまだまだ、汗水たらさないでお金を左から右に動かすだけで利益を上げることに、根強い抵抗がある様な気がする。お金は天下の回りものなので循環させないと意味ないのだが。 これを是正するには教育が必要なのは間違いないと思う。これも中々大変だろうな。 最後に、お嬢さんのくだりは強烈でした。この事だけでも色々考えさせられます。

Posted byブクログ

2021/04/24

毀誉褒貶が激しい人物ではあるものの、本書を読むと株式会社における資本と経営の分離という原則に基づき、著者が一貫してコーポレートガバナンスというものの重要性を訴え続けてきた、ということがよく理解できる。 もちろん、投資家サイドから見た経営サイドへの様々な要求は、一般論としては正し...

毀誉褒貶が激しい人物ではあるものの、本書を読むと株式会社における資本と経営の分離という原則に基づき、著者が一貫してコーポレートガバナンスというものの重要性を訴え続けてきた、ということがよく理解できる。 もちろん、投資家サイドから見た経営サイドへの様々な要求は、一般論としては正しいにしても、実の経営においては多少ケースバイケースで判断されるべきものもある。例えば、成長投資に充てない現金は抱えるべきではなく資本効率を高めるために配当や自己株買いに回すべき、という考えは一般論としては同意するが、極めてボラティリティの高いビジネス(その典型はゲームやエンタメビジネスであろう)においては、多少の許容の余地はあっても良いように思う。 とはいいつつも、投資家の目線で株式会社の経営というものを考え、投資家が何を求めているのかを理解する上で、一読の価値は必ずある。読み物としても非常に面白い。

Posted byブクログ