アンソロジー 妖し の商品レビュー
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10人の作家さんが描く怪異の短編アンソロジー。多種多様な怖い話。一体、どこからこんなアイデアが出てくるのかと驚きながら楽しみました。 恩田陸『曇天の店』 北陸の料理屋。開けてはいけない勝手口。フェーン現象がつれてくるカワケが人を狂わせる。ラストの夫婦の会話が不穏で、余韻たっぷりで終わる。 米澤穂信『わたしキャベンディッシュ』 バナナの種って貴重なんだなあ。シゲルはどんな味なのかしら。 村山由佳『ANNIVERSARY』 小2のときの儀式が35歳で効果を発揮? 夫と息子と幸せに暮らしていたのに、少し違う世界で小2からやりなおし。新しい世界で新しい家族と幸せになっても、新旧、どちらも裏切っている気持ちになるのはしんどいですね。何回も繰り返すのかな。おかしくなりそう。 窪美澄『真珠星スピカ』 いじめられてる女の子。死んだお母さんが自分だけには見えている。空気の読めない担任(隣のお兄ちゃん)、いいお姉さん感がすごい保健の先生、不器用なお父さん。中学生の女の子の一人称で書かれていて、思春期のヒリヒリやヒヤヒヤが感じられてよかったです。ラストのお父さんのセリフ、泣いちゃいました。 彩瀬まる『マイ、マイマイ』 鈴白くんと別れることになるだろう。好きなのに。鈴白くんの落とした白い石には、彼の“恥”が入っていた。マイマイを戻さない選択をした主人公が偉いなと。 阿部智里『李果を食む』 兄弟で同じ現象を体験してるはずなのに、見てるものがまっっったく違う。怖い。スモモ?リカ?どっち!? 読み返しました。 朱川湊人『フクライ駅から』 友人が精神病院に入院した。彼の妹曰く、彼が都市伝説の生みの親だという。それがきっかけでおかしくなったと。しかし、友人は主人公にだけあるメッセージを送ってきて。人の裏の顔。そして、ラストは自爆していくのかな。疑心暗鬼のおまじないをかけられたのだろうか。こうなったらもう、戻れない。怖い。 武川佑『細川相模守清氏討死ノ事』 時代もの。幕府から追放された細川清氏と、彼に仕える小姓、孫七郎。彼らと烏天狗の因縁。時代ものは分からないところもあるのですが、アクションあり、情ありでおもしろかったです。烏天狗になるのは嫌なことかもしれないけれど、なってしまったら、それすら嘲笑うようになるのかな。 乾ルカ『かぐわしきひと』 自殺した双子の兄の遺品整理中に見つけた写真。そこに写っている美女に魅入られて…。そっちか!と見事にだまされました。残酷で美しい話。 小池真理子『喪中の客』 鳴らないはずのブザーが鳴った。訪ねてきたのは、妹の不倫相手の妻。終始、不穏な空気が流れていて、ゾクゾクしました。ラストは怖いからあんまり想像しないようにします。笑
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〈怪異〉をテーマに描く、奇譚アンソロジー。アンソロジーって色んな作家さんの話を読めるからお得感がある 不思議な話もあったけど、一番最後の小池真理子の話は強さがぶっちぎりだった… 背筋がぞぞーっとして鳥肌がすごかった。 不思議と恐怖というのはグラデーションで、たぶん私がそんなに怖く...
〈怪異〉をテーマに描く、奇譚アンソロジー。アンソロジーって色んな作家さんの話を読めるからお得感がある 不思議な話もあったけど、一番最後の小池真理子の話は強さがぶっちぎりだった… 背筋がぞぞーっとして鳥肌がすごかった。 不思議と恐怖というのはグラデーションで、たぶん私がそんなに怖くない、特に不思議ではないというような感想をもつ話も他の人からすればすごく怖い!不思議すぎてわからん!ってなる話もあるんだろうな 色んな人に読んでもらって一番好きな作品とか語り合うのが楽しい本だと思う
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全編シンプルに怖い。どろどろしているわけじゃなくて、上品な怖さだけど、それ故に怖い…!作家さんたちがみんな巧みなんだな…
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奇譚小説は嫌いでは無いのですが、連続すると負担になることがわかりました。特に心身ともに元気な時でないと色々持ってかれるので今後は時々読むようにしたいと思いました。どう解釈したら?というモヤモヤ感が大きかったです。
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「喪中の客」終始いやな予感にドキドキさせられ、身構えていたのにやはり最後にゾクリ。やられた。 「細川相模守清氏討死ノ事」時代物は苦手だが我慢して読み続けただけの価値はあった。読後爽快!ニンマリ 「フクライ駅から」なーんだネット系の都市伝説かぁ…期待せず読み進めたら意外な展開になり引き込まれた。フェスタのその後を知りたくなる。 「真珠星スピカ」なんて素敵な家族。泣けた。 「わたしキャベンディッシュ」バナナに対する認識が変わった。シゲルの味が気になって仕方ない。
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地に足がつかない。結末は、個々に委ねられる。短篇でしかたないけど、展開の変化や末路に至る解説を欲してしまう。不自由な自分に星3つ。
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短編集は知らなかった作家さんに出会えるのが楽しい。 今回いちばんのお気に入りは村山由佳さんのANNIVERSARY。 「俺が寂しいの」に不意にきゅんとしてしまった。 話のあらすじとはズレちゃうけど、こんな旦那さんと結婚したいなあとしみじみ思いました。笑 真珠星スピカはちょっとうるっと来たし、 マイ、マイマイは思春期のムズムズ感を思い出したし、 わたしキャベンディッシュはぞわっとした。 一冊で色んな感情を引き出される本でした。
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印象的だった作品 ANNIVERSARY/村山由佳 真珠星スピカ/窪美澄 李果を食む/阿部智里 かぐわしきひと/乾ルカ 喪中の客/小池真理子
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以前読んだ妖のアンソロジーと同じかと思いきや少しテイストが違った。 でもどれも一通り面白かった。 その中でも武川佑さんの短編が素晴らしかった。 日本史に明るくない私が読んでも目が離せない凄まじい熱量。読めない字も吹き飛ばすほどの強風がふく文章。本を持つ手が肘まで熱くなるような引...
以前読んだ妖のアンソロジーと同じかと思いきや少しテイストが違った。 でもどれも一通り面白かった。 その中でも武川佑さんの短編が素晴らしかった。 日本史に明るくない私が読んでも目が離せない凄まじい熱量。読めない字も吹き飛ばすほどの強風がふく文章。本を持つ手が肘まで熱くなるような引き込まれ方をする物語に久々に出会った。まるでVRの映像を観たような読後感。 うーん、アンソロジーにハマりそうだな。
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怖いのは少し苦手だけど阿部智里さんが読みたくて借りてみた。 思ったよりゾッとするお話はなかった 「ANNIVERSARY」と「李果をかむ」が好き 初見の作家さんもいて、他の本を読んでみたくなった
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