地面師たち の商品レビュー
6月-25。3.0点。 地面師事件。実際の事件がモデルか。 周到さ、鮮やかさが目立った。サラッと読める。 ラストが少しあっけなかったかな。結構面白いけど。
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- ネタバレ
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ある事件で母と妻子を亡くした拓海は、大物地面師の下で不動産詐欺を行っていた。次の狙いは市場評価額100億円の物件で…。不動産売買を餌 拓海の父が詐欺にあい同族会社が倒産。父が無理心中。本人は助かるが妻子は焼死。転職しても続かない。デリヘルの運転手。常連客のクレーム処理でもめてクビ。常連客から仕事をもらう。偽装書類作成用の資料の受け渡しだった。常連客は地面師。不動産詐欺担当の定年まじかの刑事が拓海を見つける。自分の父をだましたのが常連客の仲間だと聞かされる。地主のなりすまし役は消されていく。薬中の仲間も同様。地面師との待ち合わせ場所を刑事に教える。殺そうとしたが防弾チョッキをきていた。返討にあう。命は助かったが地面師はシンガポールに逃げた。
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ある事件で母と妻子を亡くした辻本拓海は、大物地面師・ハリソン山中の下で不動産詐欺を行っていた。。一か八かの最大級の詐欺取引、難航する辰の捜査、そして、地面師の世界の深奥に足を踏み入れた拓海が知る事実とは―。(e-honより)
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不動産専門の詐欺師,地面師の見事なというかあくどい計画された手口に騙される側のの悲哀は主人公の過去で語られるが,主に地面師の心理描写で物語が進む.たまたま自分の憎む相手とグループのボスが同じだと知って反撃に出るが成功しない.悪ははびこるというスッキリしない読後感.実際現実に騙し取...
不動産専門の詐欺師,地面師の見事なというかあくどい計画された手口に騙される側のの悲哀は主人公の過去で語られるが,主に地面師の心理描写で物語が進む.たまたま自分の憎む相手とグループのボスが同じだと知って反撃に出るが成功しない.悪ははびこるというスッキリしない読後感.実際現実に騙し取られたという事実が重い.
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実際の出来事がベースになったとはいえ、リアルな犯罪手口と嘘と偶然が重なり合って起こる最後の結末がとても良かった。それよりもまだこの実際の出来事に動きがある事に驚いてます。映像化は比較的やりやすいのかも。
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始めに実録の新書を読んだ。それを念頭に、そくそくと読み易かった。地面師に徹底していたら良いと思うが老刑事は必要かな?と思った。騙す方の息詰まるやり方に膝を打った。
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積水ハウスが70億騙し取られた事件が記憶に新しいが、大企業もまんまと騙される「地面師」達、すごすぎる。
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新庄耕さんの不動産小説は業界人必読の面白さ。 積水ハウスの地面師事件がベースの話と見られ、実在する地面師に似た登場人物が登場し、その生活や考え方などストーリーを通じて非常に面白く拝読した。 しかし、改めて人を落とし込んで狂わす地面師は最低だと思った。
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実際の事件を元にしたフィクション小説とのことで、読み物として興味深く読むことができた。人物の描写がやや足りない?というところも感じたものの不動産業界の慣習や詐欺師の手口等を知れて面白かった。 なんでこの人突然心変わりしたんだろう?とか、ミステリーでありがちなサイコパス野郎が出てき...
実際の事件を元にしたフィクション小説とのことで、読み物として興味深く読むことができた。人物の描写がやや足りない?というところも感じたものの不動産業界の慣習や詐欺師の手口等を知れて面白かった。 なんでこの人突然心変わりしたんだろう?とか、ミステリーでありがちなサイコパス野郎が出てきたりと、人物描写については不足する点や極端すぎる点もあり、登場人物への共感がし辛い感じもあった。 サラリーマンである自分の身からすると、大手企業の意思決定プロセスの甘さと、人間関係から生じる焦燥感・出し抜きたい気持ち、仮に損失が発生した場合でも私生活からはリモートで安全が確保されている点などから、このような巨額の詐欺であったとしても見抜けない(疑念が疎かになる)こともあり得る話だと肝を冷やした。 心理学で言うところの、「権威」(弁護士の証言、公的機関の発行書類等)の存在は大きく、こんなにもころっと人は信じ込んでしまうのかという良い題材でもあった。 また、本人確認書類さえ模倣・偽造できれば本人を偽ることも容易く悪用もされる恐れがあり、また、SNS等で個人情報を開示しているとその情報を使われより本人らしさが強化されるなどするため、SNS利用も非常にリスクの高いことだなとかんじた。
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最近の小説では割と好きな作家になってきた。 「狭小邸宅」「ニューカルマ」と、ダークな仕事を中心にした世界観を描く小説の雰囲気が良い。 今作では、数年前に世間を騒がせた詐欺事件がモチーフになっている。 あの事件で「地面師」という言葉と、その手法を初めて知った人が多いのでは(...
最近の小説では割と好きな作家になってきた。 「狭小邸宅」「ニューカルマ」と、ダークな仕事を中心にした世界観を描く小説の雰囲気が良い。 今作では、数年前に世間を騒がせた詐欺事件がモチーフになっている。 あの事件で「地面師」という言葉と、その手法を初めて知った人が多いのでは(わたくしも)。 地面師たちのグループの、騙すまでの計画と、実行の高揚を描く。 親族経営の会社は、父の失策で廃業に追い込まれた。 自暴自棄になった父は家に火をつけ、母と、たまたま実家を訪れていた妻と息子は炭になり、今では千葉の刑務所の中にいる。 辻本拓海は死んだように生きるようになった。 デリヘル嬢送迎のバイトをしていた先で出会った、地面師ハリソン山中に協力し、地面師として生きている。 一回に得る詐取金は数億円。 成功したら数か月の間、グループは散会し、再び次の物件に目をつける。 情報屋が持ってきたのは、品川新駅にほど近い、宗教法人の土地だった。 難しいヤマだが、成功すれば百億円は超える。 かつてない規模の計画を、地面師たちが詐欺までのシナリオを練り上げる。 頭脳犯たちの裏稼業は恐ろしいですわ。
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