サイレント・トーキョー And so this is Xmas の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ある日テレビ局に「恵比寿にあるカフェに爆弾を仕掛けた」と爆破予告がくる。 その取材に下っ端の2人が恵比寿に出向くと、1人のおばさんがいて、下っ端のうち1人が椅子に座らさせられる。 なんとその椅子には、重量に反応して爆発する爆弾が仕掛けられてるとか。 爆弾はそれだけで終わらず、犯人から「次は渋谷のハチ公前」と予告される。 たくさんの警察や爆弾処理班を配置させるが、爆発ギリギリまで爆発の居場所に気付けず、またたくさんの野次馬がいたせいで、たくさんの死傷者を出してしまう。 そんな渋谷のハチ公前で、怪しい動きをしている男がいた。 その男が犯人じゃないかと疑った1人の女により通報され、追い詰められるが、その男は犯人ではなく、他に思い当たる人間がいるという。 その人間とは、20年前に自分と母親を捨てて行方不明になった実の父親だという。 その父親を追い詰めたが、何故かその場に居合わせた恵比寿でのおばさんと話をしたがっていて、場所を変え話をすることを条件に爆弾のパスワードを教える取引をした。 場所を変えるための車の中でパスワードを教えられるが、その直後にその父親の車が川に落下し、直後に爆発が起きた。 その父親の遺体は翌日の捜査で見つかったが、おばさんの遺体は見つからなかった。 一件落着に見えたが、テレビ局の下っ端のところに、おばさんから手紙が届く。 なんとあの事件の犯人はおばさんだった。 そのおばさんは、夫から爆弾の知識を詰め込まれ、自殺した夫や戦死した仲間のために復讐をするためこのようなことをしたと。 様々な人が登場し、色んな場面が交差し、ドキドキ感もあって、読んでて楽しかったです。
Posted by
〇クリスマスに起こるむごたらしい爆発の犯人像が浮かばない クリスマスプレゼントを買いに行ったおばあさんがベンチに座ると、男がやってきて 「立ち上がると爆発しますよ」と言い残していったところからこの物語は始まる。 座る人間が変わったのち、ほどなく通報され機動隊がやってきて、そして、...
〇クリスマスに起こるむごたらしい爆発の犯人像が浮かばない クリスマスプレゼントを買いに行ったおばあさんがベンチに座ると、男がやってきて 「立ち上がると爆発しますよ」と言い残していったところからこの物語は始まる。 座る人間が変わったのち、ほどなく通報され機動隊がやってきて、そして、液体窒素をかけた瞬間、爆発した。 犯人は声明文で、首相と対話させなければ、次は本物を爆発させる、と宣言する―― 渋谷のハチ公前で爆発すると予告されたが、機動隊はその処理はおろか、見つける事すらかなわない。気づいた時にはもう遅く、多くの、無関係な一般市民が巻き込まれてしまう大惨事が描かれる。 その中で異質なことはいくつもあり、 予告VTRに出演した男性と共に行動していた女性は行方不明、行方を追った先ではさらに爆発、謎のノートが残されている。 現場付近をうろうろしていた須永の不審な行動。 そもそも、犯人の目的が警察も読者もつかめないまま進んでいく事件。 再び東京のどこかわからないところでの爆破予告がされ、いったいこの事件は解決されるのだろうか。 ** 事件の真実に近づくために、無鉄砲ではあるものの、刑事の世田と友人の印南が爆破で失明してしまった高梨の行動力が欠かせない。 2人が交わったとき、事件は回転し別角度から解決に向かっていく。 謎が始終多い。 一番は須永の行動の不審さが際立つ。犯人だと思ってくれと言わんばかりに。 犯人が犯人として気持ちを語っている場面がまったく誰の口からも語られない(警察ですら犯人像をつかみきれない)ので、誰が犯人と推測するのも難しいのだが、タイムラインも少し入り組んでいることを念頭に、戻ったりしながら登場人物の関係を整理して読むのをお勧めする。 ただし、真実は最後までわからない。 息を飲みながら読み続けてほしい。 ** コロナ禍になってから東京には行っていないが、書いてある通りの爆発が街で起こったら、起こる前に身を守る行動を取ることができるだろうか。 秦建日子氏は、雪平刑事シリーズ・アンフェアの原作者でもある。 人間の暗部を、そして爆破のむごたらしい様子を、いずれもありありと表現されていることにも注目して読みたい。
Posted by
クリスマス目前の12月22日に恵比寿で起きた爆弾テロ。 犯人の要求は首相と生放送での対談。 次の爆弾は渋谷駅のハチ公前と予告されたが、首相はテロには屈しないと要求を拒否。 予告の日、渋谷駅のハチ公前は野次馬で溢れ、最悪の事態が起こる。 平和な日本で起きた爆弾テロ。 取材に行く...
クリスマス目前の12月22日に恵比寿で起きた爆弾テロ。 犯人の要求は首相と生放送での対談。 次の爆弾は渋谷駅のハチ公前と予告されたが、首相はテロには屈しないと要求を拒否。 予告の日、渋谷駅のハチ公前は野次馬で溢れ、最悪の事態が起こる。 平和な日本で起きた爆弾テロ。 取材に行くテレビ局のスタッフ。 偶然居合わせた人たち。 テロの実行役にされてしまう人たち。 面白半分で見に行く野次馬たち。 さまざな立場の人が登場し、誰が主役とも言えないストーリーの進み方が逆にリアル。 まさかと思うことが起こり、急に迫ってくる恐怖感。 ラストは予想外で、ぞわっとしました。
Posted by
すごい本やった。 東京に爆弾が仕掛けられ、首相に対話を申し込むが、首相は「テロリストに屈しない」と拒否。 爆弾が。。。 という展開。 色んな人が集まる東京。 そこでの爆弾というワード。 錯綜する人物像の中で、犯人は。。。 一気に読めたシリーズに入るな。 すごかった。
Posted by
平和ボケを吹き飛ばす作品 非常に読みやすく、疾走感がありました 映画で【気になってたが観ていなかった】ので読みました 自分が勝手に思ってた作品とは違いました
Posted by
渋谷に仕掛けられた爆弾 犯人からのメッセージを発信させられる 気の毒な若者とオバサン。 事情のありそうな警察官。 秦作品は伏線と時系列が入り混じるのが 魅力であり難所。 今作もとても面白く回収させてもらいました、 が、一箇所回収しきれなかった。 かなり気になります。 映画も見...
渋谷に仕掛けられた爆弾 犯人からのメッセージを発信させられる 気の毒な若者とオバサン。 事情のありそうな警察官。 秦作品は伏線と時系列が入り混じるのが 魅力であり難所。 今作もとても面白く回収させてもらいました、 が、一箇所回収しきれなかった。 かなり気になります。 映画も見ようと思います
Posted by
読み進めてくごとに まさか!?え?そうなの? という展開の目白押しで クライマックスで もしかしたらそうじゃないかな と思ってたんだよなぁ という感じでした。 とても面白かったです。
Posted by
ひょっとして?とは思いましたが、そうだったんだ!という結末でした。 現在と過去が入り混じっているうえ、意味のわからないところもありましたが、なかなか面白かったです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人の気持ちを考えながら行動しなさいと、誰もが親や周りの人達から言われて育ってきたと思う。 人の気持ちなんか考えてられない様な状況が迫りくるのがこの小説。でも、深いところで人の気持ちを上手く汲んで行かないと悲惨な結果を招くことになる。。 全てにおいて一番真実に近づいたのは、公太なのかもしれない。
Posted by
特に爆発するシーンは文章から鮮明にイメージすることができ、のめり込むことができます。すごくワクワクしながら読み進めることが出来ました!
Posted by