遠い唇 の商品レビュー
本のタイトルになっている「遠い唇」が印象深い。 違う終わり方もあったのでは、、と余計なことを考えてしまった。うーん、、 全体的には厚さの通りサラリと読めた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久々に読んだ北村先生。 北村先生のお話は優しい感じがします。 重たいミステリーを読んだあとにはこう言うのを読んだら癒されます。 でもこの中で1番好きなのは最後の「ビスケット」。 結局私はザ・ミステリー!って言うのが好きなんだなーと思いました…。 (2023/10/8、他の読書管理サイトからお引越し。レビューは読了当時の記録。)
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江戸川乱歩は未読だし、全体的に難しく理解が追いつかなかった。単純に、「遠い唇」がいちばん好き。とても悲しくて。
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数年おきに読んでいて、単行本が出た時、文庫が出た時、今回は恐らく3回目。やはり、とてもいい。 「遠い唇」「しりとり」がとても好き。 どちらも謎を投げかけてきた相手は既に亡くなっていて、ふとした時に謎が解ける。もう繋がることのできない相手からのメッセージを受け取れたことの驚きと嬉し...
数年おきに読んでいて、単行本が出た時、文庫が出た時、今回は恐らく3回目。やはり、とてもいい。 「遠い唇」「しりとり」がとても好き。 どちらも謎を投げかけてきた相手は既に亡くなっていて、ふとした時に謎が解ける。もう繋がることのできない相手からのメッセージを受け取れたことの驚きと嬉しさ。「わかった」ことがもう伝えられないもどかしさ。どちらも短い話だがさまざまな感情がわきあがってくる。 「遠い唇」の謎の回答、「だから」が入る意味を考えた。単に、前段のアルファベット対応を引いてきて「だから」なのか、汚れてしまったハガキを快く自分宛てに使用することを受け入れるような優しさが「だから」なのか。現在の寺脇の一人身の描写が「もしも」を思わせて、ほろ苦い。 他にも、乱歩の「二銭銅貨」の謎を解く「続・二銭銅貨」や、『冬のオペラ』の続編にあたる短編もあって、非常に満足度の高い一冊。 表題作を想像させる装画が、雰囲気があっていい。装画のagoeraさんのTwitterを見たら、単行本の装画について、「ちなみに、この喫茶店は実際にあるところですが、知ってる人はすぐにわかると思います。」との記載があった。行ってみたい…!
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北村薫の作風の幅広さとその博識ぶりが遺憾無く発揮されております。ミステリー要素も一級品なのは言うまでもなく、漂う哀愁とクスッとさせられるユーモアがたまらない。核心をつくひとフレーズを随所に発揮させるその筆致に感服です。 「続・二銭銅貨」はすぐさま元ネタを手に取ってみた。確かに最...
北村薫の作風の幅広さとその博識ぶりが遺憾無く発揮されております。ミステリー要素も一級品なのは言うまでもなく、漂う哀愁とクスッとさせられるユーモアがたまらない。核心をつくひとフレーズを随所に発揮させるその筆致に感服です。 「続・二銭銅貨」はすぐさま元ネタを手に取ってみた。確かに最後のぼやかし気味の幕引きは気になるかもなーと思うけど、そこを創作で補完するなんて。北村薫の末恐ろしすぎ。 お気に入りは「解釈」かな。異星人が純文学から地球人をら勘違いしていく展開が単純に面白い。こんなライトに文学作品を題材にした作品があれば、取り上げられた作品のハードルが引き下げられて読者層の幅広がるだろうなと夢想しちゃう。 既作品との関連がある作品があったので、ぜひ立ち戻ってみたいと思わされる。読書の目標がまた一つ増えて嬉しい。
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なんだかせつなくなるような、ミステリなのにミステリでは無い。 乱歩を未読なのが悔やまれる。 先生は男性よりも女性主人公の方が自然で細かいところまで心境が描けていると思う。
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北村薫さんのミステリはいつも、人という存在の柔らかで暖かな深みを思い出させてくれる。 ああ人ってこんな一面も持ってるよねって、優しく気づかせてくれる。
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北村薫の技を見せつけられるカタログのような一冊。紙数は少ないけど密度がすごい。 「しりとり」は何度読んでもしみじみ。よい。
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昔、先輩からもらった葉書に書かれていた奇妙な暗号の真意は? 本格ミステリやSFなど、さまざまな形で展開される短編集。 北村先生の文章は、いつもやさしく温かく、ときに切ないほど厳しく強い。表題作のラストは、歳を経ることで悲しいほど強くなってしまう人の性を痛感する。 もう20年以上前...
昔、先輩からもらった葉書に書かれていた奇妙な暗号の真意は? 本格ミステリやSFなど、さまざまな形で展開される短編集。 北村先生の文章は、いつもやさしく温かく、ときに切ないほど厳しく強い。表題作のラストは、歳を経ることで悲しいほど強くなってしまう人の性を痛感する。 もう20年以上前に「空飛ぶ馬」に出会って以来、生涯追い続ける作家さんと決めています(と言いつつ、買い漏れ、積読多数…)。 「続・二銭銅貨」は江戸川乱歩の「二銭銅貨」のパスティーシュらしいのですが、本家を読んでおらず…。いつかは乱歩に挑戦しよう。
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