僕のなかの壊れていない部分 の商品レビュー
最後の最後まで主人公の事が私は嫌いだった。 取り巻く方たちは皆素敵で魅力的、そして献身的でもあり、芯を持った方ばかりなのに主人公によってその芯の部分がへし折られているような思いで心苦しかった。ネグレクトについて考えさせられる作品ではあるが、だからと言って周囲を傷つけて良いというわ...
最後の最後まで主人公の事が私は嫌いだった。 取り巻く方たちは皆素敵で魅力的、そして献身的でもあり、芯を持った方ばかりなのに主人公によってその芯の部分がへし折られているような思いで心苦しかった。ネグレクトについて考えさせられる作品ではあるが、だからと言って周囲を傷つけて良いというわけではないと思う。
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終始面倒くさい男だなと思いながら読了 度々この面倒くさい男も人との関わりで 変わっていくのかと思いきや最後の最後まで面倒くさい! 二歳の記憶が鮮明にあるほどの記憶力と 頭の良さ故に何事も理屈っぽい 僕のなかの壊れていない部分… いっそ全て壊れた方が生きやすいのかもと思った
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今までの中で読み返したいと思えるなかなかにない作品だった 名言的引用も数多く出てきてすごい惹かれるものが多かったと思う 主人公の病み感が良い 心取り憑かれるような衝撃的文体と忘れることのできないストーリー 今のとこマイベスト!No. 1です
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2021.03.10 「僕」はあのときの彼だったし彼にとって私が枝里子だったんだな、という感じ。 私も彼に「君は子どもだから」と言ってぶちギレられたな~~
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普段生活するうえでは自覚することのないような、人としての根本的な部分を抉りだされて向き合わされるような小説だった。 主人公は偏屈だけれど、共感できるところもある。 何度も読み返したくなるような言葉達が詰まった作品。
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内容(「BOOK」データベースより) 昔の男が住む京都で、美しい恋人はどんな反応をするのだろうか。悪意のサプライズ旅行を企画した29歳出版社勤務の「僕」は、関係を持つ三人の女性の誰とも深く繋がろうとはしない。理屈っぽく嫌味な言動、驚異の記憶力の奥にあるのは、絶望か渇望か。切実な言...
内容(「BOOK」データベースより) 昔の男が住む京都で、美しい恋人はどんな反応をするのだろうか。悪意のサプライズ旅行を企画した29歳出版社勤務の「僕」は、関係を持つ三人の女性の誰とも深く繋がろうとはしない。理屈っぽく嫌味な言動、驚異の記憶力の奥にあるのは、絶望か渇望か。切実な言葉たちが読者の胸を貫いてロングセラーとなった傑作。
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「私はどんなに探してもこの人しかいないという人がいい。あなたはそうだもの。あなたは心に穴のあいている人よ。(略)でもね、あなたは本当に苦しそうに生きてる。どうして愛しているのか私にもわからないけれど、きっと穴のあいたあなたの心を私は見過ごすことができないのよ。」308頁 「私は...
「私はどんなに探してもこの人しかいないという人がいい。あなたはそうだもの。あなたは心に穴のあいている人よ。(略)でもね、あなたは本当に苦しそうに生きてる。どうして愛しているのか私にもわからないけれど、きっと穴のあいたあなたの心を私は見過ごすことができないのよ。」308頁 「私はどんなに探してもこの人しかいないという人がいい。あなたはそうだもの。あなたは心に穴のあいている人よ。(略)でもね、あなたは本当に苦しそうに生きてる。どうして愛しているのか私にもわからないけれど、きっと穴のあいたあなたの心を私は見過ごすことができないのよ。」308頁 「いくら探してもいない人というのは、この私しかその人のことを見つめてあげる人間はいないって思わせる人のことなのよ。この男しかいないってことは、この私しかいないということなのよ。きっとそうなのよ。私はあなたを忘れることができない。」308頁
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なんやかんや女性の母性本能を擽っている主人公の癖がすごい、幼少期の環境は後の人生に大きく影響を与えるんだろうなと思った。読みづらい方なのかもしれないが、自分は割と好きかな
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本を閉じてから 否定できない部分があったから 少し自分を心配した この世の中はたしかに歪んでるけど それでも私は 笑ってまっすぐに生きていきたい
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「他人と決定的に違う」と本人が思ってしまった経験がある人間と、真っ直ぐに・真っ当に育ってきた人間が「互いに寄り添い、共感しあう」のはとても難しいと思いました。あと、人が抱えた傷をいくら隠したところで、実際は言動に見て取れるくらいの雑な自己満足なのかもなと。
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