QED 憂曇華の時 の商品レビュー
人は、めったに現れぬものほど吉兆と呼び、そこに時代の願いや畏れを託してきた。高田崇史『憂曇華の時』は、伝説の花を手がかりに、歴史の闇に埋もれた真相へと迫ってゆく。奇しき現象に心を奪われながらも、物語はやがて、人が何を信じ、何を見ようとするのかという根源へ読者を導く。伝承は時に事実...
人は、めったに現れぬものほど吉兆と呼び、そこに時代の願いや畏れを託してきた。高田崇史『憂曇華の時』は、伝説の花を手がかりに、歴史の闇に埋もれた真相へと迫ってゆく。奇しき現象に心を奪われながらも、物語はやがて、人が何を信じ、何を見ようとするのかという根源へ読者を導く。伝承は時に事実を覆い隠し、また時に、史実だけでは届かぬ人の真実を映し出す。情報があふれる現代にあっても、人はなお「意味のある偶然」を求め続ける。だからこそ本書は、幻の花をめぐる謎を超えて、信じるという営みそのものの深さを問いかけてくる。
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桑原崇のQEDシリーズ。21作目になるのかな、今作の舞台は安曇野。 神功皇后について言及される今作。 懐妊時期がおかしいのは常々思っていることでしたので、自分の疑問を解消してくれるような内容だったのが嬉しい楽しい。 諡号に使われる「神」の意味も考えると、あそこで万世一系や男系・...
桑原崇のQEDシリーズ。21作目になるのかな、今作の舞台は安曇野。 神功皇后について言及される今作。 懐妊時期がおかしいのは常々思っていることでしたので、自分の疑問を解消してくれるような内容だったのが嬉しい楽しい。 諡号に使われる「神」の意味も考えると、あそこで万世一系や男系・女系のことも色々と変化があるのだろうな、と思います。 仲哀天皇の諡号の「哀」も、夭折の意味があるそうで。若くして亡くなるのが夭折ですが、天寿全うできずにの場合もあるんじゃないかな、という都合良い解釈すると、使用した理由も察せられるのかな、と思います。 香坂王や忍熊王との対立も、王朝交代の戦争であったのであれば納得がいくと言いますか。 前作で、影響されすぎるのもどうか、というレビューを書いておいてなんですが、共感できる部分があると靡いてしまうのが人情というものです。 一度書いたはずのレビューが消えてしまったので、思い返しながら書き直し。 なんで消えてしまったんだろう?消してしまったのかしら? ま、凡ミス人災だと思います。
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今回はなんとなく、殺人事件の犯人の目処はついた。 でも、ちょっと許せんな、今回の犯人は。 今までも、日本の古代史の闇と絡めた殺人って、不条理にもほどがあると思っていたけれど、今回の許せんポイントは、自分の手を汚さず若者を煽ったこと。 そして、事態を混乱させた火種についても、5~6年たって落ち着いたときにでも、正式に披露することはできたのではないか?と思えて、悪い人ではないのだろうけど、いい人でもない、という感じ。 全ての謎もきちんと解明されていないのは、次作への伏線なんでしょうか。 ところで以前より何度も取りざたされている『海幸山幸』の話。 もともと渋っていた海幸(兄)に、何度も「釣りと猟を交換しよう」とわがままのごり押しをしたのは山幸(弟)なんだよ。 その挙げ句に海幸の大切にしていた釣り針をなくしてさ。 何度も謝ったのに許してくれないとか言って、最終的に神様の力を借りて海幸を屈服させ、自分に服従させるのってひどくない? 海幸、何にも悪くないじゃん。
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久しぶりのQED。第一作からずっと読んでるが、どうやらこの作品より白山が舞台の方が先らしい。すっ飛ばしてしまったので読まねば(どこに積んであるか分かればだが) 肝心の本作品だが、いわゆる事件に伴うミステリーとしての謎解きの部分は全体の1/4程度だろうか。今回は安曇野及び安曇族隼人族と古代天皇家に関する蘊蓄話がほとんどを占める。しかもこの部分は、直接事件との関連性となると、結局あるようでないような気がするが・・ 古代日本のありようや、神々の系譜に興味がある人には楽しく読めるだろうが、興味のない人には面白くないであろう。現代に起きる事件の部分があまりに陳腐で安易でミステリーとしての完成度が低いと言わざるをえないので。 蘊蓄部分も繰り返しが多いような気がするし、説明が煩雑(日本の神々は別名をたくさん持っているので甚だ分かりづらいから仕方ない気もするが)。 本シリーズ、好きなシリーズではあるのだがこの作品に関しては今ひとつかな。
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現代に続く神代の時代の話は全て歴史を語ったもの。 神の話はなかなか難しく、古語の変遷も難しい。今回は、九州での響子の事件で学んだ、宇佐、住吉、隼人に関する事を一部復習した。 事件自体は納得しがたい理由と展開だが、古代史を知るのにはワクワクする話 もっと日本の古代史勉強したいな〜
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今回は本編タイトルに戻っています。 (あれ、完結したよなとか突っ込まない) この事件は安曇族という人々を取り上げます。 そこにはあまりにも悲しい歴史が見え隠れします。 つまり、朝廷には向かう人間は それはそれはひどい扱い、人以下とみなされたのです。 そして歴史にも… これは事実が最悪。 最強クラスの胸糞。 注意されたし。
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長野の安曇野の話。安曇族が定住したことからその地名となる。何故アズミとよむのかも解明。土台をしっかり固めたうえで古代の天皇、神様の謎を解いていく。面白いけど、一度では理解できないけど関氏の本よりわかりやすいので高田氏の方が読みやすい。
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蘊蓄はいつもの斜め読みで。 不思議なんだが、たたる以外の登場人物が彼の話について行ける不思議。多分そんなに神様の名前覚えられないと思うんだけどなぁ。。。笑 物語は作品の雰囲気を久々に味わえた感じがしました。 2022.3.27 48
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何故、「安曇野」は「あずみの」と読むのか?「曇」は「ずみ」とは読めない。 確かに不思議ではあったが地名はそんなものかと思っていた。話は九州の隼人にも及び敗者の歴史が語られる。このシリーズを読んでいると平安くらいまでの朝廷の強さと敗者への仕打ちがよく分かる。が何故そこまで朝廷は強か...
何故、「安曇野」は「あずみの」と読むのか?「曇」は「ずみ」とは読めない。 確かに不思議ではあったが地名はそんなものかと思っていた。話は九州の隼人にも及び敗者の歴史が語られる。このシリーズを読んでいると平安くらいまでの朝廷の強さと敗者への仕打ちがよく分かる。が何故そこまで朝廷は強かったのかはよく分からない。騙し討ちや権謀数術ということか。 読み方については一応の解答があったが、あまり納得は出来なかった。道祖神などの話は今度、安曇野に行った時にはよく見てみたい。
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安曇野と穂高が舞台の中心ではあるが、話題は鵜飼から始まり、天皇、九州安曇氏など幅広く展開される。地名、神話、言葉、伝統行事などに込められた意味や意図に毎回驚かされ、とても勉強になる。 過去の安曇野旅行の前にこの本を読んでいなかったことが悔やまれる。次回安曇野に行くことがあれば、こ...
安曇野と穂高が舞台の中心ではあるが、話題は鵜飼から始まり、天皇、九州安曇氏など幅広く展開される。地名、神話、言葉、伝統行事などに込められた意味や意図に毎回驚かされ、とても勉強になる。 過去の安曇野旅行の前にこの本を読んでいなかったことが悔やまれる。次回安曇野に行くことがあれば、この本を読んで事前に再読した上で、現地の神社をまわってみたい。
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