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夜行 の商品レビュー

3.7

323件のお客様レビュー

  1. 5つ

    55

  2. 4つ

    117

  3. 3つ

    100

  4. 2つ

    22

  5. 1つ

    2

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2026/03/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

10年前に長谷川さんが鞍馬の火祭りで失踪して以来、初めて集まった当時の5人は、この10年の間にそれぞれが、岸田道生の「夜行」という銅版画にまつわるストーリーを持っていた…。 それぞれの語るエピソードはどれもひんやりとする怖さを持っており、所々に出てくる情景の浮かぶ美しい言い回しとともに、どこか魅せられてしまうものばかりだった。バラバラに見えるストーリーたちが最後にきちんと終着するのか、半信半疑だったが、思わぬ最終章の繋がりに、驚きもあった。派手な終わり方ではないが、ホラーちっくでもなく温かみのあるもので、後味は良かった。 この著者は作品によって合う、合わないがありそうだが、もう一作くらい著作を読んでみたい。

Posted byブクログ

2026/03/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

旅に出たくなった。もちろん寝台列車で 登場人物たちのエピソードトークが、まさに夜の暗闇のように纏わりつく不穏さというか、粘っこさというか、そういう世界の歪みが良かった 何日かに分けて読んでしまったけど、たぶん夜が更けてきた頃に読み始めると、読み終わる頃にはちょうど曙光が射すようになってるんだろうな しゅごいね

Posted byブクログ

2026/02/07

鞍馬でいなくなった1人の友人を思い、再度京都に集まった5人の友人たち。 その京都で「夜行」という不思議な銅版画に出会う。その夜、5人がその「夜行」にまつわる奇妙な話を語り合うことで物語がすすんでいく。 初めは「…ん?」という、ただ不思議なだけの物語だったのだが、物語が進むにつれ、...

鞍馬でいなくなった1人の友人を思い、再度京都に集まった5人の友人たち。 その京都で「夜行」という不思議な銅版画に出会う。その夜、5人がその「夜行」にまつわる奇妙な話を語り合うことで物語がすすんでいく。 初めは「…ん?」という、ただ不思議なだけの物語だったのだが、物語が進むにつれ、それぞれの語った物語が意味をもち、手を取り合い、さらに不思議な、けれども壮大な結末に導く。 森見登美彦作品はいくつかよんだが、コメディみの強いものも、ファンタジーも、ホラーも得意なイメージ。今作は特にファンタジー的な発想とホラーの筆致が見事に相まっていた。

Posted byブクログ

2026/01/29

登場人物が話す異なる地での奇妙な体験談を通して、姿を消した長谷川さんの輪郭が浮かびあがり、徐々に真相に近づいていく。かと思いきや、これまで見えていた世界が反転していくようにぐらりと様相を変えていった。読了後、自分がいる世界は本当の世界なのか不安になるような不気味さが残った。 各章...

登場人物が話す異なる地での奇妙な体験談を通して、姿を消した長谷川さんの輪郭が浮かびあがり、徐々に真相に近づいていく。かと思いきや、これまで見えていた世界が反転していくようにぐらりと様相を変えていった。読了後、自分がいる世界は本当の世界なのか不安になるような不気味さが残った。 各章には、それぞれ雰囲気の違う怖さがあった。重くのしかかり、押しつぶされそうな恐怖、霧のようにしっとりとまとわりつく薄気味悪さ、自分の足元が見えなくなり、自分の記憶が消えていくような不安さ、自分が生きていることが分からなくなる恐怖。恐ろしさにもこんなにも種類があるのかと、ぞくぞくしながら読み進められた。 全体に不気味さが漂う中でも、銅版画の描写や風景描写はきらきらと美しさを浮かび上がらせられる文体であった。世界観にのみこまれる、素敵な小説だった。

Posted byブクログ

2026/01/22

コメントで教えて頂き、興味を惹かれた作品。 こういう機会でもないと、今後なかなか手に取らない気がしたので、このタイミングで手に取った。 教えてくださり、ありがとうございました(❁ᴗ͈ˬᴗ͈) 十年前の夜、英会話スクールの仲間たち6人で鞍馬の火祭を見物に出かけ、仲間のひとりが姿を...

コメントで教えて頂き、興味を惹かれた作品。 こういう機会でもないと、今後なかなか手に取らない気がしたので、このタイミングで手に取った。 教えてくださり、ありがとうございました(❁ᴗ͈ˬᴗ͈) 十年前の夜、英会話スクールの仲間たち6人で鞍馬の火祭を見物に出かけ、仲間のひとりが姿を消した。十年ぶりに集まり、火祭に出かけることになった彼らはそれぞれ旅の思い出を語り始めー…。 これまで読んできた作品と作風が違いすぎて、めちゃくちゃ驚いた。 こういう作品もあるんですね…! 途中、森見作品お決まりのあのワードが出てきて、ニヤッとしちゃいました( ≖ᴗ≖​)ニヤッ 怪談要素があり、ドキドキしながら読んだのですが、ホラーが苦手でも大丈夫だった(´▽`)ホッ それでも夜に読むのはちょっと怖かったかも…! (でも夜が一番集中できるし、世界観とも合ってる!) 何が起こっているのか、はっきり説明されないまま進んでいく不気味さがあり、何が起こっているのかが、徐々に分かってくると、過去と現在、現実と仮想の境目が曖昧になっていくような感じがした。 物語全体の謎はなんとなく理解できても、章ごとの謎はいろんな解釈ができそう。 「世界はつねに夜なのよ」という言葉がとても印象的だった。 でもいつかは明けるかもしれない。 その兆しだけは、確かにある。 きっとそれが曙光なんだと思った。 読後、マンデラ効果を思い出してちょっとゾワッとした(((( '-' )))) ✎︎____________ この車窓の眺めは、俺にとっては非日常的な眺めだが、彼女にとっては日常の眺めだ。しかし日常的な眺めだからといって、それが平凡なものであるとはかぎらない。毎日眺めるものだからこそ、かえって妙なものが気にかかるということはあるだろう。(p.193) 人間として生きていくからには、多くのものに目をつぶらないといけない。(p.198) 我々は相手の顔を見ているようで見ていない。怒っているとか、泣いているとか、胡散臭いとか、紋切り型の言葉を与える。これは相手に自分が投げつけた言葉を見ているので、いうなれば独り相撲。しかし風景が無限の奥行きを持つなら、人間の顔も同じでしょう。言葉に頼らずに相手の顔を見ることができれば、見えぬものがおのずから見えてくるのです。(p.198) 今こうして自分が夜をさまよっているとき、どんなに遠い街も同じ夜の闇に包まれて、膨大な数の人々がそれぞれの夢を結んでいる。この永遠の夜こそが世界の本当の姿なんじゃないだろうか。(p.288)

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2026/01/05

明日から正月休みも終わるのかって思ったら、もう少し逃避行したくって森見作品夜更かしして読んでしまった。 なんだか狐につままれた感じの作品で、鞍馬の火祭りとか天狗の神隠しにあっても京都ならなんだってありって思えてしまう感じでした。 英会話教室通ってたメンバーが10年ぶりに再会して、...

明日から正月休みも終わるのかって思ったら、もう少し逃避行したくって森見作品夜更かしして読んでしまった。 なんだか狐につままれた感じの作品で、鞍馬の火祭りとか天狗の神隠しにあっても京都ならなんだってありって思えてしまう感じでした。 英会話教室通ってたメンバーが10年ぶりに再会して、再び火祭り見にいく時に当時、失踪した長谷川さんの話題から銅版画にまつわる不思議な体験談を順番に語り合うって・・ 語り終わって1灯づつ蝋燭消して行ったらちと怖そう 叡山電車や、山陽本線に、津軽行きの寝台電車、高山線に秘境駅の飯田線と鉄分補給できる内容で旅愁を誘いました。 特に夜行列車がいいですね。 岸田道生が「夜行」とゆうタイトルで48枚の銅版画を遺したとか、それについをなす謎の作品「曙光」があるとか、私は京都迎賓館にある「比叡月映」と「愛宕夕照」を思い浮かべてしまいました。 「奥飛騨」と「天竜峡」の話が馴染みがあって良かったけど感性で味わわないと訳わからないって感じでした。 どっちが生きてて、どっちが死んでんだか、反転したりで表裏一体ってことですかね!? まあ自分の心がある方が表ってことでよきでしょうかw なかなかレビュー上がらないときは、忙しくしてるときか、山行ってるときですけど 浮遊霊のように彷徨ってます。 明日から頑張ります。 眠いので何気に書いちゃったけどこれが500レビュー目でした。もうちょっと気合い入れて書けばよかったかもw

Posted byブクログ

2026/01/02

ちょっとしたきっかけで、少しずれた世界線へ迷い込んでしまうことがあるのかも…そんなことを思わせる不気味さがある小説でした。 夢十夜のような雰囲気も感じられる。 最終夜でいろいろ理解したので、もう一度第一夜から読み直したい。

Posted byブクログ

2026/01/02

夜の闇が持つ、根源的な恐怖と抗いがたい魅力という二面性。その二つともを強烈に感じられる作品だと思う。読み進めていくにつれ、自分も夜の世界へと引きずり込まれていくような感覚になった。

Posted byブクログ

2025/12/18

コロナ禍に読んだ記憶がある。 ジャンルとしては連続怪談集らいしい。 神隠しという形で物語が始まり一貫して怪談要素がある。 かなり前に読んだからあまり詳細は覚えていないけれど、ホテルのような場所で男の人に追いかけられる場面が相当怖いと思ったのか1番印象に残っている。 最後まで読んだ...

コロナ禍に読んだ記憶がある。 ジャンルとしては連続怪談集らいしい。 神隠しという形で物語が始まり一貫して怪談要素がある。 かなり前に読んだからあまり詳細は覚えていないけれど、ホテルのような場所で男の人に追いかけられる場面が相当怖いと思ったのか1番印象に残っている。 最後まで読んだもののあまり理解はしきれていないままなのでもう一度読んでみたい。 神隠しにあった人間が相当人垂らしであったことも中かなり印象深かった。老若男女にモテ過ぎていた。怖い。

Posted byブクログ

2025/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者に多いポップな作風とは対照的に深い影を帯びた作品だった。京都を基盤にしつつ、尾道や奥飛騨、津軽で広がる物語は異界への誘いのように幻想的でホラーチック。「夜行」と「曙光」、表と裏の境界が溶け合い鮮やかに反転していく描写が見事だった。

Posted byブクログ