行動経済学の使い方 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
意思決定について行動経済学的視点で、特にナッジについて知りたいと思って検索したら大竹先生お久しぶりの著書。 又吉さんとのNHKオイコノミアはとても楽しい番組だったことや、大竹先生語り口を思い出しながら読み進める。 専門用語の覚書 2つのくじのうち A確率80%で4万円が得られる B100%確実に3万円が得られる どちらを選ぶのか 確実なものを強く好む傾向を確実性効果という コイン投げ Aコインを投げて表が出たら2万円もらい、裏が出たら何ももらわない B確実に1万円もらう 平均的な利得が同じならば確実な方に満足度が高い好みはリスク回避的 不確実な法の満足度が高い好みはリスク愛公的 参照点をどこに置くかによって利得と損失回避の意思決定がなされるとされる 他人の親切に対する恩を返す互恵性、まったく無意味なものでも最初に与えられたものが参照点となって意思決定に左右されるアンカリング効果、社会規範と同調効果、満腹時と空腹時の食材の買い物の違いを例にした、現在の状況を過度な投影で未来予測がずれるというプロジェクション(投影)・バイアス、選択の自由を確保しながら行動経済的手段を用いて行動変容を促すナッジ ナッジには内的及び外的活性化、意識的及び無意識的な種類がある イギリスのナッジ設計部門BIT East Attractive Social Timely のチェックリスト ハリケーン上陸時、避難行動をしない人への効果的メッセージは残留される人は身体にマジックで社会保障番号を書いてくださいだったという。参照点が災害で死亡したことになるので、避難行動が促されたらしい。 どこにひと手間を置くかによって、その行動が促されるか 税込み価格の方が、売り上げが減少するらしい 消費税、所得税同じ額税金徴収する場合、消費税値上げの方が反発大きい
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自主ゼミで勧められたので購入。行動経済学って何ぞやを知るにはいい本の一つだと思います。他にも何冊かあるのでもう少し勉強して比較できたらなあと思います。
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人間は自分達が思うほど合理的に判断を下せるわけではない。文脈や、基準点や、状況をナッジ(軽く肘でつつくという意味らしい)すれば、喫煙、がん検診、災害避難、スポーツetc...数%人々の行動をずらし、変えることが可能である。 相撲の勝ち越しとか、最近の政府広報の言い回しとか、なんと...
人間は自分達が思うほど合理的に判断を下せるわけではない。文脈や、基準点や、状況をナッジ(軽く肘でつつくという意味らしい)すれば、喫煙、がん検診、災害避難、スポーツetc...数%人々の行動をずらし、変えることが可能である。 相撲の勝ち越しとか、最近の政府広報の言い回しとか、なんとなくそんな気はしていたけど、改めて調査され、データで示されると面白いし、ほんの少し怖さもある。これを知っていると違和感に気づいて立ち止まって考えるし、自分で「参照点」を作らず最善を尽くして行こうと思える気がするので、読んで良かったです。
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2022/04/06 読了 #読書記録 #rv読書記録 行動経済学関連の本4冊目くらい? 内容としては理解出来ることもあるが、あまり目新しいこともなかったような、、この前にも似たような本読んでるから当たり前か。 Audible3.5倍速で聴きながら読んだからイマイチ理解不足のと...
2022/04/06 読了 #読書記録 #rv読書記録 行動経済学関連の本4冊目くらい? 内容としては理解出来ることもあるが、あまり目新しいこともなかったような、、この前にも似たような本読んでるから当たり前か。 Audible3.5倍速で聴きながら読んだからイマイチ理解不足のところもある(殴 あとは文章が結構かたい、頭回ってない時には読めない(^q^)
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flier要約 https://www.flierinc.com/summary/2932 ==== 大竹文雄(おおたけ ふみお) 1961年京都府生まれ.1983年京都大学経済学部卒業,1985年大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了,現在―大阪大学感染症総合教育研究拠点...
flier要約 https://www.flierinc.com/summary/2932 ==== 大竹文雄(おおたけ ふみお) 1961年京都府生まれ.1983年京都大学経済学部卒業,1985年大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了,現在―大阪大学感染症総合教育研究拠点特任教授,専攻―行動経済学,労働経済学 ==== 人間の選択は非合理だからこそ面白いと私は思う。 すべての人間が合理的に判断をした行動をとっていたら世の中はもっと生きやすいのかもしれないとも思う。 そして行動経済学の書籍は何冊か読んだことがあるがいつも〇〇理論と言うものを覚えたいと思ってなかなか記憶に残らない。 なぜ覚えた覚えたいかと言うと、そのような心理を理解しているとその心理を逆手にとって人を動かすことができると思うから。 本書の中の「ナッジ」と言う内容が非常に参考になった。 ※以下要約の引用 【ナッジとは、これまで紹介してきたような意思決定の歪みを、行動経済学的特性を用いてよりよいものに変えていこうというものである。一般的には、人々の行動を変えようとするとき、法的に規制して罰則を設けたり、税や補助金による金銭的インセンティブを使ったりすることが多い。しかしナッジは、法的な規制も金銭的インセンティブも用いないで行動変容を引き起こす。例えばカフェテリアで果物を目の高さに置いて、果物の摂取を促進するといったことだ。】 このナッジを生活の中また仕事の中にうまく取り入れることによって自分自身また周りの人の行動も変えることができる。 このナッジを意識してまずは増やしたい行動と減らしたい行動を決めて取り入れていきたい。
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トートバッグ欲しさに買った岩波新書の3冊目。もれなくついてくるプレゼントをナッジというのか、ひょっとしてスラッジになるのか分からないが、まあつられて買ったのは間違いない。でもおもしろかったので、結果オーライ。本書内容と自分の体験から、マイナポイントについて。マイナンバーカードはパ...
トートバッグ欲しさに買った岩波新書の3冊目。もれなくついてくるプレゼントをナッジというのか、ひょっとしてスラッジになるのか分からないが、まあつられて買ったのは間違いない。でもおもしろかったので、結果オーライ。本書内容と自分の体験から、マイナポイントについて。マイナンバーカードはパスポートをつくるついでに家族4人分わりと早くにつくった。で、マイナポイントがもらえるというので手続きをしようとしたがうまくいかない。最近また、保健証と連携するならさらにポイントがもらえるとかで、再チャレンジしたが、結局初期段階でポイントをつけてもらうサービスをどれにするのか決められないで止まっている。要は、登録させないようにしているとしか思えない。お役所仕事だから・・・なんて思ったりもするが、民間だって、こちらに利得がある場合、つまり相手にとって直接的には損失となる場合、手続きは面倒になっている。楽になっていれば、また使おうと思えるのに、バカだなあ。買い手よし、世間よしでなければ売り手よしにはならないのに。長い目で見て。情けは人の為ならず。利他的行動が最終的には自分にもどって来る。おっと、そう考えるのは本当の利他ではなかったか。そう、そう言えば、本書の中の発言で1ヶ所気になったことがある。エッセンシャルワークについて、やりがいがあるのだから、給料は安くても仕方ない、と読めるような箇所があった。うーん、こういう発想が根強くあるから、なかなか労働条件は良くならないのだろうなあ。さあ、次は岩波さん、どんな企画を出してくるのかな。
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行動経済学の本を手にとってはことごとく挫折してきた私にとってはとてもありがたい存在。 非常にわかりやすく書かれており入門書として最適。これを読んだあとに、アリエリーやカーネマンに再度トライする気持ちにさせてくれた。
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私は行動経済学に基づくナッジ理論を用いて人々の行動変容によって健康状態を改善させるスタートアップ企業で働いているので、もとより行動経済学には触れているものの、一通りの書籍には目を通すようにしている。そうした日本語で書かれた書籍の中で、もっとも分かりやすさ・実践性に富む示唆を与えて...
私は行動経済学に基づくナッジ理論を用いて人々の行動変容によって健康状態を改善させるスタートアップ企業で働いているので、もとより行動経済学には触れているものの、一通りの書籍には目を通すようにしている。そうした日本語で書かれた書籍の中で、もっとも分かりやすさ・実践性に富む示唆を与えてくれるのがこの著者、大竹氏であると感じている。 本作は新書という極めてコンパクトな中に、行動経済学を実務で応用するためのエッセンスが詰まっている良書である。良い点として、 ・行動経済学はなかなか理論的な全体像/ユニバースを把握するのが難しい中で、そのベースにある人間心理のバグを4つに整理して示している(1.プロスペクト理論、2.現在バイアス、3.互恵性と利他性、4.ヒューリスティクス) ・実際に行動経済学を実務に応用する際には、望ましい行動が取られていない原因が何かによって、その打ち手を変える必要が当然ながらある。そうした典型的な原因のパターンと代表的な打ち手が整理されている が挙げられる。 コンパクトなので、手元に置いておくと便利な本でもあり、私自身も常に手に届くところに置いておくようにしている。
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第7章までくると著者の前著がいきてくるのかと思いますが、それまでの章はほぼ全て引用でした。 アリエリー、カーネマン、セイラーを簡便化しています。文章中に引用を仄めかす記述はなく、巻末に文献解題、参考文献の記載ありますが、これはちょっとどうでしょう。 もちろん前述の三名も様々な文献...
第7章までくると著者の前著がいきてくるのかと思いますが、それまでの章はほぼ全て引用でした。 アリエリー、カーネマン、セイラーを簡便化しています。文章中に引用を仄めかす記述はなく、巻末に文献解題、参考文献の記載ありますが、これはちょっとどうでしょう。 もちろん前述の三名も様々な文献から引用しているのは承知していますが、これはやりすぎではないでしょうか。 行動経済学をわかりやすく理解していくなら、 阿部誠監修の「行動経済学」がおすすめです。 著者の言う通り、カーネマンの「ファスト&スロー」も「読み物」として面白いです。 散々ほぼ同じ記述をしていて「読み物」として面白いというのはどうかと思いました。 インスパイアと言えば聞こえは良いです。
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