ムゲンのi(下) の商品レビュー
ひたすら眠り続けるイレスという病、その原因となる精神疾患、それらをファンタジーとミステリーで味付けした作品は、タイトルに込められた幾つもの意味を反芻して幕を閉じた。幼少期の体験、それに基づくPTSDなど、考えさせられること多し。 著者は医師なので医療描写はしっかりしているし、ユ...
ひたすら眠り続けるイレスという病、その原因となる精神疾患、それらをファンタジーとミステリーで味付けした作品は、タイトルに込められた幾つもの意味を反芻して幕を閉じた。幼少期の体験、それに基づくPTSDなど、考えさせられること多し。 著者は医師なので医療描写はしっかりしているし、ユタなど沖縄文化を盛り込んできたのも面白い。ただ、なんとなく個人的にしっくりこなかった部分があって、それは会話文。これはリズムと好みの問題だろうからどうしようもないんだけど、設定も展開も面白いだけにのめり込めなかったのが残念。
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愛衣のトラウマの原因が明らかになり、それに立ち向かう。イレス患者がなぜ同時にイレスに陥ったのか、少年Xの正体は誰なのか、愛衣夢幻の世界とは何だったのか、全貌が明らかになる。最後までファンタジーの世界が展開し、うまくミステリと融合している。ややもすれば“夢落ち”という結末になりがち...
愛衣のトラウマの原因が明らかになり、それに立ち向かう。イレス患者がなぜ同時にイレスに陥ったのか、少年Xの正体は誰なのか、愛衣夢幻の世界とは何だったのか、全貌が明らかになる。最後までファンタジーの世界が展開し、うまくミステリと融合している。ややもすれば“夢落ち”という結末になりがちだが、うまく処理していると思う。重箱の隅をつつけば矛盾も出てくるだろうが、味わうべきは特殊設定の中のミステリを楽しむことだと思う。夢の中の大冒険でした。
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先が気になり、半分くらいからは一気に読んだ。犯人は予想通りだったけど、予測出来なかった事もいっぱいあり、先へ先へと知りたくなり、一気に読めた。現実とファンタジーの境界線がたまにわからなくなるようなこともあったけど、それもまた小説の楽しみかと。厳しい現実を受け入れ立ち向かう主人公の...
先が気になり、半分くらいからは一気に読んだ。犯人は予想通りだったけど、予測出来なかった事もいっぱいあり、先へ先へと知りたくなり、一気に読めた。現実とファンタジーの境界線がたまにわからなくなるようなこともあったけど、それもまた小説の楽しみかと。厳しい現実を受け入れ立ち向かう主人公の姿に、勇気をもらえるような本だった。映画化とかしそう。
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ミステリではないけど、面白く読めました。キレイにまとめすぎた気がするのと、最後の部分がちょっと蛇足気味。
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- ネタバレ
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殺人事件の真相を探る脳神経医学系ファンタジーミステリー。 著者の得意とする医学系ミステリーではありますが、脳内世界のファンタジーと現実のミステリーのバランスと構成がいまいちなのが残念です。 ご都合主義のファンタジーパートと幕間を含むミステリーパートはそれぞれ面白く、ファンタジーの中に出てくるミステリーに対するヒントや伏線を現実パートで回収していくという発想も悪くないのですが、各パートがうまく融合しきっていない感じがしました。
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前半はファンタジー要素が多かった為、少し読みづらかったが、後半に進むにつれ明らかになっていく伏線回収の多さに、どんどんページが進んだ。知念さんの小説は、タイトルに深い意味がある事が多いが、今回「ムゲンのアイ」を虚数の「i」と表現したのは何か意味があるのだろうか、、
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後半衝撃の展開で正直驚きました 少年Xの正体が分かり読み終わるのが あっという間でした 上下巻と長かったですが、すごく面白かったです
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最後に行くにつれて犯人と真実がわかってきてすごいワクワクしました。自分の思ってた結末と違っていて驚きました!とても感動しました!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本人も遊園地での連続殺害事件の被害者でトラウマがあり容疑者 X に対して、私怨がある。 四人の患者をユタとしてククルや二次元夢の中での動きかたを理解していく 一次元の中で宇琉子との話とレントとの対話のなか、三人全員を救い出すことに成功した 最後の四人目は0次元(現実)での自分で医院長が遊園地の連続殺害事件の犯人容疑者Xであった。一次元で何度も行っていた実家が広島にあり頻繁にすぐ帰れる場所ではなかったがかえっていたのは現実(0次元目)で夢の中であり、距離的制約がなく、病院のなかで昏睡状態の主人公であった。 祖母や父は数年、数ヵ月前に他界していたが一次元目の中で思いが残っていたため存在していた。容疑者Xは他の三人と同様に洗脳して主人公たちを自殺へ追い込んでいっていたが愛衣のユタの能力でギリギリのところで容疑者Xを撃退 主人公の夢の中へ入り最後のユタとしての能力を使い、トラウマを克服する ユタとしての力を使い買った主人公はユタの能力を失うが心のなかには思いとしてのククルや祖母、父があり続ける 心暖まる作品
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こういうことかな?と思いながら読んでたけど、どんどん裏切られていった。愛衣が前に進めてよかった。自分に与えられた感情、か。どんなものなんだろう。 医療ものは得意じゃないと思ってたけど、良い意味でちがったな。読み終わると、タイトルもなるほどーと思えた。
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