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絶望スクール の商品レビュー

3.8

42件のお客様レビュー

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2020/01/14

いつもに増しておじさん臭を出してきてちょっとびっくり。いや、たぶんもう結構な年齢ですよね。ドキドキ。 2019/11/21読了

Posted byブクログ

2019/12/27

ⅩⅤ。 本屋で新刊を見かけてすぐに購入したものの、 なかなか読まずに年末になってしまった…。 長くシリーズを読んできている身からすると 安心感があり、さくさく読める。 より多くの展開がある長編を読みたいな という気もするが、それはそれ。 本作を読んだあとに思ったことは 登...

ⅩⅤ。 本屋で新刊を見かけてすぐに購入したものの、 なかなか読まずに年末になってしまった…。 長くシリーズを読んできている身からすると 安心感があり、さくさく読める。 より多くの展開がある長編を読みたいな という気もするが、それはそれ。 本作を読んだあとに思ったことは 登場人物のような人たちに ふだんから目を向けているだろうか、ということ。 (引きこもりの青年やアジア系外国人、動物虐待や暴走運転の事件) 昔より歳をとって 自分の身近なところだけに気を配って そんな人たちを見てみぬフリしてないだろうか。 とくに表題作の最後の一文を読んで強く感じた。 そんなことをほんの少し気づかせてくれる。 それだけで私にとって実り多き一冊。

Posted byブクログ

2019/12/26

果物屋のマコトのもとに、今日も苦悩に喘ぐ人々がやってくる。 池袋のトラブルシューターにしてコラムニストの奮闘記第15弾。 金もない。 恋人もいない。 勇気と智恵で、仲間と共に、救いようのない底なし沼のような現実に挑んでいく。 〇目白キャットキラー 虫唾が走る残虐な動物虐...

果物屋のマコトのもとに、今日も苦悩に喘ぐ人々がやってくる。 池袋のトラブルシューターにしてコラムニストの奮闘記第15弾。 金もない。 恋人もいない。 勇気と智恵で、仲間と共に、救いようのない底なし沼のような現実に挑んでいく。 〇目白キャットキラー 虫唾が走る残虐な動物虐待に挑む、対人恐怖症でベジタリアンの高校生。 「男も女も関係ないよな。人間なら誰だって、ガッツを見せなきゃならないときがある。そんなときは、死にたくなるなるほどつらくとも胸を張らなきゃいけない。工業高校卒のおれにしたら、まだ十七歳のガキにいい勉強をさせてもらったとは思わないか」 BGM「子猫のワルツ」(ショパン) 〇西池袋ドリンクドライバー 池袋の無法運転に立ち向かう夫婦。 7年前に、我が子がひき逃げで犠牲になっていた。 仕事を捨て、毎朝現場に立ち学童擁護員をしながら、迷宮入りした真実を追い続ける。 たどり着いたのは思いもかけない結末だった。 「宮沢賢治みたいに日本の異常気象に負けず、どんな天気でも朝の七時から街に立つのだ。おれたちの世界には思ってもみないところで超人的な活躍をしている人間があちこちにいるというわけ。ヒーローは子どもだましのアメコミ映画のなかだけにいるんじゃない」 BGM「人生を楽しめ」(ヨハン・シュトラウス二世) 〇要町ホームベース 高一から10年間引きこもっているシゲルからの長文メール。 読むのが面倒になったマコトは電話をかける。 母ひとり子ひとりという同じ境遇にひかれ、10年閉ざされた重くて厚い壁を開けに行く。 引きこもりとその家族を食い物にする悪質ビジネスに、二人は立ち向かう。 マコトの店に、ダンボールを回収に来る福祉施設で働く「みっちゃん」。 彼には軽い知的障害と少々のこだわりがある。 「引きこもり」がシゲルの苗字と思い込んでいる。 「十年引きこもろうが、お前が誰だろうが、みんな気になんかしないぞ。シゲル、そろそろ独房を出てもいいころだろ」 別に気合いを入れた台詞ではなかった。メロンってうまいよな。それくらいのつもり。 だが、それをきいたシゲルが食べかけの串をもったまま爆発的に泣き出した。みっちゃんが困った顔をして、シゲルの頭をなでた。 「マコトさん、弱い人をいじめたらいけません。そんなことを施設でしたら、先生に怒られますよ」 黄色づくめのみっちゃんが、シゲルの背中をなでながら、声をかけ続ける。 「引きこもりさんは、いい子です。引きこもりさんは、いい子です。だから、泣かないで。ぼくまで泣きそうになります」 泣きべそをかいているみっちゃんと馬鹿みたいに涙をこぼすシゲルを見ていて、なぜかおれまで泣きそうになった。 うちの店先で涙なんて見せることは断じてできない。おれはアンデスメロンの残りをくい切ると、棒を捨てるふりをして店の奥にいき、涙を拭った。 BGM「シンデレラ組曲」(プロコフィエフ) 〇絶望スクール 無国籍居酒屋を経営するマコトの同級生にして元Gボーイズの特攻隊長キミア。 彼の店で旗ベトナムからの女子留学生ミン。 太陽ような彼女の笑顔が消えた理由を探り、マコトの仕事が始まる。 留学生の夢と希望を搾取するブラックビジネススクール。 「日本にも池袋にも天国はない。そんなことはよくわかっていた。だが、おれとキミアはミンに一瞬でもいいから、天国を見せてやりたくなった。そんなことは確かめなくともわかる。おれたちは教室でずっと居眠りしていた仲なのだ」 BGM「日本狂詩曲」(伊福部昭) 他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはいけない。 見えないところで誰かをディスる暇があったら、目の間の人に今何ができるか考え動く。 知恵は現場に。 勇気は我が胸に。 絶望の中でも、ホンの少し前でもに進むことができるのならば、そこに希望は見出せる。

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2019/12/28

シリーズ15作目‼︎ 相変わらずの マコトと タカシ Gボーイズに頼りすぎ⁉︎ 動物虐待 危険運転 引きこもり 日本語学校 知らないことを数字で教えてくれたり。 音楽のチョイスは楽しみのひとつ、でも。 あります。

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2019/12/18

日本語学校の話が表題作。タイトルが悲しすぎる。でもこういうエンタメを通して実態が描かれて知られていくのであればいいことだとも思う。

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2019/12/17

びっくり。 池袋WGPシリーズの15作目にして最高傑作だったかも。ずいぶん前から、マコトが段取りしてキングタカシが片づけるみたいな水戸黄門みたいになってたけど、もうそのパターン自体は変えないで、真正面から社会問題と人間を石田衣良氏書き切っている。 4編のうち目白キャットキラー...

びっくり。 池袋WGPシリーズの15作目にして最高傑作だったかも。ずいぶん前から、マコトが段取りしてキングタカシが片づけるみたいな水戸黄門みたいになってたけど、もうそのパターン自体は変えないで、真正面から社会問題と人間を石田衣良氏書き切っている。 4編のうち目白キャットキラー、要町ホームベースは特に良かった。涙が止まらなかったし、心が温かくなった。 すごいな石田衣良氏。このシリーズ何年かいてるんだろう。でもずっと書いてきて突然、覚醒するんだから、自分もがんばらないといけんと悔しくなる。

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2019/12/14

いい意味で、今回も安定。 ただ、もう年数が経ち過ぎて、チーマーだの ギャング集団だのが、今の社会問題とチグハグな気がする。 この辺りをちゃんと現代版にして、中高生にも分かりやすい、親しみやすい 社会派小説にして欲しいなー。 若者にもすごく読みやすいと思うのに、昔からの古参メンバー...

いい意味で、今回も安定。 ただ、もう年数が経ち過ぎて、チーマーだの ギャング集団だのが、今の社会問題とチグハグな気がする。 この辺りをちゃんと現代版にして、中高生にも分かりやすい、親しみやすい 社会派小説にして欲しいなー。 若者にもすごく読みやすいと思うのに、昔からの古参メンバーしか読んでない気がして… 今の子達が憧れる、新タカシ像と、まぁマコトはそのままでいいけど。 そろそろ一新しても、読者層増えると思うんだけどなー。

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2019/12/08

勿論マンネリ化は否めないけれど、私の中では、例えば『男はツライよ』ばりの安定の人情劇。 今回も時事ネタを盛り込み乍ら、マコトを始めいつもの人達による熱い世直し譚が綴られています。 今後もずっと続いて欲しいシリーズですが、おフクロさんじゃないけど、マコトにもそろそろパートナーを!...

勿論マンネリ化は否めないけれど、私の中では、例えば『男はツライよ』ばりの安定の人情劇。 今回も時事ネタを盛り込み乍ら、マコトを始めいつもの人達による熱い世直し譚が綴られています。 今後もずっと続いて欲しいシリーズですが、おフクロさんじゃないけど、マコトにもそろそろパートナーを!と願わずにはいられません…他人様のために躍起になれるこの男に是非とも幸を(笑)!

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2021/09/26

池袋の街を舞台としたシリーズ。今回は、動物虐待、危険運転、ひきこもり支援組織、東南アジアからの留学生をテーマとした4作を収録。 現代社会の弱者にスポットを当て、困っている人を無償で助ける主人公たちの活躍は、今回はやや疾走感に欠けるもののお約束どおりで小気味よい。 読み終えた直後...

池袋の街を舞台としたシリーズ。今回は、動物虐待、危険運転、ひきこもり支援組織、東南アジアからの留学生をテーマとした4作を収録。 現代社会の弱者にスポットを当て、困っている人を無償で助ける主人公たちの活躍は、今回はやや疾走感に欠けるもののお約束どおりで小気味よい。 読み終えた直後、ひきこもり支援と称して高額な料金を取るグループが摘発されたというニュースを耳にした。なんとタイムリーな。 作品にも出てきた池袋西口公園の改修、先日公園に面した芸術劇場に芝居を観に行ったら、工事は終了していた。ずいぶんオシャレな空間になってしまったけれど、今後マコトたちの居場所はあるのかな。

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2019/12/03

相変わらず、正義感で社会の暗部を少しだけ明るくするまこととキング。毎回その当時問題となっている話題を取り上げてる本作。表題作は結構ショッキングだなぁ。ホントにここまでひどいところもあるのかな。搾取がしっかり取り締まられて皆が健全に働けるといいのだけれど。しかし、これを読むといつ...

相変わらず、正義感で社会の暗部を少しだけ明るくするまこととキング。毎回その当時問題となっている話題を取り上げてる本作。表題作は結構ショッキングだなぁ。ホントにここまでひどいところもあるのかな。搾取がしっかり取り締まられて皆が健全に働けるといいのだけれど。しかし、これを読むといつも何歳設定なのかなぁと思ってしまう。本当ならまこともキングも40代後半だよねww。

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