medium[メディウム] の商品レビュー
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最終章でまんまと騙されていたと気付く…霊媒師でもなかったのか!!…しかし、二人が恋愛関係になった所から読んでいて急激に冷めて行く感覚で、城塚翡翠が本性を見せて過去の事件を解説しだしたのは苦痛に感じた。 ストーリー展開が斬新で多くの人が騙されたと評価が高いのは納得できる一方、何でもありの驚かせる事に特化したストーリーに思えてしまった。 エピローグで翡翠のだらしなさが垣間見えたのが良かったのと次作、次々作にどう繋がってどんな方向で進んでいくのか興味が湧きました。
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相沢沙呼さんの本初めてだったけど面白かった。 ミステリーを書く人ってトリック思いつくだけですごいと思うけど、こういう構成を考えられるってあたりほんとに頭いいんだろうなぁ。 結論の導くロジックの立て方は1種類に留まらないってことはこの本に限らず一般化できる事実だよなあとも思った...
相沢沙呼さんの本初めてだったけど面白かった。 ミステリーを書く人ってトリック思いつくだけですごいと思うけど、こういう構成を考えられるってあたりほんとに頭いいんだろうなぁ。 結論の導くロジックの立て方は1種類に留まらないってことはこの本に限らず一般化できる事実だよなあとも思った。
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2020年このミス1位。あの横山秀夫の「ノースライト」を抑えて堂々の一位。期待して読んでみた。全部で4つの事件があり、霊媒探偵を名乗る城塚翡翠とミステリ作家の香月史郎のコンビが難事件に挑んでいく。城塚翡翠は霊能力で犯人がわかるため、最初に犯人がわかってからそれを論理的に説明し、証拠を探すのが香月の役目である。香月は警察から協力を求められ、香月から協力を求められたのが城塚翡翠、みたいな立ち位置である。霊媒という時点でオカルトだからミステリと言えないんじゃないかと思うかもしれないが、全然そんなことはない。むしろ本格ミステリに近いかもしれない。ネタバレになるのであまり書けないが最終話で今までの推理が一気に反転するという事になる。最初キャラ萌え路線かと思われた城塚翡翠も、香月史郎までも意外性が出てくるので途中で投げ出さず最後まで読んだ方が良いかもしれない。詳細→ https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou33401.html
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相沢沙呼さんの作品を初めて読了した。表紙に描かれている容姿や雰囲気から、私が想像した主人公の姿を思い浮かべながら読み進めた。結果的には、それもこの作品の展開に驚かされる要因となった。ラストに向かって、今まで味わったことがない展開に胸がざわつき続けた。 主人公は城塚翡翠、翠の双眸...
相沢沙呼さんの作品を初めて読了した。表紙に描かれている容姿や雰囲気から、私が想像した主人公の姿を思い浮かべながら読み進めた。結果的には、それもこの作品の展開に驚かされる要因となった。ラストに向かって、今まで味わったことがない展開に胸がざわつき続けた。 主人公は城塚翡翠、翠の双眸をもつ美しい霊媒。そして、翡翠とともに事件を解決していく作家の香月史郎。この2人を中心に物語が展開していく。この物語で重要な登場人物の一人である警部、鐘場正和は、香月を頼りにしていた。また、主人公翡翠の個性を際立たせる登場人物、千和崎真は翡翠の身の回りのお世話をしている同居人として翡翠の素性を表すのに彩りを添えていた。 翡翠と香月の2人が関わる事件は3つの連作として描かれている。その作品ごとに、翡翠の霊媒の力と香月の推理力により、警察が被疑者としている人物の問題点を明らかにし、異なる人物を新たな被疑者として見つけていく。そして、難解な事件を解決へと導き、犯人逮捕につなげていく。翡翠が霊媒の力を使う場面では、私のイメージが膨らんでいった。物語の世界に入り込み登場人物と同じ目線になり、共鳴していた。翡翠のもの凄い力を間近で見ている感覚に浸っていた。同時に、事件が解決の方向へと導かれていく爽快感も味わった。 3作品それぞれに胸が痛む内容ではあったが、翡翠と香月、2人の力が合わさり、小気味よく展開されていく。その中で、2人の思いが寄り添っていき、互いに好意を表す展開になる。事件の解決と2人の関係の推移が気になりながら読み進めていた。その背景には、翡翠の独特の雰囲気やつかみどころのない危うさを感じる細かな描写があった。翡翠をより鮮明にイメージしてしまうほどに作品の世界に入っていた。一方で香月には、朴訥としながらもどっしりとしたゆとりから、安定感のある大らかさを感じた。そんな2人が惹かれ合うのは自然な展開であり、微笑ましくも感じていた。それは、相沢さんの人物描写の妙と物語の展開の巧妙さによるものだろう。 また、2人のほのぼのとした掛け合いに笑ったり、微笑んだりした。それゆえに、事件は暗いものであったが、物語全体は明るく心地よさを感じながら読み進めることができた。ただ、1つの作品が終わるたびに挟まるインタールードが残虐な連続殺人事件の様相なのが気がかりで、これがどんな伏線なのかは分からないまま読み進めながら、4番目の作品である最終話の始まりのページへと進んだ。 この最終話が驚嘆の連続で、今までの状況を一変してしまう。これまでの3つの事件は奇怪な事件ではあったが、2人の力によって事件解決に至り、明るい雰囲気であった。しかし、これほどの急展開が待ち受けているとは、今までの展開とのズレが大きい分、衝撃が大きかった。予想外の展開により、ページを捲るスピードが速まっていった。次から次へと気になることが明らかになり、インタールードで起こっていた事件が解決へと導かれていく。その解決に向かう一層のスピード感が心地よい。同時に、そうだったのかと読み終わったあとに放心してしまった。2人の個性が際立っていたからこそ、私はこの作品に入り込み、だからこそこの展開の振れ幅に驚嘆した。それは、心地よい驚嘆ではあったのだけれど。 「invert」という作品が、本作品の続きとしてあるので気になっている。この話の後にどんな展開となるのだろう。私なりの想像が広がっていく。次の相沢沙呼さんの作品がとても楽しみになった。
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何の疑いもなく普通に読んで見事に騙されました! しかもラスト一気に流れが変わり、戸惑って何度か読み返したほどです。 突然谷底に落とされたような衝撃です笑 伏線回収もしっかり説明されて、よく作り込まれた作品でした。
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長かったけど何とか読み終えましたっ! いやぁー、面白かったわ。色々騙されたしw でも正直、最終章の半分くらいから、ちょっと読めてしまったというか、気づいちゃいかんとこに気づいちゃって「やっぱり……」と思ってしまった。そこが少し残念。 翡翠ちゃん可愛い♪でも私は真さんが好きw
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あー、騙されてこんなに快感! 見事と言うしかありませんでした。(ミステリ読んでて、途中で全然犯人分からない私なので…)難事件を解決してきた推理作家と、孤独な霊媒美女が、バディを組んで活躍…と見せかけて、お互いが仮面を脱ぎ捨てた最終話のインパクトが凄すぎる! 続編でも、翡翠ちゃんは...
あー、騙されてこんなに快感! 見事と言うしかありませんでした。(ミステリ読んでて、途中で全然犯人分からない私なので…)難事件を解決してきた推理作家と、孤独な霊媒美女が、バディを組んで活躍…と見せかけて、お互いが仮面を脱ぎ捨てた最終話のインパクトが凄すぎる! 続編でも、翡翠ちゃんはまず仮面を着けて登場するのでしょうか。
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面白かった。霊媒で全てを解決するのは好きじゃないけど、それをちゃんと裏付ける役がいて、それで犯罪を証明するっぽかったので、読んで、まぁ、面白いなと思って。そして最後に見事にダブルで裏切られました。そのためにちょいちょい間に挟んでたインタールードが生きてきましたね。
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まだ文庫化される前のハードカバー版を、表紙の絵がキレイだなと思いジャケ買い。 ただ、煽りに“霊媒”や“憑依”等のフレーズがあり、『屍人荘の殺人』を読んで「それはナシ」と思っていた矢先だったので、しばし敬遠していた。 ドラマ化されるとのことで、その前に読んでしまおうと思いバタバ...
まだ文庫化される前のハードカバー版を、表紙の絵がキレイだなと思いジャケ買い。 ただ、煽りに“霊媒”や“憑依”等のフレーズがあり、『屍人荘の殺人』を読んで「それはナシ」と思っていた矢先だったので、しばし敬遠していた。 ドラマ化されるとのことで、その前に読んでしまおうと思いバタバタ読み始める。 予想に反してしっかりミステリーじゃんと思いながら読み進め、「あ、これは多分この人が犯人だろうな、そういうどんでん返し系か」と思っていたら…まさかまさかの展開に。 完全にやられて、思わず「マジか…」と唸る。 いやー、凄かった。
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霊媒師城塚翡翠と推理作家香月史郎が事件を追う話。めっちゃくちゃ騙された。この人だったら嫌やなぁと思いやったんやけど、それよりも終盤の展開は予想だにしてたなかった。そこは疑いようもなく綺麗に騙されてたわ。前評判以上にどんでん返った!終盤の面白さが異常!
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