世界が赫に染まる日に の商品レビュー
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未成年犯罪において少年法で罪に問われない人たちを私刑していくんだけど、結局モヤモヤして終わる。 だから私刑じゃだめなんだろうな、未成年者をきちんと裁く制度がこの国、この世界には必要なはず。
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かなりグロい復讐劇だったし、目を覆いたくなるような描写もあった。 だんだんかわいそうにも思えてきた。 でも、復讐劇が起こるということは、そこに原因があるはずで。 無垢な人間を傷つける方が悪いはずなのに、その首謀者がかわいそうに見えてくるほどの復讐を書き表していて見事だったと思う...
かなりグロい復讐劇だったし、目を覆いたくなるような描写もあった。 だんだんかわいそうにも思えてきた。 でも、復讐劇が起こるということは、そこに原因があるはずで。 無垢な人間を傷つける方が悪いはずなのに、その首謀者がかわいそうに見えてくるほどの復讐を書き表していて見事だったと思う。 また、協力者同士で感じる同じ世界を共有しているドキドキ感にはピュアな青春すら感じた。 ただ、かなり暴力的!(^◇^;)
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少年の復讐劇。少年犯罪やイジメについて考えさせられる。 素直に読んでいくと最後に「ん?」ってなる。 これも、ミステリー…なのかなぁ? ジャンル分けが難しい…。 けど、面白く読めたのでそれが一番!
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誰にも見てもらえなかった文稀は、「復讐」という名目で、「自分を世に認識してほしい」という腹の奥底に眠る欲求を満たしているように思った。 「子どもは精神が未発達のため、少年犯罪の心理は明確になっていない」という様な文章があったが、少年犯罪の動機にはこのような心理があるのではないか...
誰にも見てもらえなかった文稀は、「復讐」という名目で、「自分を世に認識してほしい」という腹の奥底に眠る欲求を満たしているように思った。 「子どもは精神が未発達のため、少年犯罪の心理は明確になっていない」という様な文章があったが、少年犯罪の動機にはこのような心理があるのではないか、という一説を提唱しているようにも見えた。
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トマトの花言葉は【完成美・感謝】らしい。 カバーイラストには少し崩れたトマトが描かれている、それが意味するものは…と。 読むと意味が通じるというか、ちゃんとカバーイラストにヒントがあったんだと思ったのはただの考えすぎか?
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「少年法というのはもともと、戦後に町へあふれかえった戦災孤児に対する情状酌量措置として制定されたそうだ」 本を好んで読み、様々な世界に触れる日常を送っている私達は、想像する事が出来る。 相手に触れた時、どう感じるのか。 言葉を投げかけた時、どう考えるのか。 自分がこうした時、相...
「少年法というのはもともと、戦後に町へあふれかえった戦災孤児に対する情状酌量措置として制定されたそうだ」 本を好んで読み、様々な世界に触れる日常を送っている私達は、想像する事が出来る。 相手に触れた時、どう感じるのか。 言葉を投げかけた時、どう考えるのか。 自分がこうした時、相手はどう思うだろうか。 どうしたら嫌がるのか、痛がるのか、相手の立場になって想像をする事が出来る。 それが当たり前の事ではなく、人の痛みに鈍感な人もいるのが現実だ。 法に守られ、のうのうと生きている加害者もいるのが現実だ。 たとえば自分の子供が櫂のように行動しようとした時、 あなたは間違っているなどと言うのだろうか。 何故あなたがそんな事をしなければならないのかと問うだろうか。 憎しみを忘れて新しい人生を歩んでほしいだなんて綺麗事を言うだろうか。 復讐をしても被害者の人生は元に戻らない。 体や心が癒されるわけでもない。 幸せへの道ではない。 私達はどんな言葉をかけてあげられるだろうか。 どうしたら救えるのだろうか。 どの道が正しいのかはわからないけれど、弱者が虐げられ泣き寝入りするしかない世の中を変えていくしかないのだと思う。
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主人公の従兄弟が酷いイジメを受けたことに対する復讐をすべく、予行演習として過去に犯罪を犯すも少年法に守られている加害者たちに、制裁を加えていく報復と復讐の物語。 主人公2人が因果応報とばかりに盛大に裁いていく展開を肯定する私と、被害者から加害者へ変わっていく2人を否定する私が、...
主人公の従兄弟が酷いイジメを受けたことに対する復讐をすべく、予行演習として過去に犯罪を犯すも少年法に守られている加害者たちに、制裁を加えていく報復と復讐の物語。 主人公2人が因果応報とばかりに盛大に裁いていく展開を肯定する私と、被害者から加害者へ変わっていく2人を否定する私が、途中から対峙する始末。 前読の作品のテーマが刑法39条。 今回のテーマは少年法。 どちらも加害者だけが守られている印象が否めないのは、被害者の事情までフォーカスされた事件や作品を目にしているからであろうか。 初著者だったが、非常に読みやすく、文体も言葉選びも好みな作家。別の作品も読みたくなった。
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同じクラスに居ながら、言葉も交わした事の無かった櫂と文希。偶然に出会った公園での夜をきっかけに、ある計画を実行することになる。 それは隠蔽されたイジメによって受けた暴力で、意識不明になっている櫂の従兄弟の祥太の為の復讐だった。 スクールカーストで表したら、真逆に位置する二人だが、...
同じクラスに居ながら、言葉も交わした事の無かった櫂と文希。偶然に出会った公園での夜をきっかけに、ある計画を実行することになる。 それは隠蔽されたイジメによって受けた暴力で、意識不明になっている櫂の従兄弟の祥太の為の復讐だった。 スクールカーストで表したら、真逆に位置する二人だが、復讐の予行練習を繰り返すうちに友情が芽生えてくる。 罪にならない悪、理不尽でやりきれない事件が確かにあり、ニュースを観ると仕事人が実在してもいいのではないか?とも思えてくる。 しかし復讐相手への暴力の描写はリアルで、苦しくなった。 自分が高1の時に、隣のクラスの子が自死した。原因はイジメや、恋愛、複雑な家庭環境など聞こえてきたが本当の所は解らない。 15歳の誕生日に死のうとしていた文希は、どうして最後にあんな行動にでてしまったのだろう。 少なくとも、今の文希には、櫂と二人で食べたかき氷や、公園での花火、寝袋に入って見上げた満天の星空の夢をみていて欲しい。
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2020年、7冊目は、今年、既に3冊目の櫛木理宇。 緒方櫂、中学三年生。現在は家庭的事情で野球部を休部している。休部理由は、従弟が、上級生によるいじめの末、意識不明の重体に陥っているためだ。さらに、あまり公にはなっていないが、その妹も性的暴行を受けていた。持て余していたフラスト...
2020年、7冊目は、今年、既に3冊目の櫛木理宇。 緒方櫂、中学三年生。現在は家庭的事情で野球部を休部している。休部理由は、従弟が、上級生によるいじめの末、意識不明の重体に陥っているためだ。さらに、あまり公にはなっていないが、その妹も性的暴行を受けていた。持て余していたフラストレーションを、櫂は夜のランニングで発散していた。ある夜、ランニング中、公園でクラスメートの高橋文稀と出会う。文稀は、6ヶ月先の15才の誕生日までに自殺する願望を持つ。そんな文稀に、櫂は復讐の相棒を依頼する。 400p超だが一気に一晩で読めた。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」だけで解決出来ないのも現実。キレイ事だけでは、済まされない事ってのもある。 ただ、暴力は暴力しか生まない連鎖もある。現実とフィクションの線引きが出来て、ある程度の暴力描写耐性がある方々だけ読んで欲しい。 まぁ、ある種の犯罪が起きて、TVのワイドショー系にかじりついて、あぁだ、こぅだ、と持論語る者の多くは、本自体読まないか……。
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動機はシンプル、その後の仕打ちもシンプル。ブログの件(くだり)もシンプルだけど良かったな。粛々と粛清を。
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