家畜化という進化 の商品レビュー
進化論における「家畜化」とは、を各家畜化された動物たちに焦点を当てながら解説する一冊だ。 家畜化自体は進化を強引に加速させていると言えるわけだが、加速させている中での収斂進化やゲノムの変化が発生したり、しなかったりする等興味深い内容がてんこ盛りであった。 この本で一番伝えたいのは...
進化論における「家畜化」とは、を各家畜化された動物たちに焦点を当てながら解説する一冊だ。 家畜化自体は進化を強引に加速させていると言えるわけだが、加速させている中での収斂進化やゲノムの変化が発生したり、しなかったりする等興味深い内容がてんこ盛りであった。 この本で一番伝えたいのは参考文献の数である。本書は全部で558Pあるのだが、最後100P強は索引と参考文献のページだ。これは取り扱っている動物の種類に依存しているわけだが、一般書物でこの数はすごい。信用できる内容なのだと自然に思えてくる。
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パグとコリーは似ても似つかないが、どっちも同じ犬だ。先祖も同じ狼。それを考えれば人間による介入による変化がいかに大きく、早く起きるかわかろうというもの。このあたりの話が知りたくて読んだが、思ったのと違った。ベリャーエフによる人懐こい狐の創出などそのへんの話も出ては来るけれど、密度...
パグとコリーは似ても似つかないが、どっちも同じ犬だ。先祖も同じ狼。それを考えれば人間による介入による変化がいかに大きく、早く起きるかわかろうというもの。このあたりの話が知りたくて読んだが、思ったのと違った。ベリャーエフによる人懐こい狐の創出などそのへんの話も出ては来るけれど、密度が薄い。今ひとつ何がいいたいのかわからないまま終わってしまった。特に最終章の「人間の家畜化」については?という感じ。
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ダーウィンは育種から進化論の着想を得たそうだ。 この本はイヌ・ネコ・ブタ・ウシ・ヒツジ・ヤギ・トナカイ・ラクダの家畜化の過程を解説している。育種とは人為的に淘汰圧を掛けることで特定の方向に急激な進化が起こる過程だ。 物珍しい所では冒頭でロシアでのキツネの家畜化実験について語られる...
ダーウィンは育種から進化論の着想を得たそうだ。 この本はイヌ・ネコ・ブタ・ウシ・ヒツジ・ヤギ・トナカイ・ラクダの家畜化の過程を解説している。育種とは人為的に淘汰圧を掛けることで特定の方向に急激な進化が起こる過程だ。 物珍しい所では冒頭でロシアでのキツネの家畜化実験について語られる。 これら家畜化過程で共通して起こる現象(幼形成熟など)についての指摘を経て最後に人類の自己家畜化について触れられる。 いかにも胡散臭い話が飛び出しそうだが、最後まで結局非常に真面目な生物学の本で、インチキ臭いオカルト臭はゼロだった。名著。 人間の自己家畜化の話としては、例えば ・牧畜の開始(文化的進化)をラクトース耐性(生物学的進化)が追随する(牧畜が開始されて以降、大人になっても牛乳を飲める遺伝子が支配的になっていく) というような堅実な事例が挙げられている。牛を家畜化する過程で人類も遺伝子的に変わっていったという興味深い光景だと思う。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB28846413
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様々な動物を家畜になるまでを分析説明した本である。著者は進化神経生物学という日本では聞きなれない学問の専門家である。家畜は、犬、猫、豚、馬、牛、羊、ヤギ、トナカイなど様々な動物にわたる。人についても書いてあるがそれは不要な感じがする。 ジャーナリストやペット愛好家が書く本とは一...
様々な動物を家畜になるまでを分析説明した本である。著者は進化神経生物学という日本では聞きなれない学問の専門家である。家畜は、犬、猫、豚、馬、牛、羊、ヤギ、トナカイなど様々な動物にわたる。人についても書いてあるがそれは不要な感じがする。 ジャーナリストやペット愛好家が書く本とは一線を画している。
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野生のオオカミから飼犬へ、イノシシからブタに、ヤマネコから飼い猫へと家畜化された過程の話。 動物は家畜化されることで攻撃性がやわらぎ、性差も小さくなる。 さらに動物だけではなく過去の霊長類からホモサピエンスへの進化もまた自己家畜化の道を辿ったという論点もおもしろい。 『サピエンス...
野生のオオカミから飼犬へ、イノシシからブタに、ヤマネコから飼い猫へと家畜化された過程の話。 動物は家畜化されることで攻撃性がやわらぎ、性差も小さくなる。 さらに動物だけではなく過去の霊長類からホモサピエンスへの進化もまた自己家畜化の道を辿ったという論点もおもしろい。 『サピエンス全史』と比べたら地味な展開だけれど、進化生物学的にもっと掘り下げられた内容で読み応えがある。
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イヌ、ネコに始まる家畜化の考察。 終盤のヒトで印象的な仮説の紹介があるが、意見を押し付けないところが安心する。巻末の付録含めて面白い。
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非常に興味深く読めた。 以前読んだリチャード・ランガム氏の『善と悪とのパラドックス』でも論じられていた『家畜化』。英語でいうと「Domesticated(ドメスティケーテッド)」この日本語訳の「家畜」というとは、ニュアンスが違うんだよね。 極論的な言い方をすると「自分で餌を得る...
非常に興味深く読めた。 以前読んだリチャード・ランガム氏の『善と悪とのパラドックス』でも論じられていた『家畜化』。英語でいうと「Domesticated(ドメスティケーテッド)」この日本語訳の「家畜」というとは、ニュアンスが違うんだよね。 極論的な言い方をすると「自分で餌を得ることを放棄し、他者から餌をもらう状態」みたいな感じだよね。 ただ、どんな動物も(人間も含め)『家畜化』されると、身体的な特徴が似てくるというのが非常に面白い。 生物の進化の一片を顧みることができる良書。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルが面白そうで手にとった。 家畜と言えば牛や豚などが思い浮かぶが、狼や馬など様々な例を引いた記述がある。 「人口の爆発的な増加は、人間以外のほとんどの生物にとって災難でしかない。」 というのは全くそのとおりだ。当初1000万人だったのがいまは70億を超えるそうで 本当に災厄でしかない気がする。それは生物の絶滅率も100~1000倍に跳ね上がるだろう。 それを考えると、家畜になれば種として絶滅することは基本的には無いから、 進化の観点から見れば家畜化に損はない。 とは言え進化の主導権を人間ごときに握られることになる。 家畜化は、動物側が人間のそばで暮らし始めて人に慣れることから始まるというのはちょっと興味深い。 犬は本当に、サイズや毛色、骨格などのバリエーションが多いとは思っていたが 食肉目全体のバリエーションをも凌駕するほどとは思わなかった。 大きな身体的変化が見られるのに遺伝的変化が驚くほど少ないというのも知らなかった。 尾を振るのは家畜化の影響で、家畜化された狼や狐は尾を振ることがある。 人が近づいても攻撃してこない狐同士をかけあわせたら、 第4世代から尻尾を振る子狐が出てきて、6世代では積極的に人間に接触したがる子狐が出てきて くんくん鳴いたり人の顔を舐めたりする。 人の接触は最低限にしていてもそうなるのが不思議だ。 被毛に茶色の斑点がまじったり、長毛になったり、たれ耳や巻き尾になったりもする。 いわゆる”可愛い”見た目である発達段階初期の特徴である形質が 成体になっても保持される=幼形進化により、 発生発達の開始が遅れたり、速度が遅くなったりする。 環境に適した形質のものが生き残り子孫を残すことでその方向に変化が進んでいくわけだ。 動物愛護に携わっているので、可愛い見た目にする為に、顔が小さくて目が大きい個体を かけあわせ続けることで、そのとおりではあるがその分歯が生える部分がなくて きちんと生えなくて死んでしまう兎がいるとか、そういったことは知っているし マンチカンも知っていたが、トゥイスティーキャットは知らなかった。人間は業が深い。 人間の意図を読み取る=哺乳類の多くにとって攻撃的行動であるアイコンタクトに耐えられる という発想がなかったので、なるほどと思った。 日本人は200年ほど前から比べると寿命が伸び、身長も高くなった。 見た目も幼くなった。 自己家畜化という説は非常に興味深い。
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他の本でも書かれているありふれた内容で中身も冗長。 こういった内容を初めて読む方にはいいかもしれない。
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