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オートリバース の商品レビュー

3.4

22件のお客様レビュー

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2021/07/21

オートリバース。なんて皮肉なんだろう。人生は巻き戻すことも消すこともできない。 「同じ日に転校してきたこと以外、自分とこの男にはどこをどう探しても共通点は見当たらなかった」と書かれた小説。「同じ日に転校してきたこと。親が離婚して苗字が変わったばっかりだということ。この世界のどこ...

オートリバース。なんて皮肉なんだろう。人生は巻き戻すことも消すこともできない。 「同じ日に転校してきたこと以外、自分とこの男にはどこをどう探しても共通点は見当たらなかった」と書かれた小説。「同じ日に転校してきたこと。親が離婚して苗字が変わったばっかりだということ。この世界のどこも居心地が悪いこと。共通することがいくつかあった」と流れたラジオ。 追記 ■ オートリバース[ auto-reverse ] テープレコーダーで、磁気テープが巻き終わりになると、自動的に逆転録音または逆転再生を行う方式。 また、その装置。 自動逆転装置。自動巻き戻しの意。 ■ 個人的解釈 転じて「永遠に」「何度でも」の意を持つ。

Posted byブクログ

2020/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読書備忘録544号。 ★★★★。 1981年。学校が荒廃していた時代にアイドルの親衛隊として居場所を作った親友の物語。 主人公橋本直は中学二年。首都圏の人口が爆発し始めた時、松戸に転校。学級は崩壊していた。登校してもしなくても進級できる時代。 同じ日に転校してきた高階良彦。 とにかく目立たないことを是とする直と、なにかにつけ目立つ高階。早速、リーゼント系不良に絡まれる高階だが、喧嘩が強い高階は一瞬で不良連中をぶちのめす。 それから、直は高階の友人として、不可侵領域で暮らすことができるようになった。 そんな二人が駆け出しの小泉今日子にはまる。 公開録画に出かけた2人はそこで親衛隊に出会う。当時の親衛隊は、アイドルの人気を高めるためになんでもする。そしてその見返りとして本人とお茶が出来たりする。二人は親衛隊に入る。 ただ、親衛隊の母体は暴走族。暴走族間の抗争も多発する。高階は親衛隊の幹部を目指し、暴走族の抗争にも参加し、頭角を現す。そして徐々に直と離れていく・・・。 そして、高階が病に倒れる。急性骨髄性白血病。当時の医療ではまず助からない。余命少ない高階の生活は、親衛隊や暴走族の活動から入院生活に激変する。 高階の入院が、結果として昔のように、直のそばに戻ってきてくれた事実。その気持ちに罪悪感を持つ直。弱っていく高階。そして・・・。 当時ポータブルカセットプレーヤーとしてウォークマンや、カセットボーイが流行った時代。 オートリバース機能。高階が遠くに行ってしまった。オートリバースで戻ってきた、ということかな?笑

Posted byブクログ

2020/02/10

キャラクターはとても魅力があるし、題材が80年代アイドルの親衛隊の話でとても興味深かっただけに、前半の楽しいノリで読み切りたかったかも。

Posted byブクログ

2020/02/02

アイドル・小泉今日子を応援する高校生二人。学校にも家にも居場所がない高校生が小泉今日子に恋をし、親衛隊に入り、熱を注ぐ。恋、友情、絆の青春物語。 懐かしき80年代。ベストテンとか懐かしさを感じつつ、主人公たちの青春がいきいきと描かれ。あっという間に読めました。アイドル関連のことは...

アイドル・小泉今日子を応援する高校生二人。学校にも家にも居場所がない高校生が小泉今日子に恋をし、親衛隊に入り、熱を注ぐ。恋、友情、絆の青春物語。 懐かしき80年代。ベストテンとか懐かしさを感じつつ、主人公たちの青春がいきいきと描かれ。あっという間に読めました。アイドル関連のことは、よく思い出して? よく調べて書き上げたと思います。時代にまつわることもね。小泉さんにとってもファンたちにもその時代のものは宝なんだろうなあ。高校生二人の友情にも心を打たれました。特に、最後のオートリバースのところね。

Posted byブクログ

2020/01/29

中学二年で同じ日に転校してきた直と高階。 2人が夢中になったのは、デビューしたばかりのアイドル小泉今日子。 コイズミを一位にする為に、彼らは親衛隊として、彼女の応援を始めた。… 開いた最初のページに衝撃的なセリフ。 そこにたどり着く物語だと理解しながら途中まではすっかり失念して...

中学二年で同じ日に転校してきた直と高階。 2人が夢中になったのは、デビューしたばかりのアイドル小泉今日子。 コイズミを一位にする為に、彼らは親衛隊として、彼女の応援を始めた。… 開いた最初のページに衝撃的なセリフ。 そこにたどり着く物語だと理解しながら途中まではすっかり失念していました。 自分の時代そのままの青春物語。 私自身はアイドルをテレビの前で応援しているタイプでしたが、この当時は、アイドルはとても神聖なものなのに、一部の人達とはとても距離が近かったのだと不思議な気持ちになりました。 舞台は少し特殊かもしれませんが、2人の男の子の友情ものとしては、とても切ないキュンとする作品。 良かったです。 ザ・ベストテンのランキングが時代背景として登場します。 私にとってはとても懐かしく、当時を思い出しやすいものでした。

Posted byブクログ

2020/01/18

69)真実なんか世の中は求めていないのだ。転落していく誰かを探しているだけだ。 70)不良と呼ばれる人間の方が義理がたく不良を叩く奴らの方がよほど薄汚い。 93)どうして人は感情に任せると素直になれなくなるんだろう。どうして何かを伝えたがると言葉はとげとげしくなってしまうのだろう...

69)真実なんか世の中は求めていないのだ。転落していく誰かを探しているだけだ。 70)不良と呼ばれる人間の方が義理がたく不良を叩く奴らの方がよほど薄汚い。 93)どうして人は感情に任せると素直になれなくなるんだろう。どうして何かを伝えたがると言葉はとげとげしくなってしまうのだろう。どうして一度ずれてしまった感情は二度と戻ろうとしないのだろう。

Posted byブクログ

2020/01/15

僕らの前に現れた十六歳の少女、小泉今日子。アイドルの親衛隊という居場所で、少年たちが手に入れたもの、そして失ったものとは。

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2020/01/02

1980年代、小泉今日子を支える親衛隊(ファン)の話。 学校でのいじめ、大学を受けて就職する流れ、この日本を生きる上で当たり前に感じる「周りに流される」という感覚への憂いを描いた小説。 自分の感情に素直になること、他人と異なる価値観を信じて貫くこと。私も含め流されやすい人には刺さ...

1980年代、小泉今日子を支える親衛隊(ファン)の話。 学校でのいじめ、大学を受けて就職する流れ、この日本を生きる上で当たり前に感じる「周りに流される」という感覚への憂いを描いた小説。 自分の感情に素直になること、他人と異なる価値観を信じて貫くこと。私も含め流されやすい人には刺さる本でした。

Posted byブクログ

2019/12/04

中学生から高校までの小泉今日子の親衛隊として存在意義を見出した青春物.エスカレートする親衛隊の暴走は事実こういうこともあったのだろうけど,かなり怖い.そしてたまたま同じ日に転校した時からの友情の変わらなさは宝物のようだった.

Posted byブクログ

2019/10/15

読み物としてはなかなかよくできている。でもどの年齢層が読んで面白いのか、ちょっと分からない。50代以上?

Posted byブクログ