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アンジュと頭獅王 の商品レビュー

2.7

47件のお客様レビュー

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2024/11/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ヒグチユウコの絵の表紙に惹かれて図書館で借りた。吉田修一の本を読んだのは初めてだった。『説教節』は決まり文句の多い語り口らしいから、それを踏襲していると思われる七五調的な文章は決まり文句に慣れると音読していて心地よかった。童話の『安寿姫と厨子王丸』はきちんと読んだ記憶はないが、アニメで何となく観た気がしないでもない。私にとって読書は眠気との闘いなので、内容の記憶が飛んでいるところがある。アンジュは亡くなってしまったのだっけ?。終盤は現代らしき日本が舞台となり、古典作品を読んでいると勘違いしていた私はなぜ現代の地名などや三越が出てくるのか戸惑った。三越はそんな昔からあったのかと、舞台は何時代だっけ?と混乱したりしたが、すぐに吉田修一の作品だったと思い出した。 『アンジュと頭獅王』を読んでいて、この作品に関しては古川日出男の近年の作品に似ていると思った。今私は古川日出男の『紫式部本人による現代語訳「紫式部日記」』と『超空洞物語』を読んでいるが、これらは古典をモチーフにした作品である。  吉田修一は『怒り』などを読んでみたいと思っていたが、上下巻だし、なかなか読む機会がなかった。これを期に他の吉田修一作品も読んでいこうかな、と思っている。

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2024/02/10

ライオンに乗りたいっす ってな事で、吉田修一の『アンジュと頭獅王』 ヒグチユウコ好きのハラダさんから頂いた本 装丁のブックカバーはコレクションしてる様なので裸で頂きました(笑) 日本の童話を吉田修一がちょっぴり現代とMixした様な感じかな 童話にしては残酷な内容で泣けて...

ライオンに乗りたいっす ってな事で、吉田修一の『アンジュと頭獅王』 ヒグチユウコ好きのハラダさんから頂いた本 装丁のブックカバーはコレクションしてる様なので裸で頂きました(笑) 日本の童話を吉田修一がちょっぴり現代とMixした様な感じかな 童話にしては残酷な内容で泣けてくる……。 映画にもなってるみたいじゃし、海外にも訳して広がってるみたいじゃが、わしは初めて知った(笑) そして、そんなに感想は無い 2020年33冊目

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2023/05/16

文体のリズムは心地よかったけど、内容はちょっと難しかった。 原点の安寿と厨子王か、森鴎外の山椒太夫を知っていると楽しめるのかもしれない。 拷問のシーンが、それほど文章は多くないがあるので、苦手な人は注意。まぁそこが本作のテーマなのでしょうがないんだけど。

Posted byブクログ

2023/03/24

「安寿と厨子王」から派生した異世界ロックファンタジーという感じのお話。口語調というのか文章にリズムがあって、たいへん読み心地が良かった。 それにしても日本の昔話って身も蓋もない感じのものが多いよなぁ…良い行いをした人も悪い行いをした人も相応に報われるのだけれど、悪い人への報復があ...

「安寿と厨子王」から派生した異世界ロックファンタジーという感じのお話。口語調というのか文章にリズムがあって、たいへん読み心地が良かった。 それにしても日本の昔話って身も蓋もない感じのものが多いよなぁ…良い行いをした人も悪い行いをした人も相応に報われるのだけれど、悪い人への報復があっけらかんとえげつない。因果応報とはいうけれど、寛容は特に必要ないのかな。この単純さがいっそ不思議というか面白いというか…現代人の私は戸惑ってしまう。 吉田修一さんは何故このお話を書こうと思ったのだろう?

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2023/03/15

安寿と厨子王の日本の童話を時空を超えてのお話。 父を訪ね求めて母とアンジュと頭獅王の姉弟は旅に出るものの、人買いに売られ、母と別れ、姉弟は非道な主に無理な仕事を手伝われてる日々を送る。 一度の脱出に失敗し、二度目はアンジュがその身を犠牲にして頭獅王がお寺に助けられながらも乞食...

安寿と厨子王の日本の童話を時空を超えてのお話。 父を訪ね求めて母とアンジュと頭獅王の姉弟は旅に出るものの、人買いに売られ、母と別れ、姉弟は非道な主に無理な仕事を手伝われてる日々を送る。 一度の脱出に失敗し、二度目はアンジュがその身を犠牲にして頭獅王がお寺に助けられながらも乞食とサーカスに拾われ、六条院夫婦の養子となり 再び姉アンジュと母と再会するまで。 意外(?) と読めて、面白かった。

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2022/12/17

あの安寿と厨子王が。。 古典が大冒険になってる感じ。 途中から何歳?何百年生きてる?不思議だった。 さくっと読める。

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2021/12/20

名著と言われる作品であり、たまたま読んでいる最中に見かけたピンポイントで、「山椒大夫」の主人公の名前があったので、つまみ読み。読書のこう言うLinkって面白いですね。でもって、文体なんかをなぞりながら、内容を飛躍させる流れで、積年の恨み、想いと言うものが結実すると、こんな感じって...

名著と言われる作品であり、たまたま読んでいる最中に見かけたピンポイントで、「山椒大夫」の主人公の名前があったので、つまみ読み。読書のこう言うLinkって面白いですね。でもって、文体なんかをなぞりながら、内容を飛躍させる流れで、積年の恨み、想いと言うものが結実すると、こんな感じって言うお話でして、奇想天外と言うよりも並行し読書できたことを素敵な体験と感じられました。

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2021/11/14

昔話の『安寿と厨子王』をもとに、主人公のアンジュと頭獅王が最後には現代まで生きている…というお話。 なんだか荒唐無稽すぎて、ついていけない。

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2021/08/15

「安寿と厨子王」「山椒大夫」が現代に現れた! 最近、NHKラジオで森鴎外「山椒大夫」の英語版をリスニングした。 子ども時代に童話を読んだきりだったので、懐かしく聞いていたところ、こういう本が出ていることを知り、興味深く拝読。 アンジュと頭獅王にとってはお母さんに会えてハッピー...

「安寿と厨子王」「山椒大夫」が現代に現れた! 最近、NHKラジオで森鴎外「山椒大夫」の英語版をリスニングした。 子ども時代に童話を読んだきりだったので、懐かしく聞いていたところ、こういう本が出ていることを知り、興味深く拝読。 アンジュと頭獅王にとってはお母さんに会えてハッピーエンドだけど、物語の残酷さを再確認した。 山椒大夫と三郎、人でなしすぎるでしょ。 そして、慈悲をかけるふりして「黄泉の国」を贈る頭獅王の報復もこわい。処刑の仕方は「山椒大夫」(by森鴎外)通りかな。 オリジナルストーリーは加えられているものの、話の筋としては元の話の通り。 死んだはずのアンジュが現代の新宿で再登場した場面は、舞台のカーテンコールを見ているようだった(カーテンコールでは死んだ人も手に手を取って再登場する)。 GoogleとAppleとソフトバンクの株を…というくだりはちょっと笑えたな。 この本の、というより、安寿と厨子王の思い出が少しだけある。 小学校一年時の友達が、童話「安寿と厨子王」を「私の大好きなお話なの!」と言っていた。 当時「大好きな物語」と言えるようなものがまだなかった私は、安寿と厨子王をさぞ素敵な物語だと思っていた。ワクワクするプリンセスのお話かと思ったほどだ。 それを母に伝えたら、嫌な顔されて「私は嫌いよ。残酷だから。」と一蹴された。 その後も、20歳の頃に「安寿と厨子王」が好きだという友達に会った。 今となっては、彼女たち、若年にして「安寿と厨子王」好きだってのは変わってるなぁと、改めて思う。 おそらく、現代人にとって、この人身売買と虐待と報復の物語が、受け入れ難いと思う。 それくらい、すごく、かわいそうで残酷な話なんだよね。 もともとは浄瑠璃なんだとか。 子ども向け童話にしたのが「安寿と厨子王」らしい。これを子ども向け童話にしようと思った人、逆にすごいな。

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2021/06/27

ベイサイドエリアの瀟洒なショッピングモールにある駄菓子屋さんみたいな一冊。なぜ?なぜそこにそれが?え?どうして?どういうこと?そのアンマッチさが何かを生み出しているかというと、そんなことないなって思っちゃう。なんか残念な一冊。 スタートの号砲と同時にわざと倒れ込んで笑い取ろうと...

ベイサイドエリアの瀟洒なショッピングモールにある駄菓子屋さんみたいな一冊。なぜ?なぜそこにそれが?え?どうして?どういうこと?そのアンマッチさが何かを生み出しているかというと、そんなことないなって思っちゃう。なんか残念な一冊。 スタートの号砲と同時にわざと倒れ込んで笑い取ろうとして顰蹙をかったオタクの動画を思い出した。衒った奇が脳で消化されずに肛門からそのまま出てきてしまって…トイレで読んでて驚いてしまった。

Posted byブクログ