AIに負けない子どもを育てる の商品レビュー
人間のAIに対する優位性を明らかにしようとしたら、人間の「読めなさ」を晒す結果になってしまったというRST(リーディングスキルテスト)を通して、読解力の大切さとそれを身につけるための提案がされている。文章が非常に分かりやすく、著者の信念と確信がひしひしと伝わってくる。迫力と説得力...
人間のAIに対する優位性を明らかにしようとしたら、人間の「読めなさ」を晒す結果になってしまったというRST(リーディングスキルテスト)を通して、読解力の大切さとそれを身につけるための提案がされている。文章が非常に分かりやすく、著者の信念と確信がひしひしと伝わってくる。迫力と説得力があり、一気読みした。 体験版の成績はそこそこだったが、「◯◯と◯◯のワードが来たら答えは△△」とか、「理屈が理解できないから暗記」は、高校の時やってたなあー。穴埋めワークシートの弊害やルビを振ることの無意味さなど、気付かされることも多々あった。 小学校の低.中.高学年ごとの授業方法の提案がされており、このように段階的に進めていければ苦労しないのだが…… という現場の実情はある。しかしながら、穴埋めワークシートや、自ら桁を揃えなくてもよいような筆算ワークシートの弊害を理解し、使用を少しでも減らしていこうという意識をもって授業する事には、すぐにでも取りかかりたい。読めている人には「読めない」がどういう事か分からないが、これが分かれば、ドリル学習よりもやらなければいけない事が見えてくる。 これだけ科学的なデータが示されているにも関わらず、それが国の教育施策に生かされているのかというのが大いに疑問。一人一台端末を配布するよりも、真の生きる力に直結する読解力を育成する方に議論を進めてほしい。
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係り受け解析 照応解決 同義文判定 推論 イメージ同定 具体例同定 コピー機を多用することで写すことができない子がふえた 文の意味を正しく理解できていない子がふえた 論理的な説明ができるようにする 記事から感想を書く 正しく伝えよう 言葉のとおりに図形を並べよう 偽定量を探...
係り受け解析 照応解決 同義文判定 推論 イメージ同定 具体例同定 コピー機を多用することで写すことができない子がふえた 文の意味を正しく理解できていない子がふえた 論理的な説明ができるようにする 記事から感想を書く 正しく伝えよう 言葉のとおりに図形を並べよう 偽定量を探せ
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単語はわかっていても文が読めない、多くの方は自覚せず生活している。そんな衝撃的な現実を突きつけられます。 それを踏まえて、読解力のない大人がいかにして子供を学ばせるのか、さらにどんな要素を重視すべきかが分かります。
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「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」続編! 「基礎的•汎用的読解力を身につけて中学校、そして高校を卒業させることこそが21世紀の公教育の果たすべき役割の『一丁目一番地』」と主張しています。 本書でいう読めるとはAI読み(キーワードの群として読ん)でいくのではなく、「意味を理解して読む」ことです。 そんな当たり前のことと思ってしまいがちですが、これまた子どもも大人も読めない人が一定数(約3人に1人)いるのです。体験版RST(リーディングスキルテスト)もついているので、ぜひやってみてください。かくいう私も正答率は100%ではありませんでした。 そして、その要因の一つに近年の学校教育の動向をあげています。 学習支援や話し合い活動の時間確保のための穴埋めプリントを増やした結果、プリント頼みでノートが取れず、文章の意味を考える機会を奪い、教科書が読めない生徒を増やした可能性があると。 また、人間は怠ける天才であり、いつまでも補助輪つきでは生徒が伸びなくなる。面倒であっても難しいことから逃避しないように、卒業まで心がけてやる必要があるとも。 そして、合理的配慮で行われることの多いルビつきに関しても言及していました。ルビによって読み方(音)はわかっても「読んでわかる」ことにはならないようです。 そんな中で筆者は親、学校、個人でできること提言しています。 詳細が気になる方は、ぜひ手に取ってみてください。
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「AIvs教科書が読めない子どもたち」の続編。リーディングスキルテスト体験版と解説、今の学校教育の課題、意味がわかって読めるための授業提案などがまとめられていた。学校で多用する穴埋めプリントはキーワードを暗記すれば大体正解してしまうことや、黒板の文章の意味を理解しながらノートに書...
「AIvs教科書が読めない子どもたち」の続編。リーディングスキルテスト体験版と解説、今の学校教育の課題、意味がわかって読めるための授業提案などがまとめられていた。学校で多用する穴埋めプリントはキーワードを暗記すれば大体正解してしまうことや、黒板の文章の意味を理解しながらノートに書き出す訓練ができていないことなど、今の学校教育は大丈夫なのかと思う。小学校で意味がわかって読めるようになっていないと中学校以降の学習や社会に出た後苦労するんだろうなと思う。電子黒板よりも読解力が身につく授業をやってほしいと思った。
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2回目の読了。 1回目は、前作「AI vs 教科書が読めない子供たち」を読んで間も無くの頃に読んだせいか、読み急いでしまった感があった(スピードを上げてキーワード読みをしちゃダメだって、新井先生も言ってるのにね)。 今回は、そうならないように、ゆっくりと読んだ。 そしたらまあ、面...
2回目の読了。 1回目は、前作「AI vs 教科書が読めない子供たち」を読んで間も無くの頃に読んだせいか、読み急いでしまった感があった(スピードを上げてキーワード読みをしちゃダメだって、新井先生も言ってるのにね)。 今回は、そうならないように、ゆっくりと読んだ。 そしたらまあ、面白い面白い。 RST(リーディングスキルテスト)は、答えが問題文の中に書いており、しかも問題文は短文なので、「日本語の意味をとらえて短文を読めれば必ず解ける」、にも関わらず、(AIのように)キーワードを拾うような読み方では決して解けない、そんなテストである。 ※この本には紙面上で行える「RST体験版」が収録されているので、それだけでもやってみてほしい。30分かかりません。僕は2問間違えました。 序盤は、このRSTがいかに綿密に考えられ、いかに科学的に検証され、いかに画期的であるかを、ていねいに分かりやすく説明している(AI自然言語処理のトップ国際会議で使われているSQuADやGLUEなどのベンチマークがいかに怪しいかも)。 後半は、どのようにしてリーディングスキルを向上させるかという実務的な話(デジタル教科書とか電子黒板はいらない、とか)。幼児期、小学校低学年、中学年、高学年それぞれでの教育のポイントや、モデル授業の様子は非常に興味深い。 全編を通して、新井先生の文章が非常に平易で、かつ、深みを失わないことに感動を覚える。 「リーディングスキルを上げると、文章を書けるようになるし、プレゼンも上手くなる」と書いた筆者の説明が分かりにくいとお話にならないのだが、「この先生がそういうなら、そうなのかも」「この人のようになりたい」と思わせるに十二分な筆力である。 まえがきに書いてあったが、文筆業をされている方が「近年あまりに理不尽かつ不可解な非難が多くて議論にならない。よほど悪意があるのかと思って」いたが、新井先生の本を読んで「『もしかするとそういう人たちは文章を読めていないのかもしれない』と思い始めた」と。 なるほど、そういうこともあるのかもしれない。 かつて宗教改革の前後で印刷技術の発展と識字率の向上が同時期に起こったことを考えても、「当たり前を疑う」とか「自分で考える」とか、外部からではなく体の内側から知を取り出すにはまず、「母語が正しく読める」ことが肝要であろう。 さて、うちの子たちは大丈夫かしら。 RST受けさせてみようかな。 嫌がるかなあ。
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・キーワードの丸覚え(≒AI読み)では、新しい知識を得るための文章を正確に理解することができない。 ・特に数学は、初出の言葉とその定義を理解できなければ理解することができない。 RSTで判定するスキル ①係受け解析‥主語、述語、目的語などの文の基本構造を把握する力 ②照応解決‥指示代名詞が指すものや省略された主語、目的語を把握する力 ③同義文判定‥二文の意味が同一であるかを正しく判定する力 ④推論‥基本的な知識と常識を動員して文の意味を理解する力 ⑤イメージ同定‥文章を図やグラフと比べて内容が一致しているかを認識する力 ⑥具体例同定‥言葉の定義を読んでそれと合致する具体例を認識する能力。辞書由来の問題群と理数系の教科書由来の問題群に分けられる ・中高生以上では、RSTの能力値と学年に相関関係はほとんどない。 ・高校のRSTの平均値と高校の偏差値、その高校の旧帝大などへの進学には高い相関性がある。 ・穴埋めプリントの利用により、AI読みが加速する。 ・板書を書き写すには文節や文の単位で覚えられるようになる必要がある。理解できない内容は板書するのに極端に時間がかかる。 ・実験や調理実習の手順書を読んでその通りに実行し、そこで起こったことを文章で表現することも重要。 ーーー これまで文系科目の成績は良く、理系科目が苦手なのは、数量把握が苦手だからだと思っていたが、見事に⑥の理数系だけの得点が低かった。自信のあった国語力が足りず、実は教科書が読めていなかったと知ってショックだったが、簿記やビジ法などの資格もパターンで記憶しすぐに忘れることを繰り返していたため身に付かなかったのだと感じた。 「公立学校の復権が地方創生のカギ」「おわりに」では不覚にも目頭が熱くなった。都市の富裕層しか権限層になれないのはおかしい(意訳)という新井氏の怒りと、それを原動力とした行動に心動かされた。 本は図書館で借りたが、絶対自腹で購入し新井氏の取り組みを応援したい。
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難解な単語は少なく、とても分かりやすいです。 そして本書では、実際にRSTリーディングスキルテストを体験できるようになっています。 しかも、小4対象のリーディングスキルを身に付ける授業の例まで載っています。 テスト自体を繰り返してリーディングスキルを身に付けようとする事は間違い!...
難解な単語は少なく、とても分かりやすいです。 そして本書では、実際にRSTリーディングスキルテストを体験できるようになっています。 しかも、小4対象のリーディングスキルを身に付ける授業の例まで載っています。 テスト自体を繰り返してリーディングスキルを身に付けようとする事は間違い! 読解力だけど、数学の“集合と論理”の思考もすごく必要。 著者の新井紀子氏の物事へ懐疑的に向き合う姿勢は、これからの情報過多の時代において、参考にしていきたいです。
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2024年6月10日読了。東大合格を目標とする「東大ロボ」開発プロジェクトを率いたAI研究者の著者による、話題を呼んだ前著に続く本。「AIは人間の認識能力に及ばないが、昨今の人間の振る舞いは劣化版AIそのものではないのか」という問題提起から、「人間ならではの認識能力・論理的思考力...
2024年6月10日読了。東大合格を目標とする「東大ロボ」開発プロジェクトを率いたAI研究者の著者による、話題を呼んだ前著に続く本。「AIは人間の認識能力に及ばないが、昨今の人間の振る舞いは劣化版AIそのものではないのか」という問題提起から、「人間ならではの認識能力・論理的思考力を図るテスト」を考案したというあたり、同じような主張を延々と繰り返し続けるそこらの学者とは一味違う。26問の小テストを自分も受けてみたが典型的な前高後低型、日本語が読めていない自分に空恐ろしくなった…。明確にコミュニケーションするために、「定義」とか「指示代名詞が指し示すものの理解」とか、国語力や読解力は重要だな…と思った。そういう意味では受験勉強も悪くない。AIに置き換えられないよう、自分もインプット偏重にならず思考を続けていかねば。
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前書も衝撃的でしたが、本書もまた面白く、考えさせられました。大変興味深く拝読した、と思っていますが、私はきちんと「読めて」いるんでしょうか? ははは。 正確に説明する=プログラミング教育の基本。 ほほぅ。 今年度施行の共通テストから、情報が必須になるからレベルを落としてでも現役...
前書も衝撃的でしたが、本書もまた面白く、考えさせられました。大変興味深く拝読した、と思っていますが、私はきちんと「読めて」いるんでしょうか? ははは。 正確に説明する=プログラミング教育の基本。 ほほぅ。 今年度施行の共通テストから、情報が必須になるからレベルを落としてでも現役合格!と言い張って第一志望に合格した娘は、もしかして浪人して情報を学んだ方が良かったのかも? 体験版紙バージョンRST、具体例同定がボッロボロでした。笑ってしまうくらいに。定義にいちいち照らすのが面倒で、楽に逃げた結果なのかなー。 よく噛んでゆっくり食べよう、ぐらい気乗りしない、よく読んでゆっくり考えよう。急がば回れなんだろうけどな。
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