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猿の見る夢 の商品レビュー

3.8

25件のお客様レビュー

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2019/09/09

消化不良で終わってしまいました。結局史代と離婚したのか、美優樹とは切れたのか、会社のその後はどうなったのか。そして個人的に一番気になったのは田中と長峰はどっちが嘘をついているかです。どっちも嘘をついている、があたしの予想です。確かめる術はないですが。桐野作品らしい尻切れ感でした。...

消化不良で終わってしまいました。結局史代と離婚したのか、美優樹とは切れたのか、会社のその後はどうなったのか。そして個人的に一番気になったのは田中と長峰はどっちが嘘をついているかです。どっちも嘘をついている、があたしの予想です。確かめる術はないですが。桐野作品らしい尻切れ感でした。 読み始めてすぐに薄井がろくでもない人間だということは分かったので、この男にどんな天罰が下るのか、それが一番楽しみでした。それにしても、この薄井というオッサンはどうやってこの地位まで登り詰めたんだろうと首をかしげるほどお馬鹿です。保身に走りすぎてまったくチャンスを掴みきれない。結局のところ彼を完全に破滅させるような展開がなかったため生温いと感じましたが、悪党になりきれない小物のオッサンなんてこの程度なんだろうなと思いました。正直薄井をはじめ会長や社長も男性陣は脇が甘かったですね。その分女性陣の野心が光ってました。

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2023/05/28

600ページあります。 しかし、一気に読めます! 主人公は年商二千億円の女性衣料メーカーの取締役の59歳の薄井! 最近、10年来の愛人がキレやすい。 その愛人とはタイプの違う魅力的な女性が職場にいる。 妻が占い師を家に招き入れて家に住み着きそうになる。 妹夫婦と母とは仲が...

600ページあります。 しかし、一気に読めます! 主人公は年商二千億円の女性衣料メーカーの取締役の59歳の薄井! 最近、10年来の愛人がキレやすい。 その愛人とはタイプの違う魅力的な女性が職場にいる。 妻が占い師を家に招き入れて家に住み着きそうになる。 妹夫婦と母とは仲が悪いが母は1億円ぐらいの財産を持っている。 薄井にはプランというか小さな野望がある。 常務になって定年を少し伸ばしたい! 母が死んだら自分の息子夫婦と二世帯住宅を相続予定の土地に建てたい。 愛人を新しくしたい。 ケチで優柔不断でモラハラの主人公には共感できないが、いろんなトラブルで翻弄される主人公に自分だったら・・・と思う節はある・・・ 『渡る世間は鬼ばかり』のようなストーリーだけど主人公のダメさ加減と巡ってくるトラブルのスピード感が堪らない! 帯が気になって買ってしまう。

Posted byブクログ

2019/08/31

桐野夏生さん、女性が主人公の小説がほとんどだった気がするけど、これは59歳のおっさんの話です。読み始めてしばらくして、「単純にこの男が猿か!」と納得して、主人公を見下しながら痛快に読んだ。それは私が女性だからで、同年代の男性が読めば痛快じゃないのかも?わからない。 男は定年間近の...

桐野夏生さん、女性が主人公の小説がほとんどだった気がするけど、これは59歳のおっさんの話です。読み始めてしばらくして、「単純にこの男が猿か!」と納得して、主人公を見下しながら痛快に読んだ。それは私が女性だからで、同年代の男性が読めば痛快じゃないのかも?わからない。 男は定年間近の、新興ではあるが大手企業の重役。定年後の悠々自適な生活に思いを巡らすが、ことごとくうまくいかない。というか、思い描いている構想が、なんとも身勝手であり得ない。人を学歴や、勤めている会社の大きさで判断し、自分は大手企業の重役だから愛人をとっかえひっかえして当然だと思っているし、自分と違うタイプの次男はダメ男だと決めつけ、親の介護は妹夫婦にまかせきりでも、遺産は半分もらう権利があると考えている。そんな人間、本当にいるのかなぁと思うけど、きっといるんだろうな。 そこに占い師みたいな女性が入り込んできて話がややこしくなってくることが面白い。予言みたいなものは、絶対に聞かない方がいいな。でもさわりだけ聞かされて、続きを聞きたければあと50万払いなさい、とか言われると、心にやましいものがある人は大金を払っても聞きたくなっちゃうんだな。悪徳商法ってそうやって成り立つのかも。 私も変な夢を見ないで、堅実に働こうと思います。

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2019/08/14

なんとなくタッチが渡辺淳一さんが書く中年男性の小説に似ている気がした。 家庭もうまくやりたい、愛人ともうまく続けたい、会社ではいいポジションにつきたい、といった、楽していい目を見たいという人間の身勝手さがうまく描かれていた。 誰しもそういう気持ちがあると思ってちょっと主人公に共感...

なんとなくタッチが渡辺淳一さんが書く中年男性の小説に似ている気がした。 家庭もうまくやりたい、愛人ともうまく続けたい、会社ではいいポジションにつきたい、といった、楽していい目を見たいという人間の身勝手さがうまく描かれていた。 誰しもそういう気持ちがあると思ってちょっと主人公に共感した。

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2019/08/06

一気に読んだ。何といやらしい男か。何といやらしい妻か親族か。でも皆彼らと紙一重の中で生活しているのだろうか

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