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デブを捨てに の商品レビュー

3.9

26件のお客様レビュー

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2020/01/14

年明けに「ダイナー」を再読した波に乗っている。 これは山本周五郎もかくやの極上の人情噺4編。 「いんちき小僧」 どん底へずっと下降し続けるジェットコースターのような話。夕日に照らされる疑似家族が哀しくも美しい。 「マミーボコボコ」 この短編集は全部好きだけど、一番好きかも。...

年明けに「ダイナー」を再読した波に乗っている。 これは山本周五郎もかくやの極上の人情噺4編。 「いんちき小僧」 どん底へずっと下降し続けるジェットコースターのような話。夕日に照らされる疑似家族が哀しくも美しい。 「マミーボコボコ」 この短編集は全部好きだけど、一番好きかも。 松恋さんの解説にもある、聞く人の顔を顰めさせる不謹慎さ(つまり夢ちゃん節)の真骨頂。巷に溢れかえるゴミのような感動ポルノにクソぶっかけまくって最後に残る宝石のような一文。 「顔が不自由で素敵な売女」 内容からは離れるけどこの短編集、タイトルページのデザインも最高なんですわ。英題が「CHASING MANQ」 「デブを捨てに」 ラーメン〇郎のようなラーメン屋「クソ豚野郎」のところだけで2時間は笑える。 映像化されたものを是非とも見たい。これぞ内藤瑛亮監督などでいかがでしょうか? 俺は山本周五郎は読んだことないけど、きっと山本周五郎くらい面白いハズ。

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2019/10/03

「いんちき小僧」嘘でもいいんだが切ない。なんくるないさぁ~が、これほどおぞましいとは。「マミーボコボコ」正しいことをなそうとする勇気には社会的な地位とか関係ない。勇気さえあれば簡単に手にすることができる。簡単なことではないけれど。「顔が不自由で素敵な売女」ちょちょ美、タイトル通り...

「いんちき小僧」嘘でもいいんだが切ない。なんくるないさぁ~が、これほどおぞましいとは。「マミーボコボコ」正しいことをなそうとする勇気には社会的な地位とか関係ない。勇気さえあれば簡単に手にすることができる。簡単なことではないけれど。「顔が不自由で素敵な売女」ちょちょ美、タイトル通り。素敵過ぎる。「デブを捨てに」デブ、名前で呼ばれることなかったのね。フードファイター&スタンド・バイ・ミーのゲロの復讐など想起しつつも夢さん流希望が溢れ胸を打つ。文庫本で再読だけど、やっぱりオンリーワンの傑作だなぁ!

Posted byブクログ

2019/09/04

DINERに続き、平山作品を拝読。 タイトルからも心魅かれる短編集は、仄暗く苦い世界の中で繰り広げられる、なんとも数奇なお話たち…。 短編らしいテンポの良さと、独特な世界観にあっという間に虜に…。 なんとも言えない切なくもスッキリした読後感に驚く一冊。 これは続編も必読!

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2019/08/21

『デブを捨てに』。すげえタイトルだなあ。表現にあれやこれやと制約がかかることも多いこのご時世、かなり攻めている印象です。タイトルからして受け付けないっていう方はスルーしたほうが無難かと思われますが、センスを感じた方には一読をお勧めしたい短編集です。 「いんちき小僧」は少年との心...

『デブを捨てに』。すげえタイトルだなあ。表現にあれやこれやと制約がかかることも多いこのご時世、かなり攻めている印象です。タイトルからして受け付けないっていう方はスルーしたほうが無難かと思われますが、センスを感じた方には一読をお勧めしたい短編集です。 「いんちき小僧」は少年との心温まる交流と家族愛が感動的な作品です。なんて書くと誤解を招くかも。ある種自業自得とはいえ、ラストがえげつない・・・。 「マミーボコボコ」はアンデルセン童話にある『裸の王様』をモチーフに、感動ポルノを演出するテレビを皮肉った作品です。ビックダディの設定はやや月並みですが、こちらもラストがえげつない・・・。 「顔が不自由で素敵な売女」もタイトルで攻めてます。顔が不自由とはそういうことですか。救いがないという意味ではこれが一番かも。やっぱりラストがえげつない・・・。 表題作「デブを捨てに」はちょっと長めですが、これが一番面白かったです。腕を折られる代わりに役立たずのデブを捨てにいく、というタイトル通りのお話ですが、道中のやり取りが最高に笑えます。ラーメン屋では読まないほうがいいですね。そしてラストは・・・あれ?結構綺麗にまとめてきましたか。と思ったのもつかの間、続けて雑誌バージョンの<無修正版>を読むと・・・。 以上4(+1)編、大変楽しく読ませていただきました。でも本作の笑えるポイントって、解説にもあるように読み手側のいわゆる「差別意識」から来るものなんですよね。それをいつの間にか露にさせる平山さんは凄い人だと思いました。

Posted byブクログ

2019/07/22

何かの比喩だと思ったら本当にデブを捨てに行く話しだった表題作をはじめ、血と吐瀉物にまみれた作品ばかり。それなのに読み終わって微笑みが浮かぶのはなぜだろう。

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2019/07/12

デブがカッコいい。でも猫はあかん。 グロいのに、酷いのに、何故か綺麗なものを見たような気持ちになる。 悲しい事があった日に読むとよい本。

Posted byブクログ