天使も怪物も眠る夜 の商品レビュー
2095年、東京は不眠に悩まされていた。 睡眠薬開発を担う青年は謎の美女と出会い・・・ 本書は、文芸誌『小説BOC』の創刊にあたり、8組の作家によって紡がれた「螺旋プロジェクト」の一作です。 「螺旋プロジェクト」とは、8組9名の作家陣(朝井リョウ、天野純希、伊坂幸太郎、乾ルカ、...
2095年、東京は不眠に悩まされていた。 睡眠薬開発を担う青年は謎の美女と出会い・・・ 本書は、文芸誌『小説BOC』の創刊にあたり、8組の作家によって紡がれた「螺旋プロジェクト」の一作です。 「螺旋プロジェクト」とは、8組9名の作家陣(朝井リョウ、天野純希、伊坂幸太郎、乾ルカ、大森兄弟、澤田瞳子、薬丸岳、吉田篤弘)が、ある"ルール"のもと、古代から未来までの日本を舞台に、ふたつの一族が対立する歴史を描いた競作企画です。 各作品はそれぞれ独立した物語ですが、全作品を通して読むと、物語が壮大な絵織物となって、互いにつながりあう瞬間が立ち現れます。 「螺旋プロジェクト」に隠されたメッセージを、あなたは読み解けるでしょうか。 8作家による「対立」をめぐる競演を、ぜひご堪能ください。 本書は、『小説BOC』創刊号~十号(二〇一六年四月~二〇一八年七月)に連載された「天使も怪物も眠る夜」を、単行本化にあたり加筆・修正したものです。
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伊坂さんの作品から螺旋プロジェクトを知り、読了。 正直伊坂さんの作品より、海山のテーマがある事を感じられない。未来のお話なのでドラえもんの秘密道具みたいなのが出てくるが、小学生が考えそうなレベルのもの。 登場人物も多く、その分一人一人のパートが少なくなるのでキャラクターに愛着が持てない。 しかもキャラの重要度が登場人物に等しくあり、出番が少ない多い、重要度低い高いなど差がないから余計薄くなる。 このプロジェクトのラストもそうじゃない感。 最後の2人は良かったかもしれないが、海族と山族という大きなテーマには全く馴染めてない。 私には合わなかったです。
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このプロジェクトが立ち上がってどういう経緯でこの人に話が出たのかわからないけれど、無理なら無理と断ればよかったのに、というのが正直なところ。 あと一作を残して他すべて読んできたけど、この作品は一体なんだ?まったくプロジェクトの前提条件を理解していないとしか思えない。とりあえず蒼い目と大きな耳の登場人物、そして両性具有がそろえばいいみたいに。螺旋階段でプロジェクトの条件達成だとでも? 根底に眠れぬ森の美女をモチーフに書いているのはいいとして、2090年とかそんな未来設定でハードル上げて、SF小説ほどの発想力はなく近未来でよかったんじゃないの?ってあれ?これ『本心』でも書いたよな。未来設定で今の世ではちょっとありえない次世代の世界を描こうとしていながら、特定な部分だけ未来感で周りはまったくの現代から一ミリも進んでいない生活感は読んでいてストレスしかない。 さて、螺旋プロジェクトも残り一冊。有終の美で終わってほしい。
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螺旋プロジェクト読了。 スピンモンスター含め9つの物語の中では一番未来の設定なので、とっつき難いのは仕方ないか。海と山の争いの締め方として、個人的には???
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傍らに珈琲を。さんから いただいたコメントで 初めて知った螺旋プロジェクト。 無謀にも最終章のこの作品から読んでしまった。 吉田篤弘さんの作というだけの理由で。 おやおや、登場人物が多い! こういう時は “登場人物紹介” をコピーして 手元に置いて確かめながら読むことに。 そう...
傍らに珈琲を。さんから いただいたコメントで 初めて知った螺旋プロジェクト。 無謀にも最終章のこの作品から読んでしまった。 吉田篤弘さんの作というだけの理由で。 おやおや、登場人物が多い! こういう時は “登場人物紹介” をコピーして 手元に置いて確かめながら読むことに。 そうしないと すぐ迷子になってしまうので…。 そしてこのプロジェクトのテーマらしきものを確認。 《「海族」と「山族」の対立が、 原始から未来への壮大なタペストリーになる》 と、後ろに書いてある。 これは順番に読まないと手ごわいかも。 そして、やはり手強かった。 初めは何がどうなっているのか分からなくて。 でも、途中から謎解きのような面白さが加わる。 たくさんの登場人物のすべての行動と想いが 物語の最後に向かって集約する感じ。 クジラとピアノは、 前に読んだ吉田氏の作品の中での重要アイテム。 伊坂幸太郎氏の作品名として馴染みのあるGolden Slumbers。 この作品では、飲んだ者を深い眠りに誘う美酒として登場。 黄金のまどろみなんて、ぴったりの名前。 でも、このお酒の製造者は言う。 「気をつけて。眠りと死は紙一重です」 色々なところに仕掛けが散りばめられている感じ。 「感じ」というのは、先の7作品を読んでいないので、 「匂うんだけどなぁ」ということです。 この作品だけではっきりわかるのは 「八」という数字と「王子」という言葉、 そして、「螺旋」に深い意味があるということ。 壮大なスケールの人類の対立の物語。 吉田氏らしい平和な筆致で描かれます。 赤ん坊の泣き声が「おおる」なのは? ニセ人事課長さんのレビューに "ALL" ではないかとあり 「すご~い!!」と妙に納得。 でも、巻末の《海の山の伝承「螺旋」より》を読むと 人類は必ずしも平和に安住できない予感が…。 原始の時代から順番に読むと 見えてくるものが違うはず。 いつか…。
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螺旋プロジェクトの最後の作品。 ここまで海族と山族の争いが大きく書かれていましたが、ここではそういう話にはならず。 舞台は未来の東京。壁で区切られた世界で、人々は不眠に悩む世界。 登場人物が多いので、途中でちょっと分からなくなりましたが、最後はこんな感じて終わるのかという感...
螺旋プロジェクトの最後の作品。 ここまで海族と山族の争いが大きく書かれていましたが、ここではそういう話にはならず。 舞台は未来の東京。壁で区切られた世界で、人々は不眠に悩む世界。 登場人物が多いので、途中でちょっと分からなくなりましたが、最後はこんな感じて終わるのかという感じです。(まだ最初の話を読んでいない……)
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「幻の本」を探している物語の流れが好み 登場人物が多いので一気読み必須かも 楽譜やいばら姫に関する資料や本などの古いものへの尊敬の意を感じられて嬉し好きです 未来の話という前提はあったが 何よりも人工知能同士が会話し始めたところに狂気を感じ、いや…ありえるな…とゾッとした ...
「幻の本」を探している物語の流れが好み 登場人物が多いので一気読み必須かも 楽譜やいばら姫に関する資料や本などの古いものへの尊敬の意を感じられて嬉し好きです 未来の話という前提はあったが 何よりも人工知能同士が会話し始めたところに狂気を感じ、いや…ありえるな…とゾッとした 群集劇が終盤に近づくにつれてRPGかな?と思い返してクスッとしました
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一つのワードから発想を飛ばして、どんどん会話を繋げていける、それでいて押し付けがましくない人と話しているようなお話でした。 炭酸飲料、ファストフード店のハンバーガーが食べたくなります。 「生まれつきそういう人間で、臆病で、痛がりで、いつも不安で」 という台詞が印象的でした。...
一つのワードから発想を飛ばして、どんどん会話を繋げていける、それでいて押し付けがましくない人と話しているようなお話でした。 炭酸飲料、ファストフード店のハンバーガーが食べたくなります。 「生まれつきそういう人間で、臆病で、痛がりで、いつも不安で」 という台詞が印象的でした。 いつの間にか、幼い頃の自分には万能感があったのに、大人になるにつれて自信が無くなって、それは他人など周囲の影響な気がしていたけど、そうでもなかった。 子供ながらに色々考えて、悲しんだり怒ったりしながらの価値観の延長が、今の自分なのだなと思いました。
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「螺旋プロジェクト」という複数の作家による歴史物語のひとつ。本書以外は未読である。 2095年の東西が壁で分断されて東京が舞台。色々なシステムが登場するなか、失われた映画、本、予告編だけを上映する銭湯、密造酒など吉田先生らしいモチーフもたくさんあり、らしさは健在。 たくさんい...
「螺旋プロジェクト」という複数の作家による歴史物語のひとつ。本書以外は未読である。 2095年の東西が壁で分断されて東京が舞台。色々なシステムが登場するなか、失われた映画、本、予告編だけを上映する銭湯、密造酒など吉田先生らしいモチーフもたくさんあり、らしさは健在。 たくさんいる登場人物の関係性がじわじわと見えてくるのが好き。
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時系列的には螺旋プロジェクトのラスト ストーリーがしっかりしてたり、かと思うと哲学的な文体になったり、不思議な感じだった
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