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短編画廊 絵から生まれた17の物語 の商品レビュー

3.7

25件のお客様レビュー

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2019/10/02

エドワード・ホッパーという画家の絵から、17人の作家たちがそれぞれの物語を紡いでいく、いっぷう変わった趣向の短編集。 文章に合わせた絵ではなく、一場面を切り取った絵から背景にある物語を想像するというのは、なかなか興味深い。皆それぞれ個性的で、そこまで想像の世界を広げていくのかと...

エドワード・ホッパーという画家の絵から、17人の作家たちがそれぞれの物語を紡いでいく、いっぷう変わった趣向の短編集。 文章に合わせた絵ではなく、一場面を切り取った絵から背景にある物語を想像するというのは、なかなか興味深い。皆それぞれ個性的で、そこまで想像の世界を広げていくのかと驚く。 知っているのはキングとキャロルオーツくらいだったが、大御所キングの作品は絵そのままという感じでいちばん凡庸だった。 自分ならこの絵からどんな物語を作るだろうと、読む前に考えるのも楽しかった。

Posted byブクログ

2019/08/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

エドワード・ホッパーの絵画を基に、17人の作家が想像を膨らませたアンソロジー。編者はローレンス・ブロック。海外小説通の方ならご存知なのかもしれないが、ぼくはスティーヴン・キングとローレンス・ブロックしか知らなかった。好きな作品も、どうだろうと思う作品もあったが、嫌いな作品はなかった。アンソロジーでは稀有なことだと思う。そして一緒に収録された絵画も素晴らしかったが、これを観て1本の小説を書き上げてしまう作家たちの才能に、ただただ敬服した。

Posted byブクログ

2019/08/05

コンセプトがいい、物語より本の装丁とかが好き。 ランズデールは良かった、読んだことある気もしたけど。

Posted byブクログ

2019/07/08

「短編画廊 絵から生まれた17の物語 (ハーパーコリンズ・フィクション)」 新ジャンルに遭遇。 エドワード・ホッパー(1882-1967)。 作家ローレンス・ブロックは、ホッパーの作品は「絵の中に物語があること、その物語は語られるのを待っていること」を強く示唆していると語り...

「短編画廊 絵から生まれた17の物語 (ハーパーコリンズ・フィクション)」 新ジャンルに遭遇。 エドワード・ホッパー(1882-1967)。 作家ローレンス・ブロックは、ホッパーの作品は「絵の中に物語があること、その物語は語られるのを待っていること」を強く示唆していると語り、ホッパーの絵から物語を紡ぐこの短編集を考えついた。 しかし、良く思いついたなぁ。それが率直な感想。ブロックの呼びかけに集まった面々の中にスティーヴン・キングが居るからと言う理由だけで読んだ私は、美術に全く詳しくない為、ホッパーが如何に偉大な画家だったなのか全く分からない。 各短編を読んでみて、よくここまで膨らませてストーリーを書けるなぁと思った。作家は0から話を考えることもあるから、ホッパーの絵が題材になる今回は多少は楽なのかも知れない。しかし、題材にするからには、ホッパーの絵の意図を汲み取ること、汲み取るまでにはいかなくとも、絵を見て感じなければ、きっと小説を書くことは出来ないし、きっと当て書きよりも難易度が高そうだ。更に、もしかしたら小説を読んだ熱狂的なホッパーファンが、やんや言ってくるかもしれないのだ。なんと面倒なことだろうか。 とは言え、「ガーリー・ショウ」を読むときっと熱狂的なホッパーファンも納得してくれるのではないか。序盤からすると暗めなストーリーと思いきや、最後のオチ。去り際には女性のキレを感じる。おぉ、ポーリーンよ!と思っちゃう。 「キャロラインの話」は、きっと良い話なんだろう、いや、違うのか?と思わせる。あれ?さくっとバレて意外な方向にいくと思いきや、もしかしたら違うかも?と思ってしまった。間違いなく良い終わりに行くはずなのになんでだろう。インパクト弱めだが、気になる短編。 「アダムズ牧師とクジラ」はユーモラスな締め。「音楽室」はキングらしいダークなストーリー。音楽は野蛮な野獣を抑えるって言う台詞がまあ何ともで、最後はローレンス・ブロックによる 「オートマットの秋」 。 どれもホッパーの絵からインスピレーションを受けて描かれていたとは思えない。ホッパーを知る人ならば、きっと楽しめるのだろう。知らない人でも、純粋な短編として楽しめる。

Posted byブクログ

2019/06/24

楽しめた! 知ってる作家も知らない作家も、1枚の絵から広げる想像力の半端なさをまざまざと見せつけられた思い。キング御大、ジョイス・キャロル・オーツ、ローレンス・ブロックなどはさすがの出来で、中でもジョー・R・ランズデールがダントツ。ウォーレン・ムーア、クリス・ネルスコットが発見だ...

楽しめた! 知ってる作家も知らない作家も、1枚の絵から広げる想像力の半端なさをまざまざと見せつけられた思い。キング御大、ジョイス・キャロル・オーツ、ローレンス・ブロックなどはさすがの出来で、中でもジョー・R・ランズデールがダントツ。ウォーレン・ムーア、クリス・ネルスコットが発見だった。 しかしそれぞれヴァラエティに富みながらも、全体としてはダーク寄りの傾向なのは、そもそもエドワード・ホッパーの絵の中にある「孤独感」「空虚感」の為せる技だろう。 読む前、読みながら、読んだ後、何度もホッパーの絵を見返したことよ。

Posted byブクログ