1,800円以上の注文で送料無料

しずかな魔女 の商品レビュー

4

27件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/01/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

魔法のない世界で「魔女」になる、リアル路線のストーリーは好感が持てた。そういう意味では、もしかしたら起こりうるかもしれないレベルの冒険を、空想の世界と重ねあわせながら楽しむ子どもたちを描いたアーサー・ランサムを思い起こさせる。そういう在り方をおばあちゃんが子どもに伝えているのは、ある意味リアル。 魔法や異世界に逃げず、この世界の中でしっかりと生きていく道を見つけていく物語を、不登校の女の子に伝えたかった司書の深津さんの姿に共感を覚えた。 うちの長男もとても気に入っていたようだ。

Posted byブクログ

2020/01/05

2020年、読み初めの一冊。じんわり心にしみる物語だった。 「西の魔女が死んだ」とちょっと似たテイストで、学校に行けなくなり、「図書館へいらっしゃい」の呼びかけをあてにしつつも居場所として安心しきれないでいた引っ込み思案の主人公が、自分と距離を取りつつもあたたかく見守る大人たちの...

2020年、読み初めの一冊。じんわり心にしみる物語だった。 「西の魔女が死んだ」とちょっと似たテイストで、学校に行けなくなり、「図書館へいらっしゃい」の呼びかけをあてにしつつも居場所として安心しきれないでいた引っ込み思案の主人公が、自分と距離を取りつつもあたたかく見守る大人たちの存在に気がつく。「心からの願いは、自分や周りを動かし、魔法のようなできごとをおこしうる」という希望を感じられ、この本もまただれかにとっての「魔法の書」になるといいなと願わずにいられない。

Posted byブクログ

2019/09/27

不登校の草子は図書館で過ごしている。司書の深津さんから受け取った物語の意味は…。自分に言い訳したり守りながらヒリヒリ生きている子がいる。草子にも ひかりのような友達ができるきっかけが訪れるといいのにね。草子が図書館以外の居場所を見つける物語も読んでみたい。

Posted byブクログ

2019/09/04

とてもピュアな気持ちになれる本。現実にはこんな司書さんはいないけどw でも途中でうっかり泣きそうになってしまうところもありました。 自然でいられる場所を求めるのは子供も大人も同じです。 そういう場所を持てたら、幸せなことですね。

Posted byブクログ

2019/07/30

不登校の草子は、図書館に通っていた。その図書館の司書の深津さんは、愛想はよくないけれども、優しい人のようだ。そんな深津さんから「しずかな子は魔女に向いている。」という言葉をもらい、その本を読んでみたいと思い、草子は初めてレファレンスをお願いしてみたところ……。 図書館も司書(の...

不登校の草子は、図書館に通っていた。その図書館の司書の深津さんは、愛想はよくないけれども、優しい人のようだ。そんな深津さんから「しずかな子は魔女に向いている。」という言葉をもらい、その本を読んでみたいと思い、草子は初めてレファレンスをお願いしてみたところ……。 図書館も司書(の仕事)も好きの私は、この物語はどんなお話なかな? と楽しみにしながら読んだ。司書の深津さんは、口数は少ないけれども、本当は優しい人という設定のようだ。司書って、そういう「静」のイメージがあるのかな。実際にはそうでもないと思うし、深津さんのようなタイプは向いていない気もするのだけど。 あと、魔女の修行が、どうしても『西の魔女が死んだ』を思い出さされて、二番煎じ感があった。 草子のような子どもはこれから増えてくると思う。草子はこれからどうなっていくのだろうか。そして、不登校の子が図書館に増えたらどうなっていくのだろうか。いろいろ考えさせられた。

Posted byブクログ

2019/07/20

『よるの美容院』や『子やぎのかんむり』同様繊細な女の子が主人公。得意分野だ、著者の。 不登校の女の子が図書館で司書と交流し(心の交流は深いが、表面上は本当にささやかなのが好ましい。)、司書が書いた物語に入っていく。 小学4年の少女たちのひと夏の友情を生き生きと描いたこの小説中の小...

『よるの美容院』や『子やぎのかんむり』同様繊細な女の子が主人公。得意分野だ、著者の。 不登校の女の子が図書館で司書と交流し(心の交流は深いが、表面上は本当にささやかなのが好ましい。)、司書が書いた物語に入っていく。 小学4年の少女たちのひと夏の友情を生き生きと描いたこの小説中の小説も上手い。おばあちゃんについて魔女修行ってところは、まあ、ちょっと『西の魔女が死んだ』みたいでもあるけど。 さらっと読めて後味も良く、いいのだけど、お行儀良すぎの感じもする。 いつの時代か書かれていないので、ネットやSNSに毒されてない時代なのかもしれないが、その前はゲーム、その前はテレビと、子どもが夢中になる(大人が眉を顰める)メディアが存在してたわけで、たまたま知り合った2人がどちらも本や自然が好きとは、団地に住んでるわりにお上品だなあ、という印象。昭和の団地って庶民中の庶民って感じだったよ。(『西の魔女が死んだ』はイギリス人のおばあさんがいてハーブに囲まれてそうな森の一軒家で、テレビやゲームが出てなくても違和感なかった。)それに、こんなに気が合って価値観も共通している友だちなんてそうカンタンには見つからないもんだけどな。そして小学生の友情が永遠に続くこともない。子どもが憧れる友情だからこれでいいのかもしれないが。 草子という最初の語り手についてもっと書いてあれば、結末が感慨深いものになったのではという気がする。 汚れちまった大人の私は、司書は正規雇用は少なく給与も安いので、夏休みにモンサンミッシェル?に行ける深津さんは実家住まいだろうなと思う。児童文学の作家としてデビューするのが目標で、実家で頑張ってるんでしょう。内面はクールでシニカルなところもあるはず。そういう面も垣間見えれば更に面白くなったかも。

Posted byブクログ

2019/07/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「しずかな子は魔女に向いている」 不登校の草子が図書館司書の深津さんから受け取った言葉が謎めいていて、またそこから始まる物語が草子の心に寄り添っていた。 平日に図書館にいる草子に遠慮ない、または遠慮がちな視線を向ける利用者たち。居場所を求めている草子にさりげない手を差し伸べている深津さんがいたことで、草子は救われていた。

Posted byブクログ