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しずかな魔女 の商品レビュー

4

27件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

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2022/08/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小学4年の子供に読んでもらおうかと、図書館で借りてきたけど、読みたくなって読んでみました。 主人公の草子にお話をくれた深津さん、こんな出会いが自分にもあったら、いやあったのに忘れているのかもしれない。 人との出会いが難しくても、それは本で叶えられる気がします。 きっかけは 野枝にとってはひかり、草子にとっては深津さんであり、『静かな魔女』であり、ひかりのお父さんお母さんにとっては野枝の手紙であったのだと思います。 大切なのは 「よく見ること。そして考えること。そしてつぎに、もっとよく見ること。角度を変えて、距離を変えて。そしてもっとよく考えること。」 大人になっても大切だと思います

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2022/04/21

不登校の中学生・草子は、図書館で司書の深津さんに出会う。人の視線を気にする草子に、お守りになると言って、深津さんはある言葉を教える。 生きづらさを抱える少女を、文字どおり「見守っている」司書たちの視線が温かい。無遠慮に立ち入ったり、訳知り顔で近づいたりすることなく、ただ、彼女の...

不登校の中学生・草子は、図書館で司書の深津さんに出会う。人の視線を気にする草子に、お守りになると言って、深津さんはある言葉を教える。 生きづらさを抱える少女を、文字どおり「見守っている」司書たちの視線が温かい。無遠慮に立ち入ったり、訳知り顔で近づいたりすることなく、ただ、彼女の居場所を設け、さりげなくサポートし、必要なときにそっと手を差し伸べる。 社会にそんな余裕があるといい。

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2021/11/13

少女たちの夏休みの様子がリアルにほのぼのと想像でき、自分も一緒に遊んでいるかのような気持ちになりました。 また謎であった本の題名には、とても深い意味があったことが分かりました。その内容が私自身も思っていたことだったので、言葉にしてもらえてスッキリしました。 「物語」の中の「物...

少女たちの夏休みの様子がリアルにほのぼのと想像でき、自分も一緒に遊んでいるかのような気持ちになりました。 また謎であった本の題名には、とても深い意味があったことが分かりました。その内容が私自身も思っていたことだったので、言葉にしてもらえてスッキリしました。 「物語」の中の「物語」という設定に最初は戸惑うものの、いつのまにか主人公と一緒に物語を読んだ気になり、最後は自然と涙がこぼれました。 悩んでいる子供たち、そして大人の方にもお勧めたい本です。

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2021/08/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

夏の終わりに、爽やかな気持ちにさせれくれる小説でした。小学校高学年向けいうことで、図書館で紹介されていて、本の並ぶ棚の載った表紙に惹かれて、読んでみました。自分の想いを伝えるのが苦手なこと、自由奔放に話せちゃう子。対照的な2人だけど、その掛け合いと心の動きが見どころ。2人を取り巻く大人の誠実さもいいなぁ。こんな大人でありたい。

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2020/10/06

学校に行けなくなった「草子」が、図書館の司書「深津さん」に探してもらった物語のタイトルが「しずかな魔女」。 そして、キーワードが「しずかな子は、魔女に向いてる」。いったいどういうことなのだろうと、好奇心が湧き、読んでみた物語は、大いに私のノスタルジーを刺激した、二人の女の子のひ...

学校に行けなくなった「草子」が、図書館の司書「深津さん」に探してもらった物語のタイトルが「しずかな魔女」。 そして、キーワードが「しずかな子は、魔女に向いてる」。いったいどういうことなのだろうと、好奇心が湧き、読んでみた物語は、大いに私のノスタルジーを刺激した、二人の女の子のひと夏の想い出。内容のひとつひとつが事細かく新鮮でいて、かけがえのないものに感じられた物語は、本当に素敵だった。 また、その物語は草子自身にも、大きな影響を与えており、他人に解決してもらうのではなく、自ら意識を変えさせるよう促す物語の構成が素晴らしい。 更に教えてくれたのは、本の素晴らしさ。当たり前なんだけど、本の世界では誰にでもなれるし、何処にでも行ける。楽しくて、素敵だ。 でも、それだけでなく、「本の力で人生を変えることだって出来るんだよ。」ということを、この作品は教えてくれた。これって、すごくないですか? 児童書だということで、読まないのはもったいないですよ。

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2020/09/02

中学生の草子は不登校。人と話すことが苦手な草子は毎日身をひそめるように図書館に通っている。そんなある日、図書館内で草子に小さな事件が起こる。助けてくれたのは司書の深津さん。深津さんはお守りだと言って「しずかな子は、魔女に向いている」と書いたメモをくれる。本の題名かと思い自分で調べ...

中学生の草子は不登校。人と話すことが苦手な草子は毎日身をひそめるように図書館に通っている。そんなある日、図書館内で草子に小さな事件が起こる。助けてくれたのは司書の深津さん。深津さんはお守りだと言って「しずかな子は、魔女に向いている」と書いたメモをくれる。本の題名かと思い自分で調べるが見つけられなかった草子は、この言葉の載っている本を探してほしいと深津さんに依頼する。後日、深津さんから渡されたのは白い紙の束、1ページ目に『しずかな魔女』と書かれた原稿だった。

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2020/08/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フォローしている方のレビューを読んで、図書館で借りました。ご紹介いただき、ありがとうございます。 市川朔久子さんの作品は、今まで2冊読んだことがある。 いずれも中学生が主人公で、学校や家庭に居場所がないと感じている子たちの話だった。 当事者である中学生が読むには、ちょっと重い感じがするなぁ…というのが正直な感想だった。 この作品は、不登校の主人公の置かれている状況がメインではなく、主人公が手にしたある物語がメインに描かれている。 その物語を読んだ後の、主人公のなかに起こる小さな変化と、それによって簡単に学校に行けるようにはならない、その誠実さがよかった。 2020.8.6

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2020/08/03

2020/8/3 913.6||イチ (3階日本の小説類) 中一の草子は、学校に行けなくなってしまい、毎日公共図書館に通っている。 そんな草子に心ない問いを投げかけてくる大人もいる。 さりげなくフォローしてくれるのが司書の深津さん。ある日ふとしたことをきっかけに、初めて図書館...

2020/8/3 913.6||イチ (3階日本の小説類) 中一の草子は、学校に行けなくなってしまい、毎日公共図書館に通っている。 そんな草子に心ない問いを投げかけてくる大人もいる。 さりげなくフォローしてくれるのが司書の深津さん。ある日ふとしたことをきっかけに、初めて図書館でレファレンスを希望する・・・。 話すことが苦手なあなた、 何か書いてみませんか?

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2020/05/17

「学校が死ぬほどつらい子は図書館へいらっしゃい」と呼びかけたのは、鎌倉の図書館の司書さんでしたね。 「自殺したくなったら図書館へ」は、米国の図書館に貼られていたポスターの文言だそうだ。図書館には問題解決のヒントや人生を支える何かがあるというメッセージだそうだ。 そして利用者の秘密...

「学校が死ぬほどつらい子は図書館へいらっしゃい」と呼びかけたのは、鎌倉の図書館の司書さんでしたね。 「自殺したくなったら図書館へ」は、米国の図書館に貼られていたポスターの文言だそうだ。図書館には問題解決のヒントや人生を支える何かがあるというメッセージだそうだ。 そして利用者の秘密を守るのも、図書館の大事な原則だということも。 中学生の草子が、学校に行かずに図書館で静かに過ごす事ができるのも、この原則のおかげだ。 そんな図書館にいても、周りを気にしてオドオドしてしまう。 ある時、図書館司書の深津さんから「しずかな子は、魔女に向いている」と言う不思議な言葉をお守りとしてもらう。草子は、その言葉がでてくる本をレファレンスサービスで探してもらい、読むことになった『しずかな魔女』のおはなし。 このおはなしがまた良いのです。 読み終えた草子は、すこし生きやすくなった。自分の気持ちを言葉で伝えようと一本前に踏み出す。 この本には、静かな森にたとえた居場所としての図書館と素敵な司書さんが登場する。 図書館好きの心に響くお話です。

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2020/05/07

学校に行かない草子の居場所は図書館で、他の利用者の「学校はどうしたの?」視線に怯えながらも、司書の深津さんのさりげない気遣いに助けられていた。ある日知らない人に面と向かって不登校を非難され傷ついた草子に、深津さんは<静かな子は魔女に向いている>と書き、「これ、お守りです。だから、...

学校に行かない草子の居場所は図書館で、他の利用者の「学校はどうしたの?」視線に怯えながらも、司書の深津さんのさりげない気遣いに助けられていた。ある日知らない人に面と向かって不登校を非難され傷ついた草子に、深津さんは<静かな子は魔女に向いている>と書き、「これ、お守りです。だから、だいじょうぶ」と言うのだった。 この言葉が気になった草子は、このタイトルの本を探し始めるが見つからない。ついにレファレンスカウンターにこの文章が出てくる本を探してくれるよう依頼する。カウンターにいた深津さんは、この言葉はそのようなものではないと断るが、どうしても読みたいと食い下がる草子に承諾する。しばらくして<館長>から手渡された茶封筒には、白い紙の束が入っていた。それは、作者名のない「静かな魔女」と書かれた物語だった。 理解されにくい少女が、周囲の優しさから勇気を得ていく物語。 *******ここからはネタバレ******* 傷つきやすい草子への、図書館の人たちの心配りがとてもとても優しい。 野枝とひかりの物語も、愛らしくて楽しい。 ユキノさんが魔女修行の先輩として、とてもいい味を出しています。 「他人の心はね、その人だけのものよ。じぶんの心は、じぶんだけのものですからね」 お化け騒動や、いつも美味しいものが入っている「焼きのり」の金色の缶に入っていたのが、干ししいたけだったところには笑ってしまいました。 小学校4年生のお話なのに、ラストでは泣きました。 この年代の話になると、人生の問題が山積みなものが多いのに対して、この本はとてもシンプル。舞台も図書館の中だけです。華やかさはないけれど、優しさがじぃっと沁み入るお話です。 不登校の話の多くは、再登校することでハッピーエンドとなるものが多い(「鏡の孤城」もそうでした)のに対して、ここでは草子はこのあとも学校ではなく図書館に通います。著者が、安易に不登校の解決場所を「登校」としなかったところに、大きな大きな拍手を贈りたい。 中学年から読めるとは思いますが、これはすべての人にオススメしたいです。

Posted byブクログ