日本の異国 の商品レビュー
ゴンザレスさんのチャンネルで著者を知って、図書館にあった本著を借りて読みました。インネパは買って読もうと思います。
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写真も掲載されていたのでとても読み易かった。在日外国人の日常も興味深かったが、折しも入管で病死したアジア女性のニュースがあって、知るべき事なのにまだまだ無知な自分を恥じた。特にクルド人の問題は胸が痛んだ。
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・日本にある外国人コミュニティの中の人に取材して書かれた本。 ・日本は外国人の手を借りなければ社会が回らなくなってきているので、外国人がどんな人なのか知ることが大事。
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在日外国人の生活に興味を惹かれて手に取った本。関東圏の状況を中心に書かれており、予想できていた内容から新たな気付きまであり概ね満足。所々、著者の意見による現状認識であったり、文体がフランク過ぎると感じることはあったが、ルポルタージュというジャンルの範囲内だと思う。
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コロナの、ほんとにちょっと前。ここからどう変わっているのだろうか。自分に近しい土地の記載から見ると、結構正確だろうなと思いながら読む。
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川口の芝園団地の情報を集めていたときに知ったのが本書である。 しばらく本棚に飾ってあったものを一気に読んだ。 日本にある外国人コミュニティを紹介している。 竹ノ塚にはフィリピン人 八潮にはパキスタン人 西葛西にはインド人 高田馬場にはミャンマー人 大和市には東南アジア人 蕨市には...
川口の芝園団地の情報を集めていたときに知ったのが本書である。 しばらく本棚に飾ってあったものを一気に読んだ。 日本にある外国人コミュニティを紹介している。 竹ノ塚にはフィリピン人 八潮にはパキスタン人 西葛西にはインド人 高田馬場にはミャンマー人 大和市には東南アジア人 蕨市にはクルド人 がコミュニティを形成している。 理由や経緯は様々だが、異国で力強く生きていこうとする人たちがコミュニティの核になっている。 しかし、異文化との交流が苦手な島国日本の方に彼らを受け入れる準備ができていない。 様々な問題を乗り越えながらゆっくりと異文化との接し方やコツを掴んでいくに違いない。多くの人が経験的にコツを掴み、それが伝承されていくに違いない。 本書で最も印象的だったのは、新大久保でベトナム語のフリーペーパーを発行している韓国人の話である。彼が会社員の頃、ベトナムでの工場建設のリーダーに抜擢された。その時の失敗談である。 東南アジアの人はプライドが高い。失敗したときバツの悪さから笑うことがある。それを見て、怒鳴りつけてしまったのだ。 当時を振り返り、「ベトナム人が失敗したときに笑うことがあることを知らなかった」と反省する。 そうなのだ。文化が違うということはそういうことなのだ。文化の違いは一挙手一投足に出る。 その振る舞いが理解できないことがある。 それこそが文化の違いである。 それは日本人同士にも言える。世代が違えば、考え方や感じ方が違ってくるし、振る舞いも違ってくる。 それに対して、自分の価値観で相手を否定していては、コミュニケーションが成り立たない。 相手の振る舞いには理由がある。いや、理由などないかもしれないが、あるかもしれない。 それを理解せずして、コミュニケーションは成り立たないのだ。それを理解しようとするところからしか、コミュニケーションは成り立たないのだ。 そう思えば、異文化交流のための要諦は日常生活のいたるところにある。 その他、この本を読んで考えたこと。 ①東南アジアの人はプライドが高い。であれば、太平洋戦争のときに日本人に蹂躙されたことを忘れるはずがない。 ②言語の重要性。クルド人は宗教はまちまちだがクルド語という言語を持つ。ゆえに迫害された。バングラデシュはベンガル語である。ゆえにパキスタンからの独立の戦いを起こした。
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日本の各地に広がる外国人コミュニティを取材。 国、民族、歴史が入り混ざる。 関東中心の取材だが、昔から住み着いている外国人、ニューカマー、それぞれの歴史や現在の暮らしなど、ただ住んでいるだけではなかなか知り得ない情報もあり、楽しく読めた。 海外に行けない中、せっかく関東に住んで...
日本の各地に広がる外国人コミュニティを取材。 国、民族、歴史が入り混ざる。 関東中心の取材だが、昔から住み着いている外国人、ニューカマー、それぞれの歴史や現在の暮らしなど、ただ住んでいるだけではなかなか知り得ない情報もあり、楽しく読めた。 海外に行けない中、せっかく関東に住んでいるんだから、海外の雰囲気を味わいに訪れてみたいな。本格派の現地料理食べたい。
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日本には今、数十年前には考えられな買ったほどの多くの外国人が住んでいる。それらの人々は様々事情があったり、または夢を実現するために日本に来て就労している。就労している外国人が多いということは、日本の社会がすでに外肛人の力に依存して成り立っているということである。この本は関東の様々...
日本には今、数十年前には考えられな買ったほどの多くの外国人が住んでいる。それらの人々は様々事情があったり、または夢を実現するために日本に来て就労している。就労している外国人が多いということは、日本の社会がすでに外肛人の力に依存して成り立っているということである。この本は関東の様々な街にスポットをあて、その土地になぜ特定の国外国人が多く、そこで住むあるいは働く外国人がどのような人たちなのかを綿密に足で取材した本である。パキスタンの八潮、茗荷谷にシーク教徒、高田馬場のミャンマーなど有名なところも含めて14箇所の街における特定国籍の人たちの生き方を紹介してくれる。 特に意識せずに日本で生活していると、コンビニに「何人かわからない人が働いているな」程度の感想ですましてしまいがちだが、彼らには彼らの人生がある。 異口同音に日本はいい国という。もちろん不満も心配もある。この本の中でもっともシビアな状況なのが蕨市のクルド人のようだ。日本のそこかしこに見られる見えにくいガイジンの様子を伝えてくれる時宜を得た良書だった。
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フィリピン、パキスタン、インド、ミャンマー、バングラディッシュ、モンゴル、ベトナム、ラオス、タイ、中国、韓国、そしてクルド人。日本に暮らす様々な異国出身のひとたち。一旗上げにやってきたひとも、日本に憧れてきた人も、祖国を追われてきた人もいる。いずれ帰るつもりの人も、日本に骨を埋め...
フィリピン、パキスタン、インド、ミャンマー、バングラディッシュ、モンゴル、ベトナム、ラオス、タイ、中国、韓国、そしてクルド人。日本に暮らす様々な異国出身のひとたち。一旗上げにやってきたひとも、日本に憧れてきた人も、祖国を追われてきた人もいる。いずれ帰るつもりの人も、日本に骨を埋めるつもりの人たちもいる。出身国ごとの章にまとまってはいるものの、著者はあくまで取材相手ひとりひとりに寄り添って、「○○人」のステレオタイプに押し込めようとはしていない。それはタイで長く「異国人」として暮らした著者のスタイルでもあり、タイで学んだ異国人との付き合い方でもあるんだろう。で、たぶん、それが正しい。登場する人たちがみんな可愛くて、魅力的で、友だちになってみたい、と思うのはそのせいもあるんだろうと思う。それもあって逆に「○○人」の枠に押し込めようとするやり口が腹立たしい。日本で暮らすクルド人の苦境は改めて知ったけれど、いじめるな! と思う。日本の恥だ。 これからの日本は、異国出身の人たちの力がないと立ち行かない。異国出身のひとたちと一緒に、日本に住む人として、日本という国を運用していくのだ。かつてのアメリカがそうだったように。 そりゃいろいろな問題は出るだろう。あたりまえだ。だが、日本生まれの人ばっかりなら問題は起きない、と考えている人のほうがぼくは不思議だ。ぼくには好きな人と同じくらい、顔も見たくないくらい嫌いなやつが大勢いるけど、全員日本生まれの日本人だぞ(たぶん)。 イギリス人とかフランス人とか、西欧系のひとたちは本書には出てこない。たぶん著者は、彼らの話は必要ない、と思ったんだろう。ドイツ人の集まっている街とか、イタリア人ばっかり住んでいる団地とかは聞いたことがない。彼らはまわりからおっぺされて、肩寄せ合う必要はないのだろう。同じ異国人なのに出身国や人種によってまわりからの扱いが違う、というのもなんかモヤモヤする。 本書を読みつつもう一つ考えていたのは、そうか西葛西に行くと本格的で安いインド料理屋がいっぱいあるかもしれない、ということだったりする。とりあえず新大久保でまたスパイス買い込んで、うまい飯を食ってこようっと。
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室橋裕和(1974年~)氏は、週刊誌記者を経て、30代の10年間をタイで過ごし、現在は東京に在住する、アジアを専門とするライター・編集者。 本書は、東京近辺に存在するアジアの国々の人びとのコミュニティを巡り、そこに暮らす外国の人びとが、なぜ日本に来て、何を考え、どのように暮らして...
室橋裕和(1974年~)氏は、週刊誌記者を経て、30代の10年間をタイで過ごし、現在は東京に在住する、アジアを専門とするライター・編集者。 本書は、東京近辺に存在するアジアの国々の人びとのコミュニティを巡り、そこに暮らす外国の人びとが、なぜ日本に来て、何を考え、どのように暮らしているのか、また、彼らを取り巻く日本人とお互いにどのように接しているのかを取材したものである。 取り上げられた地域は、竹ノ塚~リトル・マニラ、埼玉県八潮市~ヤスタシオン(パキスタン人)、代々木上原~東京ジャーミィ(ムスリム)、西葛西~リトル・インディア、高田馬場~リトル・ヤンゴン、池袋~バングラデシュ、練馬・光ヶ丘~モンゴル、神奈川県大和市~ベトナム/カンボジア/ラオス、茗荷谷~インド・シーク教徒、八王子/成田市~タイ寺院、御殿場市~中国、蕨市~クルド人、川口市~中国、新大久保~韓国/ネパール/ベトナム/ムスリム等。 日本の在留外国人の数は、2018年末時点で273万人(外務省入国管理局統計)であり、1980年(78万人)の3倍以上、2000年(169万人)からも100万人以上増加している。特に最近5年ほどは、コンビニや飲食店の店員の多くが外国人になり、公共交通機関の中でも(旅行者以外の)外国人を見かけることが格段に増え、一般の日本人の日常生活の中に外国人がいることが当たり前になっている。 私は幸いにも、これまで国内外での仕事の中で外国人に接してきたため、違和感は比較的少ないものの、そうした経験がなければ、在留外国人が増え、それに伴って目立つようになってきている「日本の中にある異国」に戸惑い、彼らとの生活習慣や文化の違いを前にして困っているに違いない。 移民・難民の受入れについては、今や世界中で大きな社会的論点となっており、米国のトランプ現象、英国のBREXIT、欧州大陸各国の極右政党の躍進、いずれも背景(のひとつ)にはその問題がある。私は基本的には国際協調重視の立場だが、世界全体で拡大が鈍化しつつあるパイを自国民に優先的に配分すべきという主張があることも理解はするし、この問題は結局のところ、「正義とは何か」という政治哲学の問いに帰着する難しいテーマである。 それでも、現実の日本においては、既に多くの外国人が暮らし、彼らの(労働)力が社会全体にとって不可欠であることは疑いなく、まずは、彼らがどんな人びとなのかを知り、更に、コミュニケーションを通して、お互いの理解を深めることにより、移民・難民の問題にも、極論ではない解が見出されるのではないかと思うのは、楽観的過ぎるだろうか。。。 そうした意味でも、「日本の異国」を訪ねて、その雰囲気に触れてみたい(彼らの料理を食べてみたい)と強く思わせてくれる本書は、貴重な一冊ではないかと思う。 (2020年1月了)
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