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悪の五輪 の商品レビュー

3.5

24件のお客様レビュー

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2023/04/16

虚実入り乱れてのストーリー。  2回目の東京もそうだったが、やっぱり同調圧力の悪用と検証の無さが、五輪。  肥大した大会の矛盾。当事者の選手とは無関係の者達の暗躍。

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2022/07/11

底知れない闇の奥で蠢く魑魅魍魎の存在をカケラも認識せず茫漠とした日々を暮らす一般大衆。どちらが幸せなのかそもそもそんな感傷こそが無意味なのか。選挙の演説が虚しく響く。

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2021/11/22

オリンピック記録映画がテーマの、個人的にとても興味が湧いた作品。実在の人物が史実に沿って登場するので虚構と現実感のバランスが心地よい。 といっても主役はヤクザなのでかなりキワドイ話が多い。名誉毀損とか大丈夫なのか心配になるほど。

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2020/12/30

コロナ禍で外出が憚れる年末年始に自宅で夢中になって一気読みさせていただきました。 1964東京オリンピックをめぐる虚実入り混じりながらも確りとした視点にたつ一大叙事詩。オリンピック公式映画の黒澤降板から市川崑登板までの裏面史をオールスターキャストで描く。市川崑の有馬稲子への仕打ち...

コロナ禍で外出が憚れる年末年始に自宅で夢中になって一気読みさせていただきました。 1964東京オリンピックをめぐる虚実入り混じりながらも確りとした視点にたつ一大叙事詩。オリンピック公式映画の黒澤降板から市川崑登板までの裏面史をオールスターキャストで描く。市川崑の有馬稲子への仕打ちは公然の事実として当時の映画界の雰囲気とテレビの台頭、オリンピック利権に群がる政界・官界・経済界から児玉誉士夫ら右翼、同和団体、宗教団体、そして勿論ヤクザまでが入り乱れる様が、途轍もなく面白い。虚の花形敬の自傷癖あたりを潜り込ませる筆者の想像力はすごい。市川崑の「東京オリンピック」は記録映画としてよりも芸術作品として傑作ではあるが、本当の記録映画としての東京オリンピックは、開催までの喧騒と臆面もなく東京を破壊・大改造した公共工事と、戦争で全く懲りない大政翼賛的な日本人の姿勢を映し出すべきだったかもしれない。

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2020/08/17

65大昔の50年前のお話しとは思えないリアリティでしたね。しかも実名まで登場させて、次の時代の物語も読んでみたい気がする。

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2019/10/08

月村了衛さんの本なので期待が大きかったのだが、完全に裏切られた。星一つでもいいぐらい。 先の東京オリンピックの記録映画監督の座をめぐっての攻防、と言えばかっこいいが、何が悪いのかは分からないが全然かっこよくない。 永田雅一や岸信介、児玉誉士夫といった、金の動く裏で登場しそうな人物...

月村了衛さんの本なので期待が大きかったのだが、完全に裏切られた。星一つでもいいぐらい。 先の東京オリンピックの記録映画監督の座をめぐっての攻防、と言えばかっこいいが、何が悪いのかは分からないが全然かっこよくない。 永田雅一や岸信介、児玉誉士夫といった、金の動く裏で登場しそうな人物が実名で出てくるのでそれなりに面白いが、相手が大物過ぎて、主人公の思い通りに事が運ばない。 変に大物を引っ張り出すのも如何なものか、といった本だった。

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2019/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1064年の東京五輪の記録映画をめぐるノワール小説。 雑誌連載を読んだので感想を上げていない「東京輪舞」に続く現代ノワール小説で、著者曰く第二期に当たる作品とのことです。 「東京輪舞」がロッキード事件から金正男来日事件に至る昭和/平成の長期間をテーマにしていたのに対し、それより以前の東京五輪に焦点を当てているのが読みやすいです。 かなりの実名の登場人物が出てきて重要な役割をする業界、政財界の大物もいてリアリティを感じさせる一方、架空の登場人物が実モデルと混同させられる中途半端な感じで混乱してしまいました。 特筆すべき実在の登場人物は花形敬、児玉誉士夫、永田雅一、若松孝二、野中広務かな。 終戦間もないのに全国民が五輪至上主義になっているのが戦中の国民総動員に重なったり、利権をむさぼろうとするものたちはいつの世も暗躍するのであったり、三国人や部落を差別する感情が根深かったりと、かなり重い話が詰まっていました。 今のところ著者の現代ノワールシリーズは面白いですね。

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2019/09/14

前回と今回のオリンピックでかなり類似点があることがわかった ある一族が祖父と孫で関わっていること ヤクザの利権まみれであること、利権からの論理武装 貧困、差別、移民問題が絡んでいてオリンピックを開催することを理由に 見たくないものに蓋をして排除の傾向にある 黒沢明亡き後の五輪...

前回と今回のオリンピックでかなり類似点があることがわかった ある一族が祖父と孫で関わっていること ヤクザの利権まみれであること、利権からの論理武装 貧困、差別、移民問題が絡んでいてオリンピックを開催することを理由に 見たくないものに蓋をして排除の傾向にある 黒沢明亡き後の五輪記録映画の監督なんて プレッシャーもあるし 色の出し方をどうだしたらいいかわからない どうしたって批判がでる なので誰に決まったか?というよりは どう決まっていったか? 祝賀ムードで盛り上がるのもいいが 2020のオリンピックではどうなのか? ただ閉塞感の中でつかむ藁にしかおもえなくなった 藁はつかんでもなにもならない

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2019/10/19

オリンピック記録映画に執念を燃やす男を通してオリンピックの表と裏だけでなく当時の世相を現代に照らし合わせて描いているように思う。既得権益に群がるのはいつの時代も変わらない。

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2019/08/16

東京オリンピックの裏の顔は… 利権が渦巻く政治と任侠の世界で、オリンピック記録映画の監督の座を巡り、繰り広げられる物語です。登場する監督や政治家は良し悪しは別として当時、スポットがあたっていた方々ばかり。単純にただただいい映画(シャシン)を撮りたかった映画オタクの変人ヤクザ、そ...

東京オリンピックの裏の顔は… 利権が渦巻く政治と任侠の世界で、オリンピック記録映画の監督の座を巡り、繰り広げられる物語です。登場する監督や政治家は良し悪しは別として当時、スポットがあたっていた方々ばかり。単純にただただいい映画(シャシン)を撮りたかった映画オタクの変人ヤクザ、その夢は泡と消えるのか、それとも現実になるのか?

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