「読まなくてもいい本」の読書案内 の商品レビュー
こんなビジネス書はゴミみたいだから読むなみたいな内容を想像していたけど全然違った。複雑性や進化論など一見すると小難しいことをざっくりと紹介する本。 この本が取り扱うテーマは進化論、複雑性、ゲーム理論、脳科学、功利主義。 なぜこのテーマなのかはこの本を最後まで読むとわかるこれら全...
こんなビジネス書はゴミみたいだから読むなみたいな内容を想像していたけど全然違った。複雑性や進化論など一見すると小難しいことをざっくりと紹介する本。 この本が取り扱うテーマは進化論、複雑性、ゲーム理論、脳科学、功利主義。 なぜこのテーマなのかはこの本を最後まで読むとわかるこれら全てつながっている。 進化論や複雑性など自分が知っているつもりだったテーマが多いと思っていたが知っている事と人にわかりやすく説明できることを文章としてまとめられる事は全然違うことであると感じる。その、この本の著者はこれらのテーマのことをよく理解していると思う。 しかしなあ。自分が興味ある分野がこれだけ一個人に網羅され解説本も出されてるとなると自分が貪るように本を読んでいるのは何なんだろうという気持ちになるな。自己満足のために読んでるはずなのに。 ...... 行くのはマンデルブロ単純な規則が複雑なものを乱すフラクタルと言う概念を見いだす。それを駆使し金融市場で成功したナシームニコラスタレブも登場 象の時間ネズミの時間 生物の個体の寿命は体重の4分の1乗に比例する。体が大きいほど動物の寿命が長い ポリコレ、メリークリスマスはキリスト教特別扱いしているとしてクリスマスから新年にかけての挨拶はハッピーホリデイズに変わった ゲーム理論。自分がだす情報は最小限に相手から引き出す情報は最大限に プロスペクト理論は進化により説明ができる。得をするすなわち職業を得る事はリスクを取った大きなリターンよりも少ないリスクを取る確実なリターンが重要で奪われることつまり死に直結する事はリスクを取ってでもゼロにしたいと言う選好があった 統計は理論がなくても答えが導き出せる手法。経験的 記憶や感情意識意思といったものは脳の神経細胞の集まりとそれらの活動に過ぎないと言う論文が1994年に出版されている。意外と最近 近代科学の最大の武器は還元主義 フルーツが赤やオレンジなのは緑の反対色で動物に見つけてもらいやすかったから ニューロンの仕組みはほぼ解明されておりそれが電気信号と化学反応による情報伝達やエントロピー増大の法則などの物理法則に従うのは当然のことであるがここから意識と言う奇妙なものの発生は説明ができないこれが心脳問題における最高度の難問 進化心理学における心とはシミュレーションマシン 脳科学における正義は娯楽(エンターテイメント)である リベラルはデモクラット(平等主義者)と言う意味で使われている古典的自由主義はリバタリアン
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後に『言ってはいけない』へと続く論理展開。読まなくてもいいのは、自然科学の進歩によって、その存在意義を失った哲学やフロイトの精神分析など古い認識・考え方で書かれた本。人生は短く、読める本は有限だからこそ、本を選ぶ必要性を教えられた。進化論ではヒトの不合理な経済行為まで説明し得る。...
後に『言ってはいけない』へと続く論理展開。読まなくてもいいのは、自然科学の進歩によって、その存在意義を失った哲学やフロイトの精神分析など古い認識・考え方で書かれた本。人生は短く、読める本は有限だからこそ、本を選ぶ必要性を教えられた。進化論ではヒトの不合理な経済行為まで説明し得る。各章末のブックガイドで、また読みたい本が増えた!
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たったこれだけの分量で現代思想の最前線を概観できる。これだけわかりやすい文章で書かれているのもすばらしいブックガイド。 タイトルは「読まなくていい本」となっているが、「ここから読めばいい本(それあまでの本には付き合わなくていい)」という感じであろうか。本書を足掛かりに、ショートカ...
たったこれだけの分量で現代思想の最前線を概観できる。これだけわかりやすい文章で書かれているのもすばらしいブックガイド。 タイトルは「読まなくていい本」となっているが、「ここから読めばいい本(それあまでの本には付き合わなくていい)」という感じであろうか。本書を足掛かりに、ショートカットして知の最前線に飛び込もうという趣向は、興味にあふれる僕らにとって実に刺激的で、背中を押してくれるものであった。 またここに戻ってきたくなるけど、振り向かないくらいの気持ちでいたい。そんなもの。
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興味がない分野への導入書といった内容の書物。平易な文章なので難しい内容でもすんなり読めます。 ただし、「平易」に書こうとしすぎて少々暴力的表現が目立ちます。あんまり、いい気分はしません。 あと、著者自身が理解できない分野には「無意識」とか「複雑」と言う曖昧な言葉で逃げる癖があるよ...
興味がない分野への導入書といった内容の書物。平易な文章なので難しい内容でもすんなり読めます。 ただし、「平易」に書こうとしすぎて少々暴力的表現が目立ちます。あんまり、いい気分はしません。 あと、著者自身が理解できない分野には「無意識」とか「複雑」と言う曖昧な言葉で逃げる癖があるようです。 アマゾンレビューに「ギガバイトからキロバイトになっててグッと圧縮されててわかりやすい」とありましたが、いわゆる不可逆圧縮されてますし、ところどころ著者の独自解釈や主張が織り交ぜられてます。出展は紹介されてますので、そちらを読まれてはいかがでしょうか。 また本書以外にも導入書や叢書的立場の本はあるので、そちらの方が有用でしょう。 そういった意味で本書こそ「読む必要のない本」かもしれません。 少なくとも私はそう感じました。
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