大量廃棄社会 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
僕とほぼ同年代の朝日新聞記者さんが書いた本。誰かを悪と決めつけ叩く事が目的では無く、とにかくまずは読者に対して現実を知って欲しいという思いのこもったとっても素晴らしい本でした。 コンビニ業界の話については、ある程度想定内の話だったし別にほとんど利用していないんで正直他人事な感じでした。ただ、張りすぎない捨てないパン屋の話と、全国から集まった出荷出来ない野菜や肉を使ったお惣菜屋さんの話はとっても良かったです♪ それよりも衝撃的だったのがアパレル業界の話。何も知らなかった自分が恥ずかしい…。一方で、「ユニクロが悪い」とかそういう善と悪の問題ではなく、この本にあったように、アパレルに関わる人たちは元々ファッションや服が好きでこの業界に入ったはずだし、今の現状に心を痛めていないはずはないと思います。「捨てないことがブランドの姿勢として評価される時代」が来れば、おのずとユニクロ含め、アパレル業界全体がそういった経営に舵を取る気がします。 正直、とりあえず僕は、いきなり全部の服をファストファッション以外にする気は無いです。ただ、少なくとも長く使う事を想定した勝負服についてはその辺りも考えて購入を検討したいと思いますし、これまでよりももう少しだけ作っている人の顔が見えるような商品を選んでいきたいと思いました。
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今の仕事で循環型社会を考える機会があり、本屋で見つけた本。偶然出会った本だがかなりの当たり本で、アパレルとコンビニの製造現場がリアルに描写されていた。 「リサイクルすればいいってもんじゃない(できないものも増えているしするのにもお金がかかる)」という点と「自社商品と、その製造の...
今の仕事で循環型社会を考える機会があり、本屋で見つけた本。偶然出会った本だがかなりの当たり本で、アパレルとコンビニの製造現場がリアルに描写されていた。 「リサイクルすればいいってもんじゃない(できないものも増えているしするのにもお金がかかる)」という点と「自社商品と、その製造のために費やされた厳しい労働と天然資源に敬意を払う」ことの重要性が特に印象に残った。 自分はこうした情報には疎い方だったので基礎知識を身につけるにはぴったりだったし、SDGs全般への関心も深まった。 【アパレル】 ・2013年4月、ダッカの「ラナプラザ」で起きた崩落事件 ・アパレルが在庫を廃棄するのは −ブランド価値を守るため −在庫のままでは棚卸資産扱いで費用が発生しない=節税できず、借入金利もかかり続けるから ・タグを切り取ってどこの商品かわからない状態で買い取る業者が重宝されている ・日本の新品の服は4枚に1枚捨てられている ・工程を細分化しすぎて長く働いてもスキルが身につかず、給料も上がらない状況が続いている ・尾原蓉子さん:柳井正が最も尊敬する女性 →見栄消費の時代に自社の創造力やデザイナーを育てないまま終わってしまった ・大量廃棄をするブランドが批判されるのは、「自社商品と、その製造のために費やされた厳しい労働と天然資源に全く敬意を払っていない」から ・高機能の化学繊維はリサイクルができなかったり、高額になるため、捨てるしかないこともしばしば。古着の受取先だった中国が経済成長をし排出する側に回ったこともリサイクルの難度を高めている ・店頭回収は自治体回収に比べて非効率だが、消費者の意識や消費行動を変える効果が見込める ・途上国への寄付は「迷惑」という声もある。現地のアパレル産業の圧迫、文化に合わず結局捨てられることによる途上国の廃棄コストの圧迫など。 【コンビニ】 ・恵方巻きやクリスマスケーキの問題。本部主導で目標設定され、店舗が拒否できないため大量に余る ・コンビニの闇 −販売機会ロス:消費者が「沢山のものから選ぶ」ことが当たり前になった結果、品薄を恐れて廃棄覚悟で大量入荷することが常態化している −コンビニ会計:売れた分の利益のみ折半、売れない分の原価負担は全額オーナー負担なので、廃棄が増えても本部は痛まない ・政府は2018年6月に、家庭から出される食品ロスを2030年までに半分にする数値目標を設定 【メルカリインタビュー】 ・途上国は情報やお金が回っていないから豊かな暮らしができない。これをスマートフォンで解決できるのではないか ・目に見える形で消費のスタイルや中古品への考え方が変わるのは嬉しいこと ・安心安全か、社会的責任を果たしているか、は企業の大きさに直結する
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■感想: 基本的にニュースとは「非日常」が取り上げられる。しかし、人々の価値観が変わることで、「日常」がニュースになる。 人々に届かずして捨てられる新品の衣類、大量に捨てられる食品、利益を追求する故(販売機会ロス削減など)そのような大量生産の現状があるが、一方で、清潔で安全で嘘...
■感想: 基本的にニュースとは「非日常」が取り上げられる。しかし、人々の価値観が変わることで、「日常」がニュースになる。 人々に届かずして捨てられる新品の衣類、大量に捨てられる食品、利益を追求する故(販売機会ロス削減など)そのような大量生産の現状があるが、一方で、清潔で安全で嘘のない「安全な食品」を消費者が求め食品業界がそれに応えたことも背景にある。(産地偽造、消費期限偽造問題の裏返し) また、クレームをなるべく避けるために常に店頭に豊富な品揃えを用意するといった、これまた消費者の意識を反映した結果らしい。 私達、消費者の意識が変われば問題となる業界の当たり前が変わっていく。 ■メモ: ・最優先はリユース、リサイクルではなく、リデュース。 ・メーカーや販売者側によるリサイクルのための古着回収は、消費者に服を捨てる罪悪感を感じさせることなく手放すよう促している。大量消費の助長に繋がりかねない。 ・正しいことを正しいと言い続ければ、世界が変わる。世論が世の中を作っていく。 ・リサイクル業界は縮小均衡でいい。 ・日本で1年間に発生する食品ロスは約646万トン。一人あたりお茶碗一杯のご飯を毎日捨てている。 ・日本の食品業界に数ある商慣習も食品ロスを生んでいる。→コンビニ会計と販売期限。
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最近特に注目を浴びるようになりました 恵方巻きの大量廃棄。 2019年以降はさすがにメーカーも何と なく製造数を調整するなどの兆しは見え ています。 そしてファストファッションです。 こちらは何年も前から安い人件費で大量 の服が作られることによって「服は使い 捨て」と言う考...
最近特に注目を浴びるようになりました 恵方巻きの大量廃棄。 2019年以降はさすがにメーカーも何と なく製造数を調整するなどの兆しは見え ています。 そしてファストファッションです。 こちらは何年も前から安い人件費で大量 の服が作られることによって「服は使い 捨て」と言う考えを加速させている、と 言われています。 そんな世論に対してメーカー側もリサイ クルBOXなどを店頭に設置し、不要な服 を回収する、という姿勢を見せています。 しかし回収された服はどうなっているの か。リサイクルBOXに入れさえすればい いから、次々を服を買い替える罪悪感も 薄れる、という指摘もあります。 購入者は買った物に対して、それがどう いう人が作り、どうやって作られたのか という問いに対してキチンと向き合って 考えているのか。 最後に著者が発した問いかけは、胸に 刺さります。そんな一冊です。
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ぜひ読んで欲しいです!! 全ては「当たり前になる」ことから始まると思った。 当たり前って興味の損失なんだね。 1人1人が一消費者として、自分の買う、利用するという行為が、当たり前ではないのかもしれないと、一度考える事が、これから必要だなと感じた。 なんで、恵方巻って食べるの??...
ぜひ読んで欲しいです!! 全ては「当たり前になる」ことから始まると思った。 当たり前って興味の損失なんだね。 1人1人が一消費者として、自分の買う、利用するという行為が、当たり前ではないのかもしれないと、一度考える事が、これから必要だなと感じた。 なんで、恵方巻って食べるの?? なんで、ファストファッションって安いの?? 寄付した服はどこへ行くの?? 確かに考えたこともなかった。当たり前になってた。 まずは興味を持って、子供の頃のようにたくさんの疑問を持ちたい! 押し付けではなく!楽しく、楽に、エシカルに、の延長線上に、長く続くサスティナブルが存在して欲しい!!
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洋服と食品の大量廃棄について。その廃棄と向き合っている企業の例が紹介されていて良かった。 やはりリサイクル促進ではなく、最初から大量に生産するのが良くないと改めて痛感。 しかし消費者の意識も大事だが、最も重要なことは企業の姿勢だ。消費者は広告や商品を見て購買欲求を掻き立てられる。...
洋服と食品の大量廃棄について。その廃棄と向き合っている企業の例が紹介されていて良かった。 やはりリサイクル促進ではなく、最初から大量に生産するのが良くないと改めて痛感。 しかし消費者の意識も大事だが、最も重要なことは企業の姿勢だ。消費者は広告や商品を見て購買欲求を掻き立てられる。その欲望はある程度までは抑制がきくかもしれないが、そう簡単にコントロールできるものでもない。やはり、企業側が大きく方向転換しないと、エシカルは浸透していかないと思う。
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日本人が昔から持っていた「もったいない」という感覚はどこへいってしまったのだろうか?食べれるのに捨ててしまう、まだ一回も袖を通していないのに廃棄されてしまう。作った人への冒涜です。衣類ならばちょっと流行りが遅れても着たいと思う人は多いだろう。経済的に厳しい人たちへ安く提供しても良...
日本人が昔から持っていた「もったいない」という感覚はどこへいってしまったのだろうか?食べれるのに捨ててしまう、まだ一回も袖を通していないのに廃棄されてしまう。作った人への冒涜です。衣類ならばちょっと流行りが遅れても着たいと思う人は多いだろう。経済的に厳しい人たちへ安く提供しても良いのではないだろか?もっと全国的な展開になってほしい。
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大量廃棄社会と題し、衣料と食品の廃棄の実態と改善の取組を紹介している。SDGs17の12にある「つくる責任とつかう責任」を踏まえ、消費者がよりよい選択を行っていくことが大事である。しかし、社会全体を変えることは難しい。
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アパレル、食料からコンビニ店長問題まで。大量廃棄社会を概観できる本。自分服がどうやってできているのか、それを知るところから始まる、のは同意。化繊の入った服は高機能だが、ウェスなどとして再利用するのは難しい。結局、燃やすしかない。 メルカリ社長のインタビューはちょっと無理が…
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数年前に出たドキュメンタリー映画の「ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~」の延長軸。安く早く仕上げ消費者に届けている一方で新品の洋服4枚に1枚が手つかずのまま廃棄されている現状。 ※以前見た映画のレビュー↓ https://booklog.jp/users/g...
数年前に出たドキュメンタリー映画の「ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~」の延長軸。安く早く仕上げ消費者に届けている一方で新品の洋服4枚に1枚が手つかずのまま廃棄されている現状。 ※以前見た映画のレビュー↓ https://booklog.jp/users/gooocci/archives/1/B01CHXVHPE じゃリサイクルすればいいのだろうという意見もあるが、リサイクルされた先は一体どうなっているのかというのも考えなければいけないと改めて思った。 全てリサイクルできるわけではないもの。 化繊からコットンから、新しい新素材が日々開発さえているのに 一枚一枚の洗濯表示混率タグを見て分別しなきゃいけないのかと思うほど、ゾッとする。 (フェアトレードを謳い文句にしているピープルツリーは私は悪いけど嫌い。) もちろん服だけではなく食品も大量に捨てられている今のこの世の中。 そういえば今年、甲子園球場名物「カツ丼大」も、インスタ映え目的でやって来た客の食べ残しで 販売を苦渋の中止していたのは記憶に新しい。 それこそ季節商品のクリスマスケーキや恵方巻き等々、実際消化できない数量がさも当り前の如く 生産されそのまま廃棄されていく現状。 動物のエサになるからいいじゃんとか、そんな問題ではない 何でも廃棄すればいいやという勝手な気持ちが独り歩きしているような気がする。 誰でも簡単に手が入るものが簡単に手に入りすぎて飽和化している、そんな世の中。 大事に使うって簡単なようで今の時代難しいのかもしれない。
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