心音 の商品レビュー
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先天性の心臓病を1億5000万円という募金で手術した女の子のその後の話。 こういった話はたまにニュースで見かけるものの、術後を意識したことはなかったので色々考えさせられる話ではあったが、それにしてもここまで彼女に試練を与えなくても…最後の終わり方も、その後を想像すると苦しくなった。。。
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心臓の移植手術によって生き永らえた少女を待っていたのはバッシングと心ない言葉だった。 あり得る話だと思った。 人の心の中に入り込む悪意、それが良く描かれている。 助かる者もいれば助からない者もいる。それをわかっているのに人々は攻撃をし、どこまでも追いかけ、追い詰めていく。 本作は...
心臓の移植手術によって生き永らえた少女を待っていたのはバッシングと心ない言葉だった。 あり得る話だと思った。 人の心の中に入り込む悪意、それが良く描かれている。 助かる者もいれば助からない者もいる。それをわかっているのに人々は攻撃をし、どこまでも追いかけ、追い詰めていく。 本作は単なるお涙頂戴の作品ではなく、さらに言えばエンターテインメント作品とも違う。一つ言えるのは、「人の命の重さを、我々は情報に踊らされて軽く見てはいないか?」という事だ。本作には都合のいい助っ人や、理解者は現れない。物語の中心人物である明音を通じて現実社会で起き得る出来事を淡々と描き出していく。この出来事の一つ一つが苦しく、重たい。 生きる意味の重さを問いかける一冊である。
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読んでいて苦しくなった。 心臓移植について、こんなに否定的で、それを態度に出してしまう人ばかりなのか。 素直に喜べないのか。分からない。
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先天性の心疾患を患っていた明音。募金活動により海外での心臓移植手術を受けその命は助けられた。 皆の善意により助けられた命なのに、こんなにも辛いことばかりなんて… 大人になり愛する人と出会い幸せな結婚をしてやっと幸せになれるのかと思ったら… 「あなたはまるで、人の死を自分の幸福に変...
先天性の心疾患を患っていた明音。募金活動により海外での心臓移植手術を受けその命は助けられた。 皆の善意により助けられた命なのに、こんなにも辛いことばかりなんて… 大人になり愛する人と出会い幸せな結婚をしてやっと幸せになれるのかと思ったら… 「あなたはまるで、人の死を自分の幸福に変えて生きているようだ」なんてまで言われ しかもさらに不幸が続くなんて ニュースで見た、海外で移植した子どもたちが心配になってしまう。その子たちはこんな辛い思いをしないでいてほしい。
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衝撃的な作品だった。 海外で臓器移植手術をする為に募金を募る、 実際、新聞記事でも目にした事がある。 本作ではアメリカで心臓移植手術を受けた少女・明音の人生が綴られているが、そこには自分が想像していた明るい未来とは掛け離れた現実があって目を背けたくなる。 同時期に募金額が足...
衝撃的な作品だった。 海外で臓器移植手術をする為に募金を募る、 実際、新聞記事でも目にした事がある。 本作ではアメリカで心臓移植手術を受けた少女・明音の人生が綴られているが、そこには自分が想像していた明るい未来とは掛け離れた現実があって目を背けたくなる。 同時期に募金額が足らず移植手術を受ける事が出来なかった少女・若葉。 前半は若葉の母親の心中を思いひたすら苦しい。 しかし生き延びる事が出来た明音であっても、生の喜びを感じるどころか世の中の悪意の中で漂っているだけで自死さえ許されない。 この物語にリアルがない事を切に願う。
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城石明音は先天性の心疾患を患っていた。 8歳の時に病状が悪化し、両親は渡米しての心臓移植手術を決断する。 しかし、そのためには1億5千万円という莫大な費用が必要だった。 懸命の募金活動の末、募金額は目標額を超え、明音はチャーター機でアメリカに渡った。 幸いドナーも見つかり、手術も無事に成功し、明音は一命を取り留めた。 誰もが明音の生を祝福しているかのようだった。 このときまでは―。 (アマゾンより引用) 何でいじめられるんだろう? 実際にこういうケースの子っていじめられたりするんだろうか? けど、明音さんのことはあまり好きになれない。
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* 心音 多額の募金を集めてアメリカで心臓移植を 受け生きることができた少女 明音。 彼女がその後、どんな風に考え、 どんな環境で生きたか、 どう生きなければならないと その背中に枷を負って生きたのか。 心臓移植を受けたことによって得た命。 それは生き延びた命であり、生かされ...
* 心音 多額の募金を集めてアメリカで心臓移植を 受け生きることができた少女 明音。 彼女がその後、どんな風に考え、 どんな環境で生きたか、 どう生きなければならないと その背中に枷を負って生きたのか。 心臓移植を受けたことによって得た命。 それは生き延びた命であり、生かされた命。 多くの善意によって生かされた命は、 どんな苦痛に侵されても逃げ出すことを許されず。 誰かの代わりに生きているといえる事実は、 常に感謝の気持ちをもち、正しく、慎ましく 生きることを求められる。 こんな風に考えたことがなかったので、 とても胸に沁みました。 無知な自分を恥じました。 そして、小説というカタチで教え気づかせて もらえた事に感謝してます。 一つの事象は見る人にとって一面しかないが、 別の人が見ると又違う考え方がある。 自分とは違う境遇の人が、同じ一つの事について どう感じるのか、想像するのはとても難しいこと だと教えられました。 〜本文より〜 意味のない人生はない、人には必ず役目がある。 与えられた役目を考えずにはいられません。
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『心臓移植』に批判的な意見を持つ人間が多く居るからこそ生まれた作品だとは思うが、ここまでの熱量で書き上げてしまう経緯が知りたい…… 身体にも環境にもずっと恵まれなかった明音は、理解のある優しい人達と巡り会い、末永く幸せに暮しました…… という終わりはありがちで陳腐に思えるけれど、どうかそんなつまらないハッピーエンドを迎えて欲しかった。 明音がこの先の未来、どんなに優しい労りの言葉をかけられたとしても、届くことはないのだろうなと思うとやるせ無い気持ちにさせられる。 正直、もう一度読みたいと思える内容では無かったけれど、明音の周りの人間の視点から話が進み、最終的に明音の心情が唯一の理解者である人間によって引き出される構成は凄く面白くて、読み進めたくなった。 特に、教師視点のお話で、徐々に人間性に違和感を感じさせる話の進め方が良かった。絶妙だった。 こういった『生きること』や『命の大切さ』を問われているようなお話の答えは自分の中でまだまだ答えが出せなくて悔しいけれど、明音の周りの人間たちのような考えや生き方はしたくないと思った。
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壮絶だった。悲しみの圧に押し潰され、悲しみの洪水に飲み込まれた。先天性の心臓病により海外での心臓移植しか助かる道がなかった少女。無事に募金活動で手術でき命を繋ぐことができたが、その後の人生は過酷なものだった。「金で命を買った」「かわりに誰かを死なせた」そんな風に考える人がいるなん...
壮絶だった。悲しみの圧に押し潰され、悲しみの洪水に飲み込まれた。先天性の心臓病により海外での心臓移植しか助かる道がなかった少女。無事に募金活動で手術でき命を繋ぐことができたが、その後の人生は過酷なものだった。「金で命を買った」「かわりに誰かを死なせた」そんな風に考える人がいるなんて本当に驚いた。ましてやそれを口に出して言うなんて信じられない。幸せになっていいじゃない。そう思わせない世知辛さに絶句。少女から大人になっても背負わされた命の重みに苦しむ姿が辛すぎた。このような世界が現実にないことを祈りたい。
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多額の募金を集めて渡米し、心臓移植手術をうけて生きられることになった少女のお話。 読み始めて驚愕!思ってた話と全然違う!私は少女が優しい気持ちに包まれながら、まわりに助けられながら成長していく優しいお話を想像していたのに。え…こんなことあるの?ってくらい酷い、心が痛くなる。
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